スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)

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5.4.7 sort文ソート用ワークディレクトリの情報の記述

B-treeインデクスがある表に対して,インデクス一括作成モードでデータロードをする場合,ソート用ワークファイルの情報(ファイルの作成ディレクトリ,ソート用バッファ面数など)を指定します。

<適用基準>
システム定義のpd_tmp_directoryオペランド及び環境変数TMPDIRを指定していない場合,sort文は,/tmpディレクトリの容量不足を発生させないよう,できるだけ指定するようにしてください。

<規則>
  1. sort文を省略した場合,ソート用ワークファイルはインデクス格納RDエリアがあるサーバの表5-58に示すディレクトリに作成されます。
  2. 表にプラグインインデクスだけが定義されている場合,指定しても無視されます。
  3. sort文は,次の数だけ指定できます。
    【HiRDB/シングルサーバの場合】
    一つだけsort文を指定します。
    【HiRDB/パラレルサーバの場合】
    分割格納された表のインデクスの場合,分割格納先のサーバの数だけsort文を指定します。分割格納された表のインデクスの場合でも,RDエリア単位にデータロードする場合には,一つだけsort文を指定します。また,分割格納しないインデクスの場合も,一つだけsort文を指定します。
<この項の構成>
(1) 形式
(2) 説明
(3) 注意事項

(1) 形式

 
 sort 〔サーバ名〕 ディレクトリ名〔,ソート用バッファサイズ〕
 

(2) 説明

(a) サーバ名

   〜<識別子>((1〜8))

ソート用ワークファイルを作成するサーバの名称を指定します。

【HiRDB/シングルサーバの場合】
HiRDB/シングルサーバの場合は指定しないでください。シングルサーバの名称を指定しても無視されます。

【HiRDB/パラレルサーバの場合】
ソート用ワークファイルを作成するサーバの名称を指定します。
(b) ディレクトリ名

   〜<パス名>

ソート用ワークファイルを作成するディレクトリの名称を,絶対パス名で指定します。

(c) ソート用バッファサイズ

   〜<符号なし整数>((128〜2097152))《1024》

バッファとして使用するメモリサイズをキロバイト単位で指定します。

このバッファは,HiRDB/シングルサーバの場合はシングルサーバに,HiRDB/パラレルサーバの場合はバックエンドサーバに確保されます。

ソート処理では,指定したディレクトリに作業用ワークファイルが作成されます。このファイル容量を最小にするバッファサイズの計算式を次に示します。ただし,メモリに余裕がない場合や,ほとんどのデータがインデクスキー順に並んでいる場合,あくまで参考値として考え,必要以上に大きな値は指定しないでください。また,計算値はファイル容量が最小になる値であり,ソート時間が最速となる値ではありません。メモリに余裕がある場合は,数メガバイト〜数十メガバイト程度のバッファサイズを指定してください。

[図データ]

n:
データ件数(表の既存データと追加ロードするデータの合計)。なお,繰返し列の場合,データ件数は行数ではなく要素数となります。

k:
キー長(最大値で計算します)。キー長の計算式については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」のインデクスの格納ページ数の計算例を参照してください。

x:
キー構成列がすべて固定長の場合は10,キー構成列に可変長を含む場合は12

c:
インデクスの構成列数

y:
Linux版の場合は2,そのほかの場合は1

z:
可変長の複数列インデクスの場合はc×4,そのほかの場合は0

K:
可変長の複数列インデクスの場合はk+c+8,そのほかの場合はk+12

N:
可変長の複数列インデクスの場合は(c×2)+y,そのほかの場合は3+y

R:
k+x+z

A:
32ビットモードのHiRDBの場合はR+(K+8)+28,64ビットモードのHiRDBの場合はR+(K+8)+56

B:
32ビットモードのHiRDBの場合はR+(K+8)+56,64ビットモードのHiRDBの場合はR+(K+8)+104

C:
32ビットモードのHiRDBの場合は2092+(N×32)+(K+8),64ビットモードのHiRDBの場合は2112+(N×32)+(K+8)

(3) 注意事項

sort文に指定するディレクトリには,NFSを割り当てないでください。NFSを割り当てると,ソート用ワークファイルの容量がローカルファイル使用時の2倍必要となります。また,ソート用ワークファイルが残るなどの問題が発生します。