20.1.5 データベース複写ユティリティ(pdcopy)実行時のファイルの容量

データベース複写ユティリティ(pdcopy)で使用するファイルの容量の計算式を次に示します。

ファイルの種類容量の計算式(単位:バイト)
バックアップファイル
フルバックアップファイル
a
Σ{28×ci+(di+28)×(ei+qi )}
i=1
+88×a+220×b
差分バックアップファイル

w×フルバックアップファイルの容量

差分バックアップ管理ファイル(1+j+m)×32768
ログポイント情報ファイル1024
注※
バックアップファイルの容量が2ギガバイトを超える場合は,次に示すどちらかの対処をしてください。
  • バックアップファイルにラージファイルを使用してください。ラージファイルの作成方法については,「5.3 HiRDBファイルシステム領域の作成」を参照してください。
  • 2ギガバイト以下のパーティションを複数作成して,バックアップファイルを複数指定してください。
a:バックアップ対象RDエリア数
b:バックアップ対象RDエリアのHiRDBファイルの総数
ci:バックアップ対象RDエリアの未使用ページ数
システム構築前に見積もる場合は0と仮定してください。
  • ユーザ用RDエリアの場合
    データベース状態解析ユティリティ(pddbstコマンド)のRDエリア単位の状態解析(物理的解析)を実行して求めてください。ユティリティの実行結果の「RDエリア内のページの情報」の「総ページ数-使用ページ数」の値です。
  • ユーザLOB用RDエリアの場合
    データベース状態解析ユティリティ(pddbstコマンド)のRDエリア単位の状態解析(物理的解析)を実行して求めてください。ユティリティの実行結果の「RDエリア内のセグメントの情報」の「総セグメント数-使用セグメント数」の値です。
di:バックアップ対象RDエリアのページ長
ei:バックアップ対象RDエリアの使用ページ数
システム構築前に見積もる場合は,(バックアップ対象RDエリアのセグメント数×セグメントサイズ)を仮定して計算してください。
  • ユーザ用RDエリアの場合
    データベース状態解析ユティリティ(pddbstコマンド)のRDエリア単位の状態解析(物理的解析)を実行して求めてください。ユティリティの実行結果の「RDエリア内のページの情報」の「使用ページ数」の値です。
  • ユーザLOB用RDエリアの場合
    データベース状態解析ユティリティ(pddbstコマンド)のRDエリア単位の状態解析(物理的解析)を実行して求めてください。ユティリティの実行結果の「RDエリア内のセグメントの情報」の「使用セグメント数」の値です。
g:-bオプションに指定するバックアップファイルの名称長(バイト)
複数のバックアップファイルを指定する場合は,合計の名称長になります。
h:-bオプションに指定するバックアップファイルの数
j:↑(512+128×a)÷32700↑
k:差分バックアップの継続回数
m:↑{↑(256+128×a+g+8×h)÷256↑×k}÷100↑
qi:バックアップ対象RDエリアのディレクトリページ数
  • ユーザ用RDエリアの場合
    6×(ti+1)+2×↑(20480÷di)↑+{↑(si÷ui)↑+↑(si÷vi)↑+2×ti}
  • ユーザLOB用RDエリアの場合
    7+3×(ti-1)+{↑(si÷64000)↑+ti}×96
ri:バックアップ対象RDエリアのセグメントサイズ
si:バックアップ対象RDエリアの全セグメント数
データベース初期設定ユティリティ(pdinitコマンド)又はデータベース構成変更ユティリティ(pdmodコマンド)のcreate rdarea文で指定するHiRDBファイルのセグメント数の合計です。RDエリアの自動増分を指定している場合は,増分したセグメント数を加算してください。
ti:バックアップ対象RDエリアのHiRDBファイル数
ui:↓{di-20}÷{(↑ri÷32↑×8)+56}↓
vi:↑(125×di)÷(16×ui)↑×ui
w:バックアップ対象RDエリアの全ページに対する更新ページの比率
wの算出式(ユーザ用RDエリア)は次に示す計算式から求めます。
w={
a
Σ Xi÷
i=1
a
Σ ei}×1.2
i=1
Xi:バックアップ対象RDエリアの更新ページ数
更新ページ数とは,差分の基準となる前回の差分バックアップ取得時から現在までの間に更新されたページの数のことです。更新ページ数は更新SQLの種類又は更新件数などから,バックアップ対象RDエリアに格納されている表及びインデクスについて,次に示す条件に従って計算してください。
  • INSERTの場合
    17.1 ユーザ用RDエリアの容量の見積もり」を参照して,インサート件数から格納ページ数を計算してXiに加算してください。このとき,PCTFREEは0で計算してください。
  • DELETEの場合
    次に示す条件に応じて計算した値をXiに加算してください。
    条件Xiに加算する値
    行長<di削除行が表全体に分散する場合MIN(削除行数,表の使用中ページ数)
    削除行が一部のページに集中する場合MIN(削除行数÷1ページで格納できる行数,表の使用中ページ数)
    行長>diMIN(削除行数×1行格納するのに必要なページ数,表の使用中ページ数)
    インデクス更新されるキーがインデクス全体に分散する場合MIN(更新キー数+α,インデクスの使用中ページ数)
    更新されるキーが一部のページに集中する場合MIN(更新キー数÷1ページで格納できるキー数+α,インデクスの使用中ページ数)
    α:201以上重複するキーの数
 
  • UPDATEの場合
    次に示す条件に応じて計算した値をXiに加算してください。
    条件Xiに加算する値
    更新列長<di更新行が表全体に分散する場合MIN(更新行数,表の使用中ページ数)
    更新行が一部のページに集中する場合MIN(更新行数÷1ページで格納できる行数,表の使用中ページ数)
    更新列長>diMIN(更新行数×更新列を格納するのに必要なページ数,表の使用中ページ数)
    インデクス更新されるキーがインデクス全体に分散する場合MIN(更新キー数×2+α×2,インデクスの使用中ページ数)
    更新されるキーが一部のページに集中する場合MIN(更新キー数×2÷1ページで格納できるキー数+α×2,インデクスの使用中ページ数)
    α:201以上重複するキーの数
 
  • 再編成を行った場合
    再編成を行った表又はインデクスのうち,バックアップ対象RDエリアに格納されているものについてβを計算してください。
    β=再編成を行った表又はインデクスの使用中ページ数+再編成を行った表又はインデクスの使用中セグメント数÷ui+再編成を行った表又はインデクスの使用中セグメント数÷vi
    βを再編成した表又はインデクスの数だけ計算してXiに加算してください。
  • PURGEの場合
    PURGEを行った表又はインデクスのうち,バックアップ対象RDエリアに格納されているものについてγを計算してください。
    γ=PURGEを行った表又はインデクスの使用中セグメント数÷ui+PURGEを行った表又はインデクスの使用中セグメント数÷vi
    γを再編成した表又はインデクスの数だけ計算してXiに加算してください。