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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


付録A.3 ステータスファイルに関する質問

〈この項の構成〉

(1) ステータスファイルがスワップするときは?

質問

ステータスファイルがスワップするのは,ディスクの障害が発生したときだけですか?

お答えします

いいえ違います。次に示す場合にステータスファイルがスワップします。

  • ステータスファイルに障害が発生した場合

  • ステータスファイルの容量が満杯になった場合

  • ステータスファイルのフラグメンテーションによって,まとまった空き領域を確保できなくなった場合

  • pdstsswapコマンドを実行した場合

(2) ステータスファイルの片系だけに障害が発生した場合でもステータスファイルはスワップするのですか?

質問

ステータスファイルの片系だけに障害が発生した場合でもステータスファイルはスワップするのですか?

それとも両系が障害になるまでスワップされないのですか?

お答えします

ステータスファイルの片系が障害になった時点でステータスファイルはスワップします。障害検知からスワップ完了までのHiRDBの処理を次に示します。

  1. 両系共に正常な予備ファイルを探します。

  2. 正常な系の内容をほかのステータスファイルの両系に複写します。このとき,むだな空き領域を詰め替えます。

  3. 複写先のステータスファイルを現用ファイルにします。

(3) ステータスファイルに障害が発生したときの処理について

質問

両系とも正常なステータスファイルが一つもない(A系,B系のどちらかが障害)場合の処理方式を決める次に示すオペランドがあります。

  • pd_syssts_singleoperation = stop|continue(ユニット用ステータスファイルの場合)

  • pd_sts_singleoperation = stop|continue(サーバ用ステータスファイルの場合)

このオペランドにはstopとcontinueのどちらを指定すればよいですか?

お答えします

stopを指定するとHiRDB又はユニットが異常終了します。continueを指定するとステータスファイルの片系運転を行います。

ステータスファイルは,全面回復処理のための情報を記録している重要なファイルです。continueを指定して片系運転中にステータスファイルが障害になると,両系障害でHiRDB又はユニットが異常終了します。そして,現用ファイルが両系ともアクセスできないため,全面回復処理ができなくなります。したがって,次のような考え方で判断してください。

  • HiRDBの異常終了よりも,全面回復処理の保証を重視する場合はstopを指定します。

  • HiRDBを停止したくない(最悪の場合,全面回復処理はあきらめ,データベースをバックアップ時点まで戻します。又はデータロードし直します)場合はcontinueを指定します。