5.12 エラー時のデータベースの状態とその回復方法

データロード中にエラーが発生した場合の,データベースの状態とその回復方法を表5-59表5-61に,LOB列へのデータロード中にエラーが発生した場合の,データベースの状態とその回復方法を表5-62に示します。また,入力データエラー時の,データベースの状態とその回復方法を表5-63に示します。

表中の区分の状態とは,エラー発生時のデータベースの状態を示します。また,回復とは,回復方法を示します。

回復方法の実施は,発生したエラー原因を取り除いた後に行ってください。

表5-59 データベースの状態とその回復方法(データロード中にエラーが発生した場合)(1/3)

オプション区分エラー発生直前の出力メッセージ
-l-i1.2.3.
なし(制御文エラーは除く)KFPL00721-I
行データ削除
KFPL00702-I
データロード開始
a又はps状態実行前の状態
回復再実行再実行再実行
c状態実行前の状態
回復再実行再実行再実行
n状態実行前の状態
回復再実行再実行再実行
x状態実行前の状態
回復再実行再実行再実行
ns状態保証なし保証なし保証なし
回復DB回復後再実行DB回復後再実行DB回復後再実行
c状態保証なし保証なし保証なし
回復DB回復後再実行DB回復後再実行DB回復後再実行
n状態保証なし保証なし保証なし
回復DB回復後再実行DB回復後再実行DB回復後再実行
x状態保証なし保証なし保証なし
回復DB回復後再実行DB回復後再実行DB回復後再実行

表5-60 データベースの状態とその回復方法(データロード中にエラーが発生した場合)(2/3)

オプション区分エラー発生直前の出力メッセージ
-l-i4.5.6.
KFPL00800-I
同期点通知
KFPL15225-E
ロールバック
KFPL24510-E
エラーデータ検知
a又はps状態KFPL00800-Iに出力された行まで格納済み3.又は4.の状態KFPL15225-Eが出力されている場合は5.の状態。
出力されていない場合は,KFPL24509-Eに出力された行の直前の行まで格納済み。
回復再実行再実行5.の状態の場合は再実行。
途中まで行が格納されている場合は,-rオプション指定で再実行。
c状態KFPL00800-Iに出力された行まで格納済み3.又は4.の状態KFPL15225-Eが出力されている場合は5.の状態。
出力されていない場合は,KFPL24509-Eに出力された行の直前の行まで格納済み。
回復再実行再実行5.の状態の場合は再実行。
途中まで行が格納されている場合は,-rオプション指定で再実行。
n状態KFPL00800-Iに出力された行まで格納済み3.又は4.の状態KFPL15225-Eが出力されている場合は5.の状態。
出力されていない場合は,KFPL24509-Eに出力された行の直前の行まで格納済み。
回復再実行再実行5.の状態の場合は再実行。
途中まで行が格納されている場合は,-rオプション指定で再実行。
x状態KFPL00800-Iに出力された行まで格納済み3.又は4.の状態KFPL15225-Eが出力されている場合は5.の状態。
出力されていない場合は,KFPL24509-Eに出力された行の直前の行まで格納済み。
回復再実行再実行5.の状態の場合は再実行。
途中まで行が格納されている場合は,-rオプション指定で再実行。
ns状態保証なしKFPL15225-Eが出力されている場合は5.の状態。
出力されていない場合は,KFPL24509-Eに出力された行の直前の行まで格納済み。
回復DB回復後再実行5.の状態の場合は再実行。
途中まで行が格納されている場合は,-rオプション指定で再実行。
c状態保証なしKFPL15225-Eが出力されている場合は5.の状態。
出力されていない場合は,KFPL24509-Eに出力された行の直前の行まで格納済み。
回復DB回復後再実行5.の状態の場合は再実行。
途中まで行が格納されている場合は,-rオプション指定で再実行。
n状態保証なしKFPL15225-Eが出力されている場合は5.の状態。
出力されていない場合は,KFPL24509-Eに出力された行の直前の行まで格納済み。
回復DB回復後再実行5.の状態の場合は再実行。
途中まで行が格納されている場合は,-rオプション指定で再実行。
x状態保証なしKFPL15225-Eが出力されている場合は5.の状態。
出力されていない場合は,KFPL24509-Eに出力された行の直前の行まで格納済み。
回復DB回復後再実行5.の状態の場合は再実行。
途中まで行が格納されている場合は,-rオプション指定で再実行。
(凡例)
-:該当するオプションを指定した場合,該当するメッセージは出力されないことを示します。
注※
-rオプション指定で再実行する場合,-dオプションは指定しないでください。

表5-61 データベースの状態とその回復方法(データロード中にエラーが発生した場合)(3/3)

