スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 コマンドリファレンス(UNIX(R)用)
HiRDBの各ユティリティの入出力ファイルは,特に明記しないかぎり通常ファイルを対象とし,その形態は「シングルファイル・シングルボリューム」となります
ユティリティによっては「シングルファイル・シングルボリューム」以外の形態のファイルを扱えます。通常ファイル「シングルファイル・シングルボリューム」以外の入出力ができるユティリティの一覧を次の表に示します。
表1-3 通常ファイル「シングルファイル・シングルボリューム」以外の入出力ができるユティリティ一覧
ユティリティ名 | ファイル種別 | 通常ファイルシングルファイルマルチボリューム | テープ装置※1 | EasyMT | JP1/OmniBack II | HiRDBファイル | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
シングルファイル | マルチファイル | ||||||
データベース作成ユティリティ(pdload) | 入力データファイル,LOB入力ファイル,列単位LOB入力ファイル | ○※2 | △ | ○※3 -f easymt |
○※3 -f easymt |
× | × |
データベース再編成ユティリティ(pdrorg) | アンロードデータファイル,LOBデータのアンロードファイル | ○ | × | ○ -f hirdb |
|||
データベース複写ユティリティ(pdcopy) | バックアップファイル | ○ -k m 又は -k e※3 |
× | ○ -k o |
○ -k i |
||
データベース回復ユティリティ(pdrstr) | |||||||
ディクショナリ搬出入ユティリティ(pdexp) | 搬出ファイル | × | × | × | × | × |
ユティリティで使用できるテープ装置を次の表に示します。
表1-4 ユティリティで使用できるテープ装置
装置名称 | ユティリティでの直接入出力 |
---|---|
CMT | × |
DAT | ○ |
OMT | × |
CGMT | × |
8mm | ○ |
DLT | ○ |
LTO | ○ |
ユティリティがテープ装置に対して直接入出力をする場合,シングルボリュームとして扱うため,装置タイプは単体のTape Driveとしてアクセスします。AutoloaderやTape Libraryの制御はしません。
テープ装置では可変長ブロックモードで使用することをお勧めします。
固定長ブロックモードでは512バイト単位で入出力をしますが,可変長ブロックモードでは32キロバイト単位で入出力をするため,入出力回数が削減できます。固定長ブロックモードを使用する場合は,ブロックサイズが512バイトであることを確認してください。
各テープ装置については,OSのマニュアルを参照してください。
pdrorg,pdload,又はpdrstrでテープ装置を使用する場合,デバイスドライバのマイナー番号に,クローズ時に巻き戻さない指定はしないでください。巻き戻しをしないでユティリティを実行した場合,ユティリティ終了後にmtコマンド(磁気テープ操作プログラム)などでテープを巻き戻す必要があります。
一つの媒体に複数のバックアップを保存したい場合は,いったんユティリティでバックアップをファイルに出力して,それからtarコマンドなどで一つの媒体へコピーするなどしてください。
関連プログラムプロダクトのEasyMTをインストールして,表1-3のオプションフラグを指定すれば,テープ装置の可変長ブロックモードでラベルを付けた形の磁気テープを扱えます。また,HITAC Mシリーズで作成したテープを扱えます。
HiRDBのユティリティとEasyMTの組み合わせで,テープ装置を次の形態で扱います(シングルボリュームへの対応)。
EasyMTとMTguideについては,次のマニュアルを参照してください。
HiRDBユティリティは,入出力ファイルとして直接ハードディスク装置のキャラクタ型スペシャルファイルを扱えませんが,それをHiRDBファイルシステム領域とすることで扱えます。
また,通常ファイルでもHiRDBファイルシステムとして初期化すれば,HiRDBファイルとして扱えます。
入出力ファイルとしてHiRDBファイルを使用する場合は,事前にpdfmkfsコマンドで-k UTLを指定して,HiRDBファイルシステムを作成し,HiRDBユティリティ実行時に表1-3のオプションを指定する必要があります。
HiRDBユティリティはHiRDBファイルを次の形態で使用します。
HiRDBファイルについては,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」を参照してください。
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