4.3 RAID Managerのコマンド実行時の注意事項

ペア論理ボリュームグループの操作はRAID Managerのコマンドで行います。RAID Managerのコマンドは,ペア論理ボリュームグループ単位に実行してください。なお,RAID Managerのコマンドを実行するときは,RAID Managerのマニュアルに記載している各コマンドの注意事項を守ってください。

<この節の構成>
(1) RAID Managerのコマンド実行可否
(2) リモートサイトへの切り替えを保証できない期間

(1) RAID Managerのコマンド実行可否

HiRDBが稼働しているかどうかによって,RAID Managerのコマンドが実行できるかどうかが決まります。RAID Managerのコマンド実行可否を次の表に示します。

表4-6 RAID Managerのコマンド実行可否(その1)

コマンド名機能概要RAID Managerのコマンド実行可否
HiRDBの稼働時HiRDB停止時
horcmshutdownRAID Managerの停止
horctakeoverテイクオーバの実行×
paircreateペア論理ボリュームグループの生成
pairsplitペア論理ボリュームグループの分割
pairresyncペア論理ボリュームグループの再同期
(凡例)
○:実行できます。
△:条件によって異なります。詳細については,表4-7に示します。
×:実行を禁止します。
注※
コマンドの実行後,リモートサイトへの切り替えを保証できない期間が発生します。詳細については,「4.3(2)リモートサイトへの切り替えを保証できない期間」を参照してください。

表4-7 RAID Managerのコマンド実行可否(その2)

リアルタイムSANレプリケーションの処理方式保護モードRAID Managerのコマンド実行可否
全同期方式data×
never
全非同期方式
ハイブリッド方式data×
never
(凡例)
○:実行できます。
×:実行を禁止します。
-:該当しません。
注※
コマンドの実行後,リモートサイトへの切り替えを保証できない期間が発生します。詳細については,「4.3(2)リモートサイトへの切り替えを保証できない期間」を参照してください。

(2) リモートサイトへの切り替えを保証できない期間

RAID Managerのコマンドを実行したあと,リモートサイトへの切り替えを保証できない期間が発生します。リモートサイトへの切り替えを保証できない期間を次の表に示します。

表4-8 RAID Managerのコマンド実行後,リモートサイトへの切り替えを保証できない期間

コマンド名コマンド実行後,リモートサイトへの切り替えを保証できない期間
始まり終わり
horcmshutdownコマンドの実行直後RAID Managerが再起動して,シンクポイントが有効化されたとき
paircreateコマンドを実行したペア論理ボリュームグループのステータスがPAIRになったとき
pairsplit
pairresync