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ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


1.6.2 HiRDB(ユニット)を強制開始するときの注意事項

HiRDB(ユニット)を強制開始すると,前回稼働時の情報を引き継ぎません。このため,HiRDBはデータベースを前回稼働時の状態に回復できません。したがって,HiRDB管理者がデータベースの状態を回復する必要があります。

HiRDBを強制開始すると,前回稼働時に更新したすべてのRDエリア(システム用RDエリアも含みます)が破壊されます。

したがって,強制開始後に,破壊されたRDエリアをデータベース回復ユティリティで回復する必要があります。RDエリアを回復しないと,その後のHiRDBの動作を保証できません。破壊されたRDエリアを回復する手順を次に示します。

〈手順〉
  1. HiRDBの再開始に失敗したときに出力されたKFPS01262-Iメッセージを参照してください。

  2. KFPS01262-Iメッセージに表示されているシステムログ読み込み開始のファイルグループ名,及びそれ以降に発生したシステムログを調べます。

  3. 2.で調べたシステムログをデータベース回復ユティリティ(pdrstrコマンド)の入力情報にして,RDエリアを回復してください。RDエリアはシステムログだけで回復できます。

注※ 「それ以降に発生したシステムログ」は,pdlogls -d sysコマンドで調べられます。

pdlogls -d sys
 
Group    Type Server   Gen No.  Status  Run ID    Block No.
logfg01  sys  sds             1 cnu---u 35108db8        1        2
logfg02  sys  sds             4 cn---cu 3510ecba       10        0
logfg03  sys  sds             1 cn----- 3510ecba        1        3
logfg04  sys  sds             2 cn----- 3510ecba        4        8
logfg05  sys  sds             3 cn----- 3510ecba        9        f
logfg06  sys  sds             0 cn----- 00000000        0        0
〔説明〕

例えば,KFPS01262-Iメッセージのfg名が"logfg04",ブロック番号が"5"だった場合,Run ID,Gen No.とBlock No.からシステムログファイルの使用順序が次の順序であることが分かります。

logfg04 → logfg05 → logfg02

つまり,KFPS01262-Iメッセージに出力されたファイルグループのRun IDと同じで,かつGen Noより大きいものを使用すればよいということです。ただし,HiRDB/パラレルサーバでサーバ単位の開始及び終了をしていると,この方法では求められません。