3.8 インナレプリカグループ内のRDエリアに対して実行できるコマンドの一覧

インナレプリカグループ内のRDエリアに対して実行できるコマンドの一覧を次の表に示します。インナレプリカ機能を使用している場合,次の表に示すコマンドでは,-qオプションが使えるようになります。-qオプションには世代番号を指定します。インナレプリカグループ内の特定の世代番号のRDエリアを指定するときに使用します。次の表に示すように,-qオプションを必ず指定するコマンドと任意指定のコマンドがあります。任意指定の場合は処理対象のRDエリアが異なります。

表3-6 インナレプリカグループ内のRDエリアに対して実行できるコマンド

-qオプション-qオプション省略時の
処理対象
コマンド名機能
必須pdcopy※1※2バックアップファイルの取得
pddbchgカレントRDエリアの変更
pdrstr※1※2データベースの回復
任意カレントRDエリアpddbstデータベースの状態解析
pdgetcst最適化情報の収集
pdloadユーザデータの表への登録
pdpgbufonグローバルバッファへのページの読み込み
pdplgexe※3HiRDBのプラグイン関連
pdrorg表やインデクスの再編成
任意指定したRDエリア
(オリジナルもレプリカもRDエリア名で指定可能)
pdcloseRDエリアのクローズ
pddbfrzRDエリアの満杯ファイルの更新抑止
pddbls※2RDエリアの状態表示
pdholdRDエリアの静止化(バックアップ閉塞化)
pdopenRDエリアのオープン
pdrelsRDエリアの閉塞状態の解除
(凡例)-qオプションの指定の違いについて説明します。
必須(-qオプションを必ず指定するコマンド):
インナレプリカグループ内のRDエリアを指定する場合には,必ず-qオプションで世代番号を指定します。
任意(処理対象が「カレントRDエリア」の場合):
インナレプリカ機能を使用している場合に-qオプションの指定を省略すると,必ずカレントRDエリアへアクセスします。そのため,-qオプションを省略する場合は注意が必要です。
任意(処理対象が「指定したRDエリア」の場合):
-qオプションの指定を省略しても,RDエリアの名称を直接指定することで,特定の世代番号のRDエリアを指定できます。オリジナルRDエリアでもレプリカRDエリアでも,それぞれの名称を指定できます。
注※1 
pdcopyコマンドおよびpdrstrコマンドは,-qオプションを指定しないで,RDエリア名称を直接指定して実行することもできますが,-qオプションを指定する場合とRDエリア名を直接指定する場合で処理結果が異なります。違いを次に示します。
-qオプションを指定する場合
インナレプリカグループ内のすべてのRDエリアで使用できるバックアップファイルが取得でき(pdcopyコマンド),それを使ってインナレプリカグループ内のどのRDエリアでも回復できます(pdrstrコマンド)。
RDエリア名を直接指定する場合
指定したRDエリアのバックアップファイルが取得でき(pdcopyコマンド),それを使って指定したRDエリアだけの回復ができます(pdrstrコマンド)。
注※2 
このコマンドで”ALL”を指定できるのは-qオプションを省略したときです。”ALL”を指定することで,処理対象サーバ内のすべてのRDエリアをコマンドの実行対象にできます。
注※3 
このコマンドの機能および-qオプションで世代番号を指定できるかどうかについてはHiRDBの各プラグイン製品のマニュアルを参照してください。

意図しないRDエリアへのアクセスを防ぐため,-qオプションの使い方には注意してください。なお,コマンドを複数のRDエリアに対して実行する場合,コマンドの処理対象となるすべてのRDエリアの世代番号を一致させておいてください。一致していないと,コマンドの実行エラーになります。

なお,pdrbalコマンドは,インナレプリカ機能を使用しているRDエリア(インナレプリカグループ内のRDエリア)に対して実行できません。

各コマンドの使い方,オプションの説明などについては,マニュアル「HiRDB Version 8 コマンドリファレンス」を参照してください。