スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)

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12.3.2 オプション

<この項の構成>
(1) -k 対象資源
(2) -t {〔認可識別子.〕表識別子|〔認可識別子.〕all}
(3) -r RDエリア名
(4) -u 認可識別子
(5) -X サーバ間通信の応答監視時間
(6) -q 世代番号
(7) -s サーバ名
(8) -b
(9) 制御情報ファイル名

(1) -k 対象資源

グローバルバッファへ読み込む資源(データページ又はインデクスページ)を指定します。

table:
読み込み対象がデータページの場合に指定します。

index:
読み込み対象がインデクスページの場合に指定します。

(2) -t {〔認可識別子.〕表識別子|〔認可識別子.〕all

   〜<識別子>

対象となる資源の表名を指定します。

認可識別子を省略した場合,HiRDBに接続したときのユーザの名称が仮定されます。

allを指定した場合,その認可識別子(スキーマ)が持つすべての表,又はすべてのインデクスを読み込みます。この場合,idxname文は指定できません。

ディクショナリ表,ビュー表,外部表,及びユーザが定義した抽象データ型列がある表は指定できません。

(3) -r RDエリア名

   〜<識別子>

-tオプションに指定した表を格納するRDエリアのうち,ある特定のRDエリアだけを読み込む場合,そのRDエリア名を指定します。

このオプションは,-k tableの場合に指定できます。-k indexの場合は,idxname文で指定します。

LOB用RDエリアは指定できません。また,一括指定は指定できません。

<適用基準>
HiRDB/パラレルサーバのサーバ間横分割表の場合,このオプションを指定しなくても複数のサーバプロセスでRDエリア単位に並行して処理がされます。しかし,HiRDB/シングルサーバの場合,及びHiRDB/パラレルサーバのサーバ内横分割表の場合,一つのサーバプロセスで1RDエリアずつ処理がされるため,並行して処理されません。後者の場合に,RDエリア単位に複数のサーバプロセスを使用して並行に処理するときにこのオプションを指定します。

(4) -u 認可識別子

pdpgbfonを実行するユーザの認可識別子を指定します。

認可識別子については,「8.9.2(10)-u 認可識別子」を参照してください。

(5) -X サーバ間通信の応答監視時間

   〜<符号なし整数> ((1〜65535)) 《300》

コマンドを実行したサーバで通信障害などの障害が発生した場合,コマンドは無応答となり,業務が停止するおそれがあります。pdpgbfonでは障害を検知するために,コマンドで実施されるディクショナリ操作についての通信の応答時間を監視できます。

-Xオプションには,ディクショナリ操作での応答監視時間を秒数で設定します。ディクショナリ操作時の実行時間が,-Xオプションに設定した時間を超えた場合は,pdpgbfonはディクショナリアクセスで障害が発生したと判断し,リターンコード8で処理を打ち切ります。

<適用基準>
  • 通信障害やユニットダウンによってサーバから応答が返らない状態となった場合に,300秒より早く障害を検知したいとき,-Xオプションに300より小さい値を指定してください。
  • 系切り替え機能を使用している場合,系切り替えが完了しているにもかかわらず,コマンドが応答を待ち続けることがあります。その場合は,監視時間を短く設定することで,コマンドを即時終了できます。
  • 同時実行するアプリケーションやユティリティの多重度が高い場合など,ディクショナリからの応答が遅延し,-Xオプションのデフォルトである300秒以内にユティリティの前処理が完了しないときは,監視時間でタイムアウトするおそれがあります。このような環境では,-Xオプションには300より大きい値を指定してください。

(6) -q 世代番号

   〜<符号なし整数>((0〜10))

インナレプリカ機能を使用している場合,読み込み対象となるRDエリアの世代番号を指定します。

世代番号は次のように指定します。

0:オリジナルRDエリアを対象とする場合

1〜10:指定した世代のレプリカRDエリアを対象とする場合

規則については,「11.3.2(9)-q 世代番号」を参照してください。

(7) -s サーバ名

   〜<識別子>

このオプションはHiRDB/パラレルサーバの場合に指定できます(HiRDB/シングルサーバの場合に指定しても無視されます)。

pdpgbfonの実行制御をするバックエンドサーバの名称を指定します。

<適用基準>
省略した場合でも,自動的にどれかのバックエンドサーバが選択されるため,通常時は指定する必要はありません。
pdpgbfonを大量に同時実行して,最大同時起動サーバプロセス数の上限を超えたときに指定します。

(8) -b

読み込み対象が表のデータページで,その表に定義長256バイト以上のBINARY型の列がある場合,別セグメントに分岐格納されたBINARY型列の格納データも読み込むときに指定します。

定義長256バイト以上のBINARY型の列がある表の場合にこのオプションを省略したときは,BINARY型列以外のデータ型の列と同じセグメントに格納されたBINARY型列は読み込みますが,別セグメントに分岐格納されたBINARY型列は読み込みません。

(9) 制御情報ファイル名

   〜<パス名>

pdpgbfonの制御文を記述した制御情報ファイルの名称を指定します。

制御情報ファイルには,次に示す制御文を記述できます。各制御文については,12.3.3,12.3.4を参照してください。