26.7.2 計画系切り替え
ここでは計画系切り替えの方法について説明します。
計画系切り替えには次に示す二つの方法があります。ご利用の環境に応じて方法を選択してください。
-
方法1
トランザクションキューイングを行った後に計画系切り替えを実行します。この場合,計画系切り替え中も新規トランザクションがキューイングされるため,計画系切り替え中にUAPを実行してもエラーになりません。
HiRDB/パラレルサーバの場合は,この方法は次に示す条件を満たすユニットの計画系切り替えだけに適用できます。
-
フロントエンドサーバだけで構成されているユニット
-
システムマネジャとフロントエンドサーバだけで構成されているユニット
-
-
方法2
トランザクションキューイングを使わないで計画系切り替えを実行します。この場合,計画系切り替え中の新規トランザクションは受け付けられないため,計画系切り替え中にUAPを実行するとエラーになります。
- 〈この項の構成〉
(1) 方法1で計画系切り替えを行う場合
計画系切り替えの手順を次に示します。
- <手順>
-
-
pdls -d haコマンド又はクラスタソフトウェアのコマンドで次に示すことを確認してください。
・計画系切り替えの対象ユニットが稼働状態であること
・計画系切り替えの切り替え先ユニットが待機状態であること
-
切り替え元のユニットでpdtrnqingコマンドを実行し,トランザクションキューイングを開始してください。
このとき,pdtrnqingコマンドがリターンコード0で正常終了したことを確認してください。リターンコードが0の場合は,トランザクションキューイングが正常に開始されています。リターンコードが8及び12の場合は,トランザクションキューイングが開始されていません。この場合,原因対策後,pdtrnqingコマンドを再実行してください。
-
クラスタソフトウェアのコマンド(HAモニタの場合はmonswapコマンド)で計画系切り替えを実行してください。
-
pdls -d haコマンド又はクラスタソフトウェアのコマンドで,切り替え先のユニットが稼働状態であることを確認してください。
計画系切り替えが完了すると,トランザクションキューイングは自動的に解除され,キューイングされていたトランザクションが実行されます。この方法で計画系切り替えを行う場合,自動再接続機能が適用されていることが前提となるため,自動再接続機能が適用されているかどうかを確認してください。自動再接続機能については,マニュアル「HiRDB Version 9 UAP開発ガイド」を参照してください。
この方法で計画系切り替えを行う場合,pdtrnqingコマンドの実行から計画系切り替えが完了するまでの間,UAPのトランザクションがキューイングされて待ち状態になるため,その分レスポンス時間が長くなります。そのため,次に示す設定値が妥当かどうかを確認してください。
-
クライアント環境定義のPDCWAITTIMEオペランドで指定するクライアントの最大待ち時間
-
クライアント環境定義のPDCONNECTWAITTIMEオペランドで指定するサーバ接続時のHiRDBクライアントの最大待ち時間
これらのオペランドで指定した時間を経過すると,UAPの実行がエラーになります。
-
(2) 方法2で計画系切り替えを行う場合
計画系切り替えの手順を次に示します。
- <手順>
-
-
pdstopコマンドで実行系HiRDB(ユニット又はサーバ)を終了します。この操作はクラスタソフトウェアがHAモニタ以外のときだけ行ってください。
また,Hitachi HA Toolkit Extensionのtermcommandオペランドにpdstopコマンドを指定している場合は,2のコマンドの延長でHitachi HA Toolkit Extensionがpdstopコマンドを実行するため,pdstopコマンドを実行する必要はありません。
-
クラスタソフトウェアのコマンド(HAモニタの場合はmonswapコマンド)で計画系切り替えをしてください。計画系切り替えの方法については,各クラスタソフトウェアのマニュアルを参照してください。
-
新しく待機系になったHiRDB(又はユニット)を待機状態にする必要があります。待機系HiRDBにpdstartコマンド(HiRDB/パラレルサーバの場合はpdstart -qコマンド)を実行してください。
-