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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)


2.102.1 pdrisedbtoの形式と規則

〈この項の構成〉

(1) 機能

ログ同期方式のリアルタイムSANレプリケーションを適用している場合,ログ適用サイトを終了して業務サイトからデータベースを引き継ぎます。

なお,このコマンドはログ同期方式のリアルタイムSANレプリケーションを適用している環境で実行できます。リアルタイムSANレプリケーションの詳細については,マニュアル「HiRDB Version 9 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド」を参照してください。

(2) 実行者

HiRDB管理者が実行できます。

(3) 形式

 pdrisedbto 〔-f〕

(4) オプション

(a) -f

HiRDB/パラレルサーバで,一部のユニットが停止している場合でも,残りのユニットだけでデータベース引き継ぎをするときに指定します。

このオプションを省略した場合,すべてのユニットが稼働しているときは,データベース引き継ぎをします。一部のユニットが停止しているときは,データベース引き継ぎをしません。

(5) 規則

  1. pdrisedbtoコマンドは,HiRDBが稼働中のときだけ実行できます。

  2. pdrisedbtoコマンドは,ログ適用サイトのシングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。

  3. データベース引き継ぎが完了するまで,pdrisedbtoコマンドは終了しません。データベースの引き継ぎの状態は,pdls -d risコマンドで確認してください。

  4. pdrisedbtoコマンドが終了すると,HiRDBが終了します。

(6) 注意事項

  1. データベース引き継ぎの途中に,何らかの原因(マシンダウンなど)でシステムマネジャ以外の一部のユニットが異常終了した場合,pdstart -lコマンドで再開始した後にpdrisedbtoコマンドを実行すると,異常終了したユニットのデータベース引き継ぎを継続できます。

  2. -fオプションを指定して,一部のユニットが停止している状態でデータベース引き継ぎをした場合,停止していたユニットについては,データベース引き継ぎがされていない状態となります。

    この状態のまま業務サイトとしてHiRDBを再開始すると,データベース引き継ぎがされていないユニットのRDエリアを再作成する必要があります。停止していたユニットのデータベース引き継ぎをする場合は,ログ適用サイトとしてHiRDBを再開始してください。

  3. データベースの引き継ぎ中は,pdstop -lコマンドを使用してもログ適用サイトは停止できません。

  4. pdrisedbtoコマンドによってデータベース引き継ぎが完了した後に,HiRDBを開始するときの開始モードは,pdrisedbtoコマンド実行前に業務サイトとして稼働していたサイトのHiRDBの終了モードに従って,HiRDBが決定します。

  5. pdrisedbtoコマンドを実行すると,ユニットがアボートコードPolkcrtで異常終了することがあります。この場合,サイト切り替え方式ごとの運用手順に従って対策してください。対策の詳細については,マニュアル「HiRDB Version 9 ディザスタリカバリシステム 構築・運用ガイド」を参照してください。

(7) 出力結果

各ユニットでデータベース引き継ぎの処理が正常に終了すると,ユニットごとにKFPS04686-Iメッセージが出力されます。また,コマンドの実行結果は,KFPS04691-Iメッセージに表示されます。