2.10.2　排他資源

1

シングルコネクション

APがHADBサーバに接続したとき，または次に示すコマンドを実行したときに確保される排他資源です。

• adbimportコマンド

• adbidxrebuildコマンド

• adbgetcstコマンド

• adbdbstatusコマンド

• adbmodareaコマンド

• adbexportコマンド

• adbmergechunkコマンド

• adbchgchunkcommentコマンド

• adbchgchunkstatusコマンド

• adbarchivechunkコマンド

• adbunarchivechunkコマンド

• adbreorgsystemdataコマンド

• adbclientdefmangコマンド

• adbsyndictコマンド

• adbaudittrailコマンド

• adbconvertaudittrailfileコマンド

• adbmodbuffコマンド

adbmodareaコマンドと，APおよびそのほかのコマンドが同時実行されないように排他制御しています。

2

データベースアクセス

次に示すときに確保される排他資源です。

1. 更新行のカラム化機能のメンテナンス処理の実行時

2. APのトランザクションの実行時

3. HADBサーバに接続するコマンドの実行時

この排他資源によって，1.のメンテナンス処理と2.のAPのトランザクション処理が同時実行されないように排他制御しています。また，1.のメンテナンス処理と3.のコマンド処理が同時実行されないように排他制御しています。

トランザクションおよびコマンドの処理性能に影響を及ぼさないように，トランザクションまたはコマンドが実行されているときはメンテナンス処理が実行されないように制御しています。また，メンテナンス処理の実行中にトランザクションまたはコマンドが開始された場合は，メンテナンス処理を中断します。

なお，更新行のカラム化機能を無効にする場合は，この排他資源を意識する必要はありません。

HADBサーバに接続するコマンドについては，マニュアルHADB　コマンドリファレンスのコマンドの一覧と共通規則のコマンドの一覧を参照してください。

3

ディクショナリ

定義系SQLの実行時に確保される排他資源です。

4

前処理表

次に示すときに，処理対象表ごとに確保される排他資源です。

• 操作系SQLの前処理時

• 定義系SQLの実行時

• コマンドの実行時

5

DBエリア

データ用DBエリア

データ用DBエリア内のデータ更新時に確保される排他資源です。同一データ用DBエリア内のデータをAPとコマンドによって同時に更新されないように排他制御しています。

6

ディクショナリ用DBエリア

次に示すときに確保される排他資源です。

• 定義系SQLの実行時

• adbdbstatusコマンドの実行時

  ただし，adbdbstatusコマンドを実行しても次のどれかに該当する場合，この排他資源は確保されません。

  • DBエリアのサマリ情報を出力する場合

  • --shared-lockオプションを指定して情報を出力する場合

  • 再編成要否の情報を出力する場合

7

システム表用DBエリア

システム表用DBエリア内のデータへのアクセス時に確保される排他資源です。

8

表

処理対象表

処理対象表へのアクセス時に確保される排他資源です。

9

ディクショナリ表

ディクショナリ表（実表）へのアクセス時に確保される排他資源です。

10

システム表（コスト情報）

コスト情報が格納されているシステム表（実表）へのアクセス時に確保される排他資源です。対象のシステム表（実表）を次に示します。

• STATUS_TABLES

• STATUS_COLUMNS

• STATUS_INDEXES

11

システム表（チャンク情報）

チャンク情報が格納されているシステム表（実表）へのアクセス時に確保される排他資源です。対象のシステム表（実表）は，STATUS_CHUNKSです。

12

システム表（同義語辞書情報）

同義語辞書情報が格納されているシステム表（実表）へのアクセス時に確保される排他資源です。対象のシステム表（実表）は，STATUS_SYNONYM_DICTIONARIESです。