オプション区分エラー発生直前の出力メッセージ
-l-i7.8.9.
KFPL00703-I
データロード完了
KFPL00715-I
インデクスの作成開始
KFPL00716-I
インデクスの作成完了
a又はps状態表及びインデクス作成完了
回復不要※1
c状態表作成完了表作成完了表及びインデクス作成完了
回復pdrorg -k ixmkで,インデクスの一括作成を実行pdrorg -k ixmkで,インデクスの一括作成を実行※2不要※1※2
n状態表作成完了
回復pdrorg -k ixmkで,インデクスの一括作成を実行※1
x状態表作成完了
回復pdrorg -k ixmkで,インデクスの一括作成を実行※1
ns状態表作成完了
回復pdrorg -k ixmkで,インデクスの一括作成を実行※1
c状態表作成完了表作成完了表及びインデクス作成完了
回復DB回復後再実行※3DB回復後再実行※3不要※1
n状態表作成完了
回復pdrorg -k ixmkで,インデクスの一括作成を実行※1
x状態表作成完了
回復pdrorg -k ixmkで,インデクスの一括作成を実行※1
(凡例)
-:該当するオプションを指定した場合,該当するメッセージは出力されないことを示します。
注※1
-k d以外でLOB列にデータロードしている場合,表5-62も参照してください。
注※2
インデクス格納用RDエリアが複数ある場合,KFPL00716-Iメッセージが出力されたインデクスが作成済みですが,出力されていないインデクスは未作成となります。未作成のインデクスに対してインデクスの一括作成を実行してください。
注※3
表格納用RDエリアとインデクス格納用RDエリアが異なる場合,表格納用RDエリアのログレス閉塞を解除した後,インデクス格納用RDエリアを再初期化してpdrorg -k ixrcを実行してもかまいません。

表5-62 データベースの状態とその回復方法(LOB列へのデータロード中にエラーが発生した場合)

制御文-lオプション区分エラー発生直前の出力メッセージ
KFPL00707-I
LOB列へのデータロード開始
KFPL00708-I
LOB列へのデータロード完了
LOB列構成基表とLOB列を同時にデータロードする場合:
source文
lobmid文
lobdata文
a又はp状態USERLOB列構成基表とインデクス作成完了表作成完了
ULOB-dオプション指定の場合は空。なしの場合は実行前状態。LOB列作成完了
回復USER不要不要
ULOBLOB列にだけデータロード※2不要※2
n状態USERログレス閉塞表作成完了
ULOB保証なしLOB列作成完了
回復USERDB回復後再実行※1不要
ULOBDB回復後再実行※1不要
LOB列にだけデータロードする場合:
lobmid文
lobdata文
a又はp状態USER
ULOB実行前状態(-dオプションは無視されます)LOB列作成完了
回復USER
ULOB再実行不要
n状態USER
ULOB保証なしLOB列作成完了
回復USER
ULOBDB回復後再実行不要
(凡例)
-:該当するオプションを指定した場合,該当するメッセージは出力されないことを示します。
USER:ユーザ用RDエリア
ULOB:ユーザLOB用RDエリア
注※1
ログレスモードの場合,LOB列へのデータロード中に異常終了したときでも,表(LOB列構成基表,LOB列,LOB属性の抽象データ型列,及びインデクス)をバックアップから回復した後,再度,LOB列構成基表,及びLOB列へデータロードする必要があります。
注※2
ユーザLOB用RDエリアが複数ある場合,KFPL00708-Iメッセージが出力されているLOB列は作成済みとなります。出力されていないLOB列は未作成のため,未作成のLOB列に対してデータロードを実行してください。

表5-63 データベースの状態とその回復方法(入力データエラーの場合)

-eオプションsource文のerrdataオペランド区分ロールバック不要エラー
(リターンコード4で終了)
ロールバック要エラー
(リターンコード8で終了)
なしなし状態エラー情報ファイルに出力された行以外はDBに格納済み-l n以外の場合はpdload実行前状態。
-l nの場合は保証なし。
回復入力データファイル中の該当するデータを別ファイルにして修正し,再度データロード-l n以外の場合は,入力データを修正して再度データロード。
-l nの場合は,DB回復後,入力データを修正して再度データロード。
あり状態エラー情報ファイルに出力された行以外はDBに格納済み-l n以外の場合はpdload実行前状態。
-l nの場合は保証なし。
回復エラーデータファイルに出力されたデータを修正し,再度データロード-l n以外の場合は,入力データを修正して再度データロード。
-l nの場合は,DB回復後,入力データを修正して再度データロード。
あり該当しません状態KFPL24509-Eに出力された行の直前までDBに格納済み-l n以外の場合はpdload実行前状態。
-l nの場合は保証なし。
回復KFPL24509-Eに出力された行のデータを修正して,-rオプション指定で再度データロード-l n以外の場合は,入力データを修正して再度データロード。
-l nの場合は,DB回復後,入力データを修正して再度データロード。
ロールバック要エラーには,LOB列格納データエラー,可変長文字列の長さ部が負の値,及び繰返し列の要素数が負の値があります。
インデクス更新モード(-i s)以外でのキー値重複エラーは,入力データエラーではなく,表とインデクスが不一致となるDB破壊エラーとなります。回復方法は,DBをpdload実行前の状態に戻して,入力データを修正し,再度データロードをしてください。