13.4.3 運用の流れ
ここでは,再編成時期を予測する運用の流れについて説明します。予測レベル1の場合は(1)を,予測レベル2の場合は(1)及び(2)を参照してください。
- 〈この項の構成〉
(1) 予測レベル1の場合
表の再編成時期を予測するときの運用の流れを次の図に示します。
(a) 再編成時期の予測データを取得する
次に示すコマンドを実行して再編成時期の予測データを解析情報表に取得します。このコマンドを毎日実行して再編成時期の予測データを蓄積してください。
pddbst -k logi -r ALL -e 1
- 注意事項
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(a)の作業を4回以上行ってください。4件以上の予測データが蓄積されないと正しい予測ができません(KFPK10312-I,又はKFPK10313-Iメッセージが出力されます)。なお,RDエリアの状態が変わらないと,何回実行しても1回実行したとみなされます。詳細については,「予測データを正しく取得していない場合」を参照してください。
- 参考
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データの格納状態が大きく変化した後は,再編成が必要な状態になる可能性が高いため,大量更新をした後は(a)と(b)の作業をすることをお勧めします。
(b) DBメンテナンス予定日が近いRDエリアを確認する
次に示すコマンドを実行して,DBメンテナンス予定日が近いRDエリアを確認します。このコマンドを毎日実行して確認してください。
pddbst -k pred -r ALL -e 1
DBメンテナンス予定日が近いRDエリアの一覧が表示されます。出力結果の例を次に示します。
出力結果の例
pddbst 07-02 ***** Rdarea resource forecast ***** 2005/05/15 11:07:10 No Date RdareaName ResKind ---------- ----------- -------------------------------- ---------- 1 2005/05/31 "RDUSER01" Segment 2 2005/06/01 "RDUSER02" Segment ---------- ----------- -------------------------------- ----------
- 〔説明〕
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Date:DBメンテナンス予定日が表示されます。
RdareaName:メンテナンスが必要なRDエリアが表示されます。
- 注意事項
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DBメンテナンス予定日はあくまで予測であって,運用方法によってはDBメンテナンス予定日より前にRDエリアの容量不足が発生することがあります。
- 参考
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(c)の作業はpddbstコマンドの実行時間が長くなることがあるため,オンライン業務に影響を与えたくない場合は,(b)の作業でメンテナンスの必要があるRDエリアを特定しておいて,オンライン業務に影響を及ぼさない時間帯に(c)の作業をしてください。
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(c)の作業の実行時間が問題にならない場合,(b)の作業を省略し,(c)の作業だけ実行してもかまいません。
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(c) メンテナンスが必要なリソースとメンテナンス方法を特定する
(b)の結果,DBメンテナンス予定日が近いRDエリアがある場合,次に示すコマンドを実行し,メンテナンスが必要な表,インデクス,及びRDエリアを調査します。
pddbst -k pred -r ALL -e 1 -m
メンテナンスをする表,インデクス,及びRDエリアの一覧とメンテナンス方法が表示されます。出力結果の例を次に示します。
出力結果の例
pddbst 07-02 ***** Rdarea resource forecast ***** 2005/05/15 11:07:10 No Date RdareaName ResKind ---------- ----------- -------------------------------- ---------- 1 2005/05/31 "RDUSER01" Segment 2 2005/06/01 "RDUSER02" Segment ---------- ----------- -------------------------------- ---------- pddbst 07-02 ***** Maintenance Information ***** 2005/05/15 11:07:10 No : 1 Rdarea Name : "RDUSER01" Method : ...[1] Segment : 42560 -------------------------------------------------------------------------------------- Reclaim Reorganize Type Name Date ------------- ------------ ---- ------------------------------------------- ---------- 28089 * 9363 T "k1234567"."table01" ...[2] 2005/05/31 0 12342 * T "k1234567"."table02" ...[3] 2005/05/31 851 7235 * I "k1234567"."index01" ...[4] 2005/05/31 3 -10 T "k1234567"."table10" ...[5] 2005/05/31 ====================================================================================== No : 2 Rdarea Name : "RDUSER02" Method : Expand ...[6] Segment : 1523 -------------------------------------------------------------------------------------- Reclaim Reorganize Type Name Date ------------- ------------ ---- ------------------------------------------- ---------- 228 1035 T "k1234567"."table01" 2005/06/03 0 121 T "k1234567"."table03" 2005/06/03 30 60 I "k1234567"."index07" 2005/06/03 ======================================================================================
- 〔説明〕
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Methodの欄に何も表示されていないため,RDエリアのメンテナンスは必要ありません。
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RDエリア(RDUSER01)に格納されている表(table01)は,Reclaimの欄に*が表示されているため,pdreclaimコマンドで使用中空きページの解放,及び使用中空きセグメントの解放をしてください。
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RDエリア(RDUSER01)に格納されている表(table02)は,Reorganizeの欄に*が表示されているため,pdrorgコマンドで表の再編成をしてください。
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RDエリア(RDUSER01)に格納されているインデクス(index01)は,Reorganizeの欄に*が表示されているため,pdrorgコマンドでインデクスの再編成をしてください。
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RDエリア(RDUSER01)に格納されている表(table10)は,*が表示されていないため,メンテナンスの必要はありません。
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Methodの欄にRDエリアのメンテナンス方法が表示されています。
Expand:RDエリアを拡張してください。拡張する必要があるセグメント数は,Segmentで表示されている1523セグメントです。
Extend:HiRDBがRDエリアの自動増分をします。
Reinit:DBの再作成(RDエリア内のデータをアンロードし,RDエリアを再初期化した後,アンロードデータをリロード)をしてください。
表示なし:RDエリアのメンテナンスは必要ありません。
- 参考
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そのほかのヘッダの意味を次に示します。
Type:リソースの種別が表示されます。
T:表
I:インデクス
L:LOB用RDエリア
Name:表名又はインデクス名が表示されます。
Date:DBメンテナンス予定日が表示されます。
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表示しているセグメント数は,メンテナンス予定日までに拡張が必要な最低限のセグメント数です。表示された値以上の拡張を実施してください。なお,RDエリアの拡張回数には上限があるため,注意してください。
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(d) データベースのメンテナンスをする
HiRDBが出した指示に従い,次に示すどれかの処置をしてください。
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表を再編成する
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インデクスを再編成する
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RDエリアを拡張する
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RDエリアを再初期化する
- 注意事項
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(d)の作業中に(a)の作業は行わないでください。(d)の作業中に(a)の作業を行うと,正しい予測ができなくなります。
(2) 予測レベル2の場合
予測レベル1の再編成時期の予測データの取得では,RDエリア単位の情報だけ取得するため,ディレクトリページだけ解析対象となります。しかし,予測レベル2では,更に表単位,及びインデクス単位の情報も取得するため,データページ,及びインデクスページの解析も必要となります。そのため,予測レベル2は,予測レベル1に比べて予測データを取得するpddbstの実行時間が長くなります。
オンライン業務中に,予測レベル2の再編成時期の予測データを取得する場合,業務APへ影響を与える可能性もあります。オンライン中の業務APへの影響を最小限にしたい場合は,次の実行方法を選択できます(二つ同時にも指定できます)。
インターバル解析,及びマージ解析については,マニュアル「HiRDB Version 9 コマンドリファレンス」を参照してください。