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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


24.9.5 セキュリティ監査情報用バッファに関するエラーが発生した場合のHiRDBの動作

セキュリティ監査情報用バッファに関するエラーが発生した場合のHiRDBの動作について説明します。

〈この項の構成〉

(1) HiRDB開始時

セキュリティ監査情報用バッファはHiRDB開始時に作成されますが,このときエラーが発生することがあります。エラーが発生した場合,セキュリティ監査情報用バッファをシステムが自動計算する場合と,ユーザが指定値を見積もる場合とでHiRDBの動作は変わります。

HiRDB開始時のエラー要因とHiRDBの処理を次の表に示します。

表24‒36 HiRDB開始時のエラー要因とHiRDBの処理

エラー要因

HiRDBの処理

pd_audit_def_buffer_sizeオペランドを省略

pd_audit_def_buffer_sizeオペランドを指定

領域確保エラー

バッファ用共用メモリ

サイズ0で開始

開始できません

ディクショナリ検索用プロセス固有メモリ

サイズ0で開始

共用メモリ確保後,処理を続行

通信障害

サイズ0で開始

共用メモリ確保後,処理を続行

ディクショナリアクセスエラー

ロールバック不要

サイズ0で開始

共用メモリ確保後,処理を続行

ロールバック要

開始できません

共用メモリ確保後,処理を続行

注※

HiRDB/パラレルサーバの場合,一定回数の再開始をしてもエラーが解消されないときは,フロントエンドサーバをSUSPEND状態にします。

HiRDB/シングルサーバの場合はすぐに異常終了します。

(2) HiRDB稼働中

監査対象イベントの定義情報の判定中にエラーが発生した場合は,監査対象イベントの定義に関係なく,該当する監査証跡を出力します。

SQL実行時にエラーが発生した場合も監査証跡を出力しますが,監査証跡出力時の監査対象イベントの定義情報取得時にもエラーが発生することがあります。エラーの組み合わせと,設定されるSQLコード及びロールバック要否を次の表に示します。なお,監査証跡出力時にエラーが発生した場合は,そのエラーを無視して処理を続行します。

表24‒37 エラーの組み合わせと,設定されるSQLコード及びロールバック要否

監査対象イベントの定義取得前の状態

監査対象イベントの定義取得時の状態

設定されるSQLコード

ロールバック要否

正常

正常

0

不要

ロールバック要エラー

監査対象イベントの定義取得時のSQLコード

ロールバック不要エラー

監査対象イベントの定義取得前のSQLコード

不要

ロールバック要エラー

正常

監査対象イベントの定義取得前のSQLコード

ロールバック要エラー

監査対象イベントの定義取得前のSQLコード

ロールバック不要エラー

監査対象イベントの定義取得前のSQLコード

ロールバック不要エラー

正常

監査対象イベントの定義取得前のSQLコード

不要

ロールバック要エラー

監査対象イベントの定義取得前のSQLコード

ロールバック不要エラー

監査対象イベントの定義取得前のSQLコード

不要