10.11.11 マルチノード機能を使用している場合の留意事項
マルチノード機能を使用している場合,ノードごとにSQLトレースファイルが作成されます。SQLトレース情報は,トランザクションが実行されたノードのSQLトレースファイルに出力されます。そのため,全トランザクションのSQLトレース情報を出力したい場合は,マルチノード構成の全HADBサーバでSQLトレース情報を出力する必要があります。
- メモ
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クライアント定義情報に出力されるオペランドの値は,各ノードで異なることがあります。そのため,全ノードでクライアント定義情報とそのクライアント定義を使用したAPのコネクション状態に関する情報が出力されます。
- ■SQLパラレル実行機能を使用している場合
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SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLを実行した場合,SQLトレース情報は次のように出力されます。SQLトレース情報に出力される各情報については,「10.11.2 SQLトレース情報に出力される情報」を参照してください。
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SQL文の実行情報
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SQL文の実行情報の出力内容がノードによって異なります。
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SQLメインノードの場合
SQLトレースの出力レベルに従って,コール種別ごとに出力されます。通常のSQL文の実行時と同じです。そのため,callには,SQLトレースの出力レベルに従ったコール種別が出力されます。
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SQLサブノードの場合
SQLパラレル実行機能を適用した1SQL文につき,1つのSQL文の実行情報だけが出力されます。そのため,callには,常にSQLが出力されます。
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SQL文の実行情報の次の出力項目には,SQLメインノードとSQLサブノードで同じ情報が出力されます。
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con_id
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con_num
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stmt_hdl
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sql_serial_num
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tran_id
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trn_iso_lv
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trn_access_mode
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sql_order_mode
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cursor_holdability
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message_log_info
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SQL文の実行情報の次の出力項目には,SQLメインノードとSQLサブノードで異なる情報が出力されます。
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sqlcode
SQLメインノードでは,HADBクライアントに返却されるSQLCODEの値が出力されます。
SQLサブノードでは,SQLサブノードでエラーが発生した場合に限り,エラー要因を示すSQLCODEの値が出力されます。
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sqlstate
SQLメインノードでは,HADBクライアントに返却されるSQLSTATEの値が出力されます。
SQLサブノードでは,SQLサブノードでエラーが発生した場合に限り,エラー要因を示すSQLSTATEの値が出力されます。
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start_time
各ノードでのSQL文の実行結果に基づいた情報が出力されます。
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end_time
各ノードでのSQL文の実行結果に基づいた情報が出力されます。
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exe_time
各ノードでのSQL文の実行結果に基づいた情報が出力されます。
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rows
SQLメインノードでは,SQL文の実行結果に基づいた情報が出力されます。SQLサブノードでは,常に0が出力されます。
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実行したSQL文とアクセスパス情報
SQLメインノードとSQLサブノードで同じ情報が出力されます。
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?パラメタの情報
SQLメインノードとSQLサブノードで同じ情報が出力されます。
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SQLパラレル実行機能に関する情報
SQLメインノードとSQLサブノードで同じ情報が出力されます。
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アクセスパスの統計情報
SQLメインノードとSQLサブノードで異なる情報が出力されます。それぞれのノードでのSQL文の実行結果に基づいた情報が出力されます。
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- メモ
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SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLのトラブルシュートやチューニングを行う場合は,SQLメインノードおよびSQLサブノードに出力されたSQLトレース情報をすべて確認する必要があります。各ノードに出力されたSQLトレース情報で,次の出力項目が一致するSQLトレース情報が,SQLパラレル実行機能を適用した検索系SQLのSQLトレース情報になります。
・con_id
・con_num
・stmt_hdl
・sql_serial_num
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SQLメインノード,SQLサブノードがどのノードなのかを知りたい場合は,SQLトレース情報のSQLパラレル実行機能に関する情報を確認してください。
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