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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


17.9.1 実表の運用(コールドスタンバイ構成の場合)

ここでは,コールドスタンバイ構成の場合の,実表の運用について説明します。

コールドスタンバイ構成の場合,実表の運用のうち,次の運用項目ではコールドスタンバイ構成特有の運用が必要となります。

上記以外については,コールドスタンバイ構成ではない場合と同じです。「11.1 実表の運用」を参照してください。

〈この項の構成〉

(1) 実表の更新不可状態を解除する方法(コールドスタンバイ構成の場合)

adbimportコマンド,adbidxrebuildコマンド,またはadbunarchivechunkコマンドの実行中に系切り替えが発生した場合,処理対象の実表は更新不可状態となります。この場合,新しく実行系となった系でコマンドを再実行してください。

なお,次に示すファイルシステムが,両方の系から同一のパスで参照できる場合は,コマンドを再実行する際に,中断した処理の続きから実行できます。

実表の更新不可状態については,「15.8.1 実表が更新不可状態になった場合」を参照してください。

(2) アーカイブマルチチャンク表を使用する際の運用(コールドスタンバイ構成の場合)

実行系と待機系の両方から同一の絶対パスでアーカイブディレクトリを参照できるようにしてください。

例えば,分散ファイルシステムの一つであるNFSを使用する場合は,次の手順でアーカイブディレクトリを準備します。

手順
  1. NFSサーバを用意し,NFSサーバ上でアーカイブディレクトリを作成してください。

  2. 手順の1.で作成したアーカイブディレクトリをエクスポートしてください。

    この操作は,NFSサーバで実行します。

  3. 手順の2.でエクスポートしたディレクトリを,実行系と待機系で同じパスとなるようにマウントしてください。

    この操作は,実行系と待機系の両方で実行します。

NFSを使用したシステム構成例を次の図に示します。

図17‒4 NFSを使用したシステム構成例

[図データ]