ペア論理ボリュームグループはRAID Managerのコンフィグファイル(HORCM_CONF)に指定します。RAID Managerのコンフィグファイルに対応づける項目を次の表に示します。
表3-1 RAID Managerのコンフィグファイルに対応づける項目
項目名 | RAID Managerのコンフィグファイル(HORCM_CONF) |
---|---|
ペア論理ボリューム | HORCM_DEV dev_nameパラメタ |
ペア論理ボリュームグループ | HORCM_DEV dev_groupパラメタ |
「(1)RAID Managerのコンフィグファイル」で構築したRAID Managerインスタンスを,メインサイトおよびリモートサイトで起動します。RAID Managerインスタンスの起動には,RAID Managerのhorcmstartコマンドを使用します。horcmstartコマンドについては,RAID Managerのマニュアルを参照してください。
RAID Managerのpaircreateコマンドでペア論理ボリュームグループを生成します。このとき,メインサイトのボリュームがP-VOLになるようにします。paircreateコマンドについては,RAID Managerのマニュアルを参照してください。
paircreateコマンド実行時に指定するフェンスレベル(-fオプションの値)は,リアルタイムSANレプリケーションの処理方式(pd_rise_pairvolume_combinationオペランドの値),および保護モード(pd_rise_fence_levelオペランドの値)によって異なります。関係を次の表に示します。
表3-2 paircreateコマンド実行時に指定するフェンスレベル
リアルタイムSANレプリ ケーションの処理方式(pd_rise_pairvolume_ combinationオペランドの値) | 保護モード (pd_rise_fence_level オペランドの値) | ペア論理ボリューム グループ名 | フェンスレベル (paircreate コマンドの -fオプション の値) |
---|---|---|---|
sync | data | aaaa_bb....bb_DB | data |
aaaa_bb....bb_LOG | |||
aaaa_cccc_USTS | |||
aaaa_bb....bb_SSTS | |||
aaaa_bb....bb_SPD | |||
never | aaaa_bb....bb_DB | never | |
aaaa_bb....bb_LOG | |||
aaaa_cccc_USTS | |||
aaaa_bb....bb_SSTS | |||
aaaa_bb....bb_SPD | |||
async | - | aaaa_ALL | async |
hybrid | data | aaaa_bb....bb_DB | async |
aaaa_bb....bb_LOG | data | ||
aaaa_cccc_USTS | |||
aaaa_bb....bb_SSTS | |||
aaaa_bb....bb_SPD | |||
never | aaaa_bb....bb_DB | async | |
aaaa_bb....bb_LOG | never | ||
aaaa_cccc_USTS | |||
aaaa_bb....bb_SSTS | |||
aaaa_bb....bb_SPD |
また,非同期ペアボリュームを作成するときに指定するコンシステンシーグループについても,リアルタイムSANレプリケーションの処理方式(pd_rise_pairvolume_combinationオペランドの値)によって異なります。関係を次の表に示します。
表3-3 paircreateコマンド実行時に指定するコンシステンシーグループ(-fオプションの値)
リアルタイムSANレプリ ケーションの処理方式(pd_rise_pairvolume_ combinationオペランドの値) | ペア論理 ボリューム グループ名 | コンシステンシーグループID (paircreateコマンドの-fオプションの値) |
---|---|---|
sync | 非同期ペアボリュームはありません。 | |
async | aaaa_ALL | HiRDBシステム内の全ペア論理ボリュームグループを,同じコンシステンシーグループに割り当ててください。 |
hybrid | aaaa_bb....bb_DB | 各ペア論理ボリュームグループを異なるコンシステンシーグループに割り当ててください。 |
ペア論理ボリュームグループの作成例を次に示します。システム構成は次のとおりとします。
●システム定義の例
set pd_system_id = HRD1 |
●paircreateコマンドの実行例(メインサイトから実行)
paircreate -g HRD1_sds1_DB -f async -vl |