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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


2.18.3 監査証跡の出力契機(監査対象イベント)

監査証跡の出力対象となる操作を監査対象イベントといいます。監査対象イベントには,監査証跡機能が有効な場合は監査証跡が必ず出力される必須監査イベントと,監査証跡を出力するかどうかを選択できる選択監査イベントがあります。

例えば,次に示す操作などが監査対象イベントになります。これらの監査対象イベントの終了時に監査証跡が出力されます。

監査対象イベントとなる操作の詳細については,「12.9.1 監査対象イベントの一覧と出力項目」を参照してください。

重要

監査対象イベントの対象となるスキーマオブジェクトが複数ある場合,スキーマオブジェクトの数だけ監査証跡が出力されます。

(例)

SELECT * FROM "T1","T2"
[説明]

上記のSELECT文を実行した場合,表T1に関する監査証跡と,表T2に関する監査証跡がそれぞれ出力されます。

上記のように,監査対象イベントの対象となるスキーマオブジェクトごとに監査証跡は出力されます。そのため,必須監査イベントと選択監査イベントの両方で監査証跡を出力すると,監査証跡の出力量が非常に多くなる可能性があります。また,監査証跡の出力量が多くなると,監査の作業効率にも影響を及ぼすおそれがあります。したがって,監査の目的を明確にして,選択監査イベントでも監査証跡を出力するかどうかを選択します。選択監査イベントでも監査証跡を出力する場合は,CREATE AUDIT文で監査対象を定義します。

メモ
  • 監査対象イベントの対象となるスキーマオブジェクトが1つの場合,または監査対象イベントの対象となるスキーマオブジェクトがない場合は,監査証跡が1つだけ出力されます。

  • コマンドの入力誤りによるエラー発生時は,監査証跡は出力されません。