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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


13.1.9 ユーザログファイルの縮小化容量の見直し

ここでは,サーバ定義のadb_log_usrfile_sizeオペランドに指定したユーザログファイルの容量の縮小契機の見直しによる処理性能の向上について説明します。

更新トランザクションの決着時,更新トランザクションが使用していたユーザログファイルの容量が,ユーザログファイルの容量の縮小契機に指定した容量を超えている場合,HADBサーバはユーザログファイルを初期化容量に縮小します。ユーザログファイルを初期化容量に縮小する回数が増加すると,更新性能に影響を及ぼすおそれがあるため,次に示す手順でadb_log_usrfile_sizeオペランドの指定値を見直してください。

手順

  1. ユーザログファイルが初期化容量に縮小された回数を確認する

    adbstatコマンドを実行して出力される情報のうち,次に示す情報を確認してください。

    • Log_usrfile_reduced_cnt(ユーザログファイルが初期化容量に縮小された回数)

    メモ

    adbstatコマンドについては,マニュアルHADB コマンドリファレンスadbstat(HADBサーバの統計解析)を参照してください。

  2. adb_log_usrfile_sizeオペランドの指定値を見直す

    手順1.で確認したLog_usrfile_reduced_cntに出力された値が大きい場合,ユーザログファイルの初期化容量への縮小回数が多いことを意味しています。この場合,サーバ定義のadb_log_usrfile_sizeオペランドの次の指定値を大きくすることを推奨します。

    • ユーザログファイルの初期化容量

    • ユーザログファイルの容量の縮小契機

    上記の指定値を大きくすると,ユーザログファイルの初期化容量への縮小回数が減ります。

    ヒント

    adbstatコマンドの実行結果のLog_usrfile_max_sizeに出力された値が,定常運用中のユーザログファイルの最大使用量になります。この値に,安全係数として1.5~2倍した値をadb_log_usrfile_sizeオペランドのユーザログファイルの容量の縮小契機に指定することを推奨します。これによって,非定期運用などでデータベースの大量更新を行ったときに限り,ユーザログファイルの縮小処理が動作するようにできます。

  3. HADBサーバを終了する

    adbstopコマンドを実行して,HADBサーバを終了してください。

  4. サーバ定義を変更する

    サーバ定義のadb_log_usrfile_sizeオペランドの次の指定値を大きくしてください。

    • ユーザログファイルの初期化容量

    • ユーザログファイルの容量の縮小契機

  5. HADBサーバを開始する

    adbstartコマンドを実行して,HADBサーバを開始してください。

メモ

サーバ定義のadb_log_usrfile_sizeオペランドについては,「7.2.3 システムログに関するオペランド(set形式)」のadb_log_usrfile_sizeオペランドを参照してください。