10.11.1 SQLトレース機能とは
SQLトレース機能とは,SQL文の実行履歴情報(SQLトレース情報)をファイル(SQLトレースファイル)に出力する機能です。SQLトレースファイルには,実行されたSQL文,SQL文の実行時間,およびアクセスパスなどの情報が出力されます。
SQLトレース機能の概要を次の図に示します。
- [説明]
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SQLトレース情報は,HADBサーバのSQLトレースファイルに出力されます。テキストエディタを使用して,SQLトレースファイルに出力されたSQLトレース情報を参照します。
SQLトレースファイルを参照できるのは,HADB管理者およびHADB管理者グループに所属するOSユーザだけです。
出力されたSQLトレース情報は,次のことに使用します。
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SQL文のエラー原因の調査
SQLトレース情報に出力されるSQLCODEを確認し,SQLCODEに対応するメッセージからSQL文のエラー原因を調査します。
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SQL文のチューニング
SQLトレース情報に出力されるSQL文の実行時間を確認し,実行時間が長いSQL文を特定します。SQLトレース情報に出力されるコネクション情報とSQL文通番を基に,SQL文の統計情報を使ってSQL文のチューニングを行います。
- ■SQLトレース情報の出力先
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出力先ディレクトリ名
$ADBDIR/spool
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SQLトレースファイル名
adbsqltrc01.log〜adbsqltrc08.log
SQLトレースファイルは全部で8つ作成されます。1つのSQLトレースファイルの容量が満杯になった場合,次の番号のSQLトレースファイルに出力先が順次変更されます。adbsqltrc08.logが満杯になった場合は,adbsqltrc01.logに出力先が変更されます。
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- メモ
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adbinfogetコマンドで取得されるトラブルシュート情報に,SQLトレースファイルも含まれています。