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Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


2.5.2 スキーマ

表やインデクスを包括する論理的な概念をスキーマといいます。1HADBユーザは,1つのスキーマだけを所有できます。また,スキーマに定義できる要素のことを,スキーマオブジェクトといいます。

HADBでは,自分(HADBサーバに接続中の認可識別子のHADBユーザ)が所有するスキーマに対してだけ,スキーマオブジェクトを定義できます。ほかのHADBユーザが所有するスキーマに対して,スキーマオブジェクトを定義できません。

スキーマの概念を次の図に示します。

図2‒23 スキーマの概念

[図データ]

HADBのスキーマオブジェクトを次に示します。

■スキーマオブジェクトの一覧
  • 実表

  • ビュー表

  • B-treeインデクス

  • テキストインデクス

  • レンジインデクス

HADBでは,表やインデクスなどの定義情報を表形式で管理しています。この表をディクショナリ表といいます。また,表やインデクスのコスト情報,チャンク情報なども表形式で管理しています。この表をシステム表といいます。HADBの初期設定が完了すると,ディクショナリ表およびシステム表を所有するスキーマ(スキーマ名:MASTER)が自動的に作成されます。

スキーマの名前をスキーマ名といいます。1HADBユーザに対して,1つのスキーマ名が与えられます。スキーマ名を使用することで,HADBのデータベース内の表やインデクスを一意に識別することができます。

HADBでは,HADBサーバにアクセスするHADBユーザを識別するためのユーザID(認可識別子)とスキーマ名が同じになります。