pdobjconv(64ビットモードのHiRDBへのSQLオブジェクトの移行)
機能
HiRDBを32ビットモードから64ビットモードへ移行するときに,pdobjconvコマンドを実行します。このコマンドを実行すると,ディクショナリ中の次に示す情報が64ビットモード対応になります。このコマンドを実行しないと,64ビットモードに移行後,ビュー表,手続き,及び関数が使用できなくなります。
- ビュー解析情報
- 手続きのSQLオブジェクト
- 関数のSQLオブジェクト
- トリガのSQLオブジェクト
このコマンドは,32ビットモードのHiRDBから64ビットモードのHiRDBへバージョンアップするときに(pdvrupコマンド実行後に)HiRDBが自動的に起動します。したがって,通常時は実行することはほとんどありません。
実行者
形式
オプション
規則
- pdobjconvコマンドは,HiRDBが稼働中のときに実行できます。
- pdobjconvコマンドは,シングルサーバ又はシステムマネジャがあるサーバマシンで実行してください。
- pdobjconvコマンドを実行するには,システム用RDエリアがオープン状態であり,かつ閉塞解除状態である必要があります。
注意事項
- ユーザがpdobjconvコマンドを実行した場合は,カレントディレクトリ下にSQLオブジェクト移行情報が作成されます。したがって,pdobjconvコマンドの実行者にファイルの作成権限が必要になります。
- pdobjconvコマンドは,同時に複数実行しないでください。
- 次の条件をどちらも満たす場合,pdobjconvコマンド実行前後で,ユーザが定義したビュー表の検索結果が異なることがあります。
- 移行前に,ビュー表を次の順序で定義している。
1.ユーザが関数を定義する。
2.1.で定義した関数を指定してビュー表を定義する。
3.1.と同一のユーザが,同一名称で,かつ引数の数が一致する関数を定義する。
- 上記の条件を満たすビュー表を定義した後,pdobjconvコマンドを実行している。
- pdobjconvコマンドの結果は,次のコマンド実行時のリターンコードで確認できます。
- 0:
- pdobjconvコマンドが正常終了しました。
- 4:
- 警告レベルのエラーはありますが,pdobjconvコマンドを正常終了します。
- 8:
- 一部のSQLオブジェクトの移行に失敗しました。メッセージ又はSQLオブジェクト移行情報を参照して,エラーとなった要因を調査して取り除いてください。
- 又は,pdobjconvコマンド実行上のエラーが発生しました。
- 12:
- pdobjconvコマンドが異常終了しました。メッセージ又はSQLオブジェクト移行情報を参照して,エラーとなった要因を調査して取り除いてください。
- pdcancelコマンドでpdobjconvコマンドをキャンセルしたり,又はpdobjconvコマンドのプロセスで異常が発生したりすると,リターンコードが12になります。
出力形式
pdobjconvコマンドを実行すると,実行結果(SQLオブジェクト移行情報)が次に示すファイルに出力されます。
- HiRDBが自動的にpdobjconvコマンドを起動したとき
$PDDIR/spool/pdobjconv.log
- ユーザがpdobjconvコマンドを起動したとき
カレントディレクトリ下のpdobjconv.log
SQLオブジェクト移行情報の出力例を次に示します。
<< SQL OBJECT Converter >> [15]START TIME : YYYY/MM/DD HH:MM:SS
[1]VIEW DEF COUNT : 1
[2]PROCEDURE COUNT : 12
[3]FUNCTION COUNT : 1
[4]TRIGGER COUNT : 1
[5] [6] [7] [8]
*VIEW* INVALID : USER01.USER_VIEW01
KFPX21103-I...
[5] [6] [7] [8]
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_DELETE_CONTEXT (REGISTRY_DELETE_CONTEXT)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_DELETE_KEY (REGISTRY_DELETE_KEY)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_GET_CONTEXT (REGISTRY_GET_CONTEXT)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_GET_LVALUE (REGISTRY_GET_LVALUE)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_GET_SVALUE (REGISTRY_GET_SVALUE)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_GET_VALUE_SIZE (REGISTRY_GET_VALUE_SIZE)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_NEW_CONTEXT (REGISTRY_NEW_CONTEXT)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_RESET_LVALUE (REGISTRY_RESET_LVALUE)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_RESET_SVALUE (REGISTRY_RESET_SVALUE)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_SET_LVALUE (REGISTRY_SET_LVALUE)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* VALID : MASTER.REGISTRY_SET_SVALUE (REGISTRY_SET_SVALUE)
KFPX21102-I...
*PROCEDURE* INVALID : USER01.USER_PROC01 (USER_PROC01)
KFPX21103-I...
[5] [6] [7] [8] [9]
*FUNCTION* INVALID : USER01.USER_FUNC01 (FUSER_FUNC010000000028)
KFPX21103-I...
[5] [6] [7] [8]
*TRIGGER* INVALID : USER01.(TRIG2002080112300000) ((TRIG2002080112300000))
KFPX21103-I...
<< RESULT REPORT >> [16]ENDED TIME : 1999/08/13 10:46:17
[10] [11] [12] [13] [14]
= RESOURCE == = SUCCESS === = FAILURE === = PASS ====== = TOTAL =====
*VIEW* 1 0 0 1
*PROCEDURE* 1 0 11 12
*FUNCTION* 1 0 0 1
*TOTAL* 3 0 11 14 |
- 〔説明〕
- ビュー表の数
- 手続きの数
- 関数の数
- トリガの数
- SQLオブジェクトの識別文字列
VIEW:ビュー表
PROCEDURE:手続き
FUNCTION:関数
TRIGGER:トリガ
- SQLオブジェクトの状態
INVALID:無効
VALID:有効
- 認可識別子
- ビュー表名,手続き名,又は関数名
- 特定名
- SQLオブジェクトの識別文字列
VIEW:ビュー表
PROCEDURE:手続き
FUNCTION:関数
TRIGGER:トリガ
- 正常に再登録されたSQLオブジェクトの数
- 再登録に失敗したSQLオブジェクトの数
- 再登録をしなかったSQLオブジェクトの数
- SQLオブジェクトの合計
- pdobjconvコマンド開始時間
- pdobjconvコマンド終了時間