Hitachi

ノンストップデータベース HiRDB Version 9 システム運用ガイド(UNIX(R)用)


1.2.1 終了モード

HiRDBには,次の表に示す終了モードという概念があります。終了モードによって,pdstopコマンドのオプションが異なります。

表1‒4 HiRDBの終了モード

終了モード

入力コマンド

終了モードの説明

正常終了※1

pdstop

通常の終了モードです。CONNECT要求を禁止し,すべてのユーザの処理が終了した後にHiRDBを終了します。ただし,ユティリティが実行中の場合はHiRDBを終了しないで,KFPS05074-Eメッセージを出力します。このとき,pdstopコマンドはリターンコード8で終了します。

計画停止※1※2※3

pdstop -P

トランザクションの受け付けを禁止し,ユティリティを含むすべてのトランザクションが終了した後に,HiRDBを終了します。

強制終了

pdstop -f

処理中のトランザクションの完了を待たずに,HiRDBを直ちに終了します。処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象※4となります。

異常終了

なし

何らかの異常によってHiRDBが終了する場合の終了モードです。処理中のトランザクションの完了を待たずに,HiRDBは直ちに終了します。処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象※4となります。

注※1

OLTPシステムと連携している場合,OLTPシステムを終了した後にHiRDBを正常終了又は計画停止してください。OLTPシステムを終了する前にHiRDBを正常終了又は計画停止すると,OLTPシステムのトランザクションが処理できなくなるため,HiRDBが正常終了又は計画停止できないことがあります。

注※2

HiRDBを計画停止する場合,シングルサーバ又はフロントエンドサーバで動作中のすべてのトランザクションが終了した後に,HiRDBサーバプロセスが保有していたシステムリソースを解放します。このため,ユニット内のすべてのトランザクションが終了した後に,この解放処理で約1分程度費やすことがあります。

注※3

ユティリティ又はトランザクションが実行中のため,pdstop -Pコマンド入力後15分たってもHiRDBが計画停止しない場合,KFPS05072-Wメッセージが出力されます。そして,pdstop -Pコマンドはリターンコード4で終了します。ただし,計画停止処理は続行され,ユティリティ又はトランザクションが終了したら計画停止します。

注※4

処理中のトランザクションは,再開始時にロールバックの対象となります。ただし,次に示す場合のトランザクションはロールバックの対象となりません。

  • データベース作成ユティリティ又はデータベース再編成ユティリティをログレスモードで実行している場合

  • ログレスモードでUAPを実行している場合

したがって,HiRDBを再開始した後に,HiRDB管理者がRDエリアをバックアップから回復するか,又はユティリティを再実行する必要があります。このときのRDエリアの回復方法については,「データベースをバックアップ取得時点に回復する方法」を参照してください。