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インナレプリカ機能 HiRDB Staticizer Option Version 9


4.3.3 更新可能なオンライン再編成の取り消し

「オリジナルRDエリアに障害が発生した」,または「ログファイルが不足する」などの理由でオンライン再編成実行を中止する場合,追い付き反映コマンド(pdorend)に-uオプションを指定して実行することにより,更新可能なオンライン再編成状態を取り消すことができます。

カレントデータベースの切り替え後に取り消した場合,業務はレプリカDBで続行します。オリジナルRDエリアは,データ不整合が発生しているため,データを参照できません。オリジナルRDエリアは業務終了後,回復する必要があります。更新可能なオンライン再編成の取り消し方法については,次の表を参照してください。

表4‒5 更新可能なオンライン再編成の取り消し

取り消しのタイミング

操作

カレントデータベース切り替え実行前

pdorbeginに-uオプションを指定して実行し,更新可能なオンライン再編成の状態を取り消してください。

RDエリア指定の場合

pdorbegin -r "RDTBL","RDIDX","RDLOB" -u

表指定の場合

pdorbegin -t T1 -c ref -u

-c:参照制約関係にある表の関連RDエリアを,実行対象へ含める場合に指定します。

カレントデータベース切り替え実行以降

pdorendに-uオプションを指定して実行し,更新可能なオンライン再編成の状態を取り消してください。

取り消したあとは,レプリカRDエリアで業務を継続できます。オリジナルRDエリアは,データ不整合が発生しているため,データを参照しないでください。次のどちらかの方法でマスタDBを回復する必要があります。

方法1 HiRDBを停止しないで,アクセスを制限し,マスタDBを回復する。

  1. レプリカRDエリアを参照可能バックアップ閉塞状態にします(pdhold -b)

  2. レプリカDBのバックアップを取得します(pdcopy -q 1)

  3. オリジナルRDエリアを閉塞クローズします(pdhold -c)

  4. 取得したバックアップを使って,オリジナルRDエリアを回復します(pdrstr -q 0)

  5. オリジナルRDエリアの閉塞を解除します(pdrels -o)

  6. カレントデータベース切り替えコマンドを実行します(pddbchg -q 0)

  7. レプリカRDエリアの参照可能バックアップ閉塞状態を解除し,閉塞かつクローズ状態にしておきます(pdrels ,pdhold -c)

バックアップの取得方法については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」を参照してください。

また,pdcopyコマンドの実行前に,pdlogswap -d sys -wコマンドを実行してシステムログファイルをスワップしてください。

方法2 HiRDBを停止して,マスタDBを回復する。

  1. オリジナルRDエリアとレプリカRDエリアをコマンド閉塞状態にします(pdhold -r オリジナルRDエリア,レプリカRDエリア -c)

  2. カレントデータベース切り替えコマンドを実行します(pddbchg -q 0)

  3. HiRDBを停止します(pdstop)

  4. ボリュームをペア状態にして,レプリカDBの状態をマスタDBに反映します(pairresync -restore)。「ミラーリング方式の違いによる注意事項」の「ペア再同期のリストア機能」を参照してください

  5. HiRDBを開始します(pdstart)

  6. レプリカRDエリアからバックアップを取得しておきます(pdcopy -q 1)

バックアップの取得方法については,マニュアル「HiRDB Version 9 システム運用ガイド」を参照してください。

また,pdcopyコマンドの実行前に,pdlogswap -d sys -wコマンドを実行してシステムログファイルをスワップしてください。