6.2 シンクポイントダンプの取得処理(ハイブリッド方式限定)

<この節の構成>
(1) ハイブリッド方式の場合のシンクポイントダンプ取得処理
(2) メインサイトのシンクポイントダンプ取得処理を中止した場合のHiRDBの処理

(1) ハイブリッド方式の場合のシンクポイントダンプ取得処理

ハイブリッド方式の場合,リモートサイトでもシンクポイントからデータベースの回復ができるように,シンクポイントダンプの取得時にシンクポイントダンプを取得するサーバが使用する全ペア論理ボリュームグループの更新データの同期を取ります。しかし,RDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループで更新コピー障害が発生し,ペア論理ボリュームグループのステータスがPAIR以外になった場合,全ペア論理ボリュームグループの更新データの同期を取れないため,シンクポイントダンプの取得処理を中止し,KFPS02178-Eメッセージを出力します。

ハイブリッド方式の場合のシンクポイントダンプ取得処理を次の表に示します。

表6-2 ハイブリッド方式の場合のシンクポイントダンプ取得処理

保護
モード
RDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループのペアステータスメインサイトのシンクポイントダンプの取得メインサイトのシンクポイントダンプ取得後のサイトの切り替え
dataPAIR有効化完了データの不整合はなく,サイトの切り替えができます。
PAIR以外取得を中止
neverPAIR有効化完了
PAIR以外正常開始はデータ不整合が発生するため,サイトの切り替えを禁止します。再開始ではHiRDBを開始できないため,サイトの切り替えができません。

(2) メインサイトのシンクポイントダンプ取得処理を中止した場合のHiRDBの処理

メインサイトのシンクポイントダンプ取得処理を中止した場合のHiRDBの処理を次の表に示します。

表6-3 メインサイトのシンクポイントダンプ取得処理を中止した場合のHiRDBの処理

処理タイミング開始または終了種別シンクポイントダンプ取得処理中止後のHiRDBの処理障害後の対策方法
開始処理中
  • 正常開始
  • データベースの初期設定時の開始
  • 強制正常開始
アボートコードPstj14jを出力し,HiRDBの開始処理を中止します。該当するサーバが使用するRDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループのステータスをPAIRにしたあと,HiRDBを再度開始してください。
再開始HiRDBの開始処理を続行します。該当するサーバが使用するRDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループのステータスをPAIRにしたあと,pdlogsyncコマンドでシンクポイントダンプを取得してください。
計画停止後の再開始
終了処理中正常終了HiRDBの終了処理を中止し,アボートコードPstj14kを出力してHiRDB(HiRDB/パラレルサーバの場合はユニット)を異常終了します。該当するサーバが使用するRDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループのステータスをPAIRにしたあと,HiRDB(またはユニット)を再開始してから,HiRDBを再度正常終了してください。
計画停止該当するサーバが使用するRDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループのステータスをPAIRにしたあと,HiRDB(またはユニット)を再開始してから,HiRDBを再度計画停止してください。
強制終了HiRDBの終了処理を続行します。特にありません。
稼働中処理を続行します。該当するサーバが使用するRDエリアを作成しているペア論理ボリュームグループのステータスをPAIRにしたあと,pdlogsyncコマンドでシンクポイントダンプを取得してください。

(凡例)-:該当しません。