1.1 情報爆発時代のデータを管理するHADB
Hitachi Advanced Data Binder(HADB)は,大規模リレーショナルデータベースの構築と高速検索を実現する,データベース管理システム(DBMS)です。
近年,クラウドコンピューティングの浸透に象徴されるような,社会インフラの変化に伴って,企業や社会が保有するデータ量は爆発的に増加しています。また,大容量ストレージの普及によって,その傾向はより顕著になっています。
社会インフラの変化に伴って,DBMSが管理するデータ量も急激に増加しています。その結果,現行のDBMSでは満足な検索性能が得られなくなるケースも考えられるようになり,増加するデータをどのように管理していくかが課題となっています。また一方で,膨大なデータを活用して新たなサービスを立ち上げることができないか,といったことへの関心も高まっています。
このような背景から,次のようなDBMSが求められるようになってきています。
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ペタバイトやエクサバイトといった単位の膨大なデータを管理できる。
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膨大なデータの中から必要な情報を高速に検索できる。
HADBはこれらの要求に応えるために開発されたDBMSです。
HADBはペタバイトやエクサバイトといった単位のデータを管理することを想定して設計されています。HADBを使用することによって,膨大なデータを管理するデータベースを構築できます。また,HADBではハードウェアの性能を有効に利用する検索処理方式(非順序実行方式)を採用しています。これによって大規模データの高速検索を実現しています。
- メモ
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1ペタバイトは,1テラバイトの約1,000倍です。1エクサバイトは1ペタバイトの約1,000倍となります。