スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)

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7.8.3 制御文(alter system文

alter system文のオペランドについて説明します。なお,表中の項番は,各オペランドの番号と対応しています。

項番 オペランド
1
alter system 〔dicinf {unlimited|limited}〕
2
      〔dictionary datatype mchar use〕
 ;
<この項の構成>
(1) dicinf {unlimited|limited}
(2) dictionary datatype mchar use

(1) dicinf {unlimited|limited}

ディクショナリ表をアクセスする場合に,ユーザが持っている権限によって検索できる情報を限定するかどうか(ディクショナリ表の参照権限の設定)を指定します。ディクショナリ表の参照権限の設定については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム運用ガイド」を参照してください。

unlimited
ディクショナリ表をアクセスする場合に,すべての情報を検索できます。

limited
ディクショナリ表をアクセスする場合に,ユーザが持っている権限によって検索できる情報を限定します。
DBA権限を持っているユーザは,すべての情報を検索できます。DBA権限を持っていないユーザは,利用できる情報だけ検索できます。
<規則>
  1. ディクショナリ表を参照するビュー表を定義している場合,又はSQLオブジェクトのルーチンを定義している場合は,ディクショナリ表の参照権限は変更できません。
  2. ディクショナリ表の参照権限を変更する場合,あらかじめディクショナリ表を参照するビュー表を削除しておく必要があります。
  3. ディクショナリ表を参照するSQLオブジェクトのルーチンを定義している場合は,SQLオブジェクトを無効にする旨の警告メッセージを出力し,正常終了します。そのため,無効となったルーチンのSQLオブジェクトをALTER PROCEDURE,又はALTER ROUTINEで再作成する必要があります。無効となったルーチンのSQLオブジェクトはディクショナリ表を検索すれば分かります。ALTER PROCEDURE,又はALTER ROUTINEについてはマニュアル「HiRDB Version 8 SQLリファレンス」を,ディクショナリ表の検索方法についてはマニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。
  4. limitedを指定した場合,ディクショナリ表を検索するUAPのアクセス表数が増大するので,同時アクセス可能実表数(システム共通定義のpd_max_access_tables)の値を大きくする必要があります。一つのディクショナリ表につき,同時アクセス可能実表数は5必要となります。

(2) dictionary datatype mchar use

ディクショナリ表のデータに,混在文字データを使用する場合に指定します。

このオペランドを指定すると,ディクショナリ表の一部の列のデータ型がMVARCHARになります。

<適用基準>
表名又は列名に漢字を使用している場合,MVARCHARに変更します。

<規則>
  1. ディクショナリ表を参照するビュー表を定義している場合は,このオペランドを指定できません。このオペランドを指定するためには,あらかじめディクショナリ表を参照するビュー表を削除する必要があります。
  2. ディクショナリ表を参照するルーチンのSQLオブジェクトを定義している場合は,SQLオブジェクトを無効にする旨の警告メッセージを出力し,正常終了します。そのため,無効となったルーチンのSQLオブジェクトをALTER PROCEDURE,又はALTER ROUTINEで再作成する必要があります。また,無効となったルーチンのSQLオブジェクトはディクショナリ表を検索すれば分かります。ALTER PROCEDURE,又はALTER ROUTINEについてはマニュアル「HiRDB Version 8 SQLリファレンス」を,ディクショナリ表の検索方法についてはマニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。