繰返し列とは,複数の要素から構成される列のことです。要素とは,繰返し列中で繰り返されている各項目のことです。繰返し列はCREATE TABLEで定義し,要素数も同時に定義します。ただし,要素数は後からALTER TABLEで増やせます。繰返し列を含む表を定義する利点を次に示します。
繰返し列を含む表の例を次の図に示します。なお,繰返し列を含む表については,マニュアル「HiRDB Version 8 システム導入・設計ガイド」を参照してください。
図3-19 繰返し列を含む表の例
図3-19の繰返し列を含む表を定義するSQL文(CREATE TABLE)を次に示します。
CREATE TABLE 社員表
(氏名 NVARCHAR(10),
資格 NVARCHAR(20) ARRAY[10],
性別 NCHAR(1),
家族 NVARCHAR(5) ARRAY[10],
続柄 NVARCHAR(5) ARRAY[10],
扶養 SMALLINT ARRAY[10]);
繰返し列を含む表に対して,HiRDBでは次に示す操作ができます。
SELECT 氏名 FROM 社員表 WHERE ARRAY(続柄,扶養) [ANY]
(続柄='父' AND 扶養=1)
UPDATE 社員表 SET 資格[2]=N'英語検定1級'
WHERE 氏名=N'中村和男'
UPDATE 社員表 ADD 資格[*]=ARRAY[N'データベース']
WHERE 氏名=N'中村和男'
UPDATE 社員表 DELETE 資格[2] WHERE 氏名=N'中村和男'
繰返し列を含む表の操作については,マニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。