Hitachi

Hitachi Advanced Data Binder システム構築・運用ガイド


16.4.1 マルチノード構成のHADBサーバの開始方法

〈この項の構成〉

(1) マルチノード構成のHADBサーバの開始手順

マルチノード構成のHADBサーバの開始手順を次に示します。

重要

HAモニタの監視が停止していることを確認してから,マルチノード構成のHADBサーバを開始してください。誤って,adbstartコマンドを実行する前にHAモニタのmonbeginコマンドを実行していた場合は,monendコマンドを実行して,HAモニタの監視および起動中のHADBサーバを停止してください。そのあとで,次に示す正しい開始手順に従って,マルチノード構成のHADBサーバを開始してください。

手順

  1. 全ノードでHAモニタが起動していることを確認する

    確認方法については,マニュアルHAモニタ Linux(R)(x86)編システムの運用を参照してください。

  2. 全ノードでadbstartコマンドを実行する

    adbstartコマンドを実行すると,HAモニタのmonbeginコマンドの実行を要求するKFAA91109-Iメッセージが出力されます。

  3. 全ノードでHAモニタのmonbeginコマンドを実行する

    KFAA91109-Iメッセージの出力を確認したあとに,別のターミナル(コマンド入力画面)から,monbeginコマンドを実行してください。

    重要

    adbstartコマンドが終了する前に,monbeginコマンドを実行してください。

    全ノードのadbstartコマンドが正常終了すると,マルチノード構成のHADBサーバの開始処理が完了します。

(2) マルチノード構成のHADBサーバの開始モード

マルチノード構成のHADBサーバには,次の開始モードがあります。

表16‒5 マルチノード構成のHADBサーバの開始モード

項番

開始モード

実行するコマンド

説明

前回の終了形態

1

正常開始

adbstart

通常の開始モードです。

正常開始では,データベースの回復処理は行いません。

プライマリノードのHADBサーバが正常終了した場合

2

再開始

前回の終了モードが右記の場合,自動的に再開始となります。

再開始では,プライマリノードのHADBサーバがシステムログを使用してデータベースの回復処理を行います。

プライマリノードだけが残った状態のときに,そのプライマリノードのHADBサーバが異常終了または強制終了した場合

(3) マルチノード構成のHADBサーバの稼働モード

プライマリノードのHADBサーバの場合は,adbstartコマンドにオプションを指定することで,HADBサーバ開始後の稼働モードを指定できます。セカンダリノードのHADBサーバの場合は,稼働モードが常に静止モードとなるため,adbstartコマンドにオプションを指定しても稼働モードを変更できません。

(4) マルチノード構成のHADBサーバの開始処理完了の確認

adbstartコマンドのリターンコードが0または4となっていることを全ノードで確認してください。

(5) マルチノード構成のHADBサーバ開始時の留意事項

全ノードのHADBサーバの開始処理が完了するまで,マルチノード構成のHADBサーバの開始処理は完了しません。マルチノード構成のHADBサーバの開始処理が完了しない場合は,どこかのノードでエラーや障害などが発生していないかを確認してください。