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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


11.18.2 準備作業

更新行のカラム化機能を使用する際の準備作業について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 機能の適用対象となるカラムストア表を確認する

B-treeインデクスが定義されているカラムストア表は,更新行のカラム化機能の適用対象外となります。そのため,更新行のカラム化機能を有効にする前に,「付録B.22 ディクショナリ表の検索」の「(38) 更新行のカラム化機能の対象となる表を調べる方法(B-treeインデクスを定義していないカラムストア表を調べる方法)」を参照して,更新行のカラム化機能の適用対象となるカラムストア表を確認してください。

更新行のカラム化機能の適用対象となるカラムストア表に対して,INSERT文またはUPDATE文を実行することがある場合は,更新行のカラム化機能を使用します。

(2) HADBサーバが使用するメモリ所要量を見積もる

更新行のカラム化機能を使用する場合,次の個所を参照してHADBサーバが使用するメモリ所要量を再見積もりしてください。

(3) 監視対象のメッセージを追加する

メンテナンス処理が,何らかの要因によって停止していないかを,次のメッセージで確認できます。次のメッセージを監視対象に追加してください。

■メッセージの出力例

更新行のカラム化機能に関するエラーメッセージがメッセージログファイルに出力された場合,エラーの原因を示すメッセージと,更新行のカラム化機能でエラーが発生したことを示すメッセージを一緒に出力します。

(例)
2019/06/24 15:13:28 … 00000000009999000001 KFAA40007-E メッセージテキスト    ...1
2019/06/24 15:13:28 … 00000000009999000001 KFAA51280-W メッセージテキスト    ...2

[説明]

  1. エラーの原因を示すメッセージです。メモリ不足が発生したことを示すメッセージです。このメッセージで説明されている対処方法に従います。

  2. メンテナンス処理でエラーが発生したことを示すメッセージです。

更新行のカラム化機能に関連するメッセージのコネクション通番には,9999000001(上記の例の下線部分)が出力されます。

(4) 更新行のカラム化機能を有効にする

adbcolumnizeコマンドを実行して,更新行のカラム化機能を有効にしてください。更新行のカラム化機能を有効にすると,メンテナンス処理が実行されます。

コマンドの実行例
adbcolumnize --start

更新行のカラム化機能が有効になったことを「11.18.3 更新行のカラム化機能の状態(有効または無効)を確認する方法」で説明している方法で確認してください。

メモ
  • 更新行のカラム化機能の有効または無効の状態は,HADBサーバを再起動しても引き継がれます。

  • マルチノード機能のプライマリノードの切り替え,コールドスタンバイ構成の系切り替えが発生した場合でも,更新行のカラム化機能の有効または無効の状態は引き継がれます。