スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)
系切り替え機能使用時のシステム構成例について説明します。
実行系と待機系が1:1に対応している構成です。系が切り替わってもレスポンスタイムを保証したい場合にこの構成を適用します。ただし,待機系のサーバマシンのリソースは使用できません(サーバマシン2台のうち1台のリソースが使用できません)。1:1系切り替え構成を次の図に示します。
図8-4 1:1系切り替え構成
実行系と待機系が2:1に対応している構成です。予備系をマルチHiRDBの構成にします。系が切り替わってもレスポンスタイムを保証したい業務にこの構成を適用します(二つの実行系が同時に切り替わった場合は,レスポンスタイムが低下します)。ただし,待機系のサーバマシンのリソースが使用できません(サーバマシン3台のうち1台のリソースが使用できません)。2:1系切り替え構成を次の図に示します。
図8-5 2:1系切り替え構成
実行系として動作しながら,同じサーバマシンに互いの待機系を持つ構成です。それぞれのサーバマシンで,実行系及び待機系の二つのHiRDBをマルチHiRDBの構成にします。サーバマシンのリソースを有効に利用したい場合にこの構成を適用します。ただし,系が切り替わるとレスポンスタイムが低下します。相互系切り替え構成を次の図に示します。
図8-6 相互系切り替え構成
一つの実行系に複数の待機系を持つシステム構成です。実行系の障害が回復するまでの間に発生する,待機系の障害(多点障害)に備えたい場合にこの構成を適用します。待機系には優先度を付け,実行系に障害が発生した時は,一番優先度の高い待機系に切り替えます。マルチスタンバイ構成を次の図に示します。
図8-7 マルチスタンバイ構成
1:1スタンバイレス型系切り替えの代表的なシステム構成例を説明します。
1:1スタンバイレス型系切り替えで二つのバックエンドサーバがお互いに代替BESになる構成です。相互代替構成のシステム構成例を次の図に示します。
図8-8 相互代替構成のシステム構成例
1:1スタンバイレス型系切り替えで片方向だけの代行関係を持つ構成です。片方向代替構成(2ノード構成)のシステム構成例を次の図に示します。
図8-9 片方向代替構成(2ノード構成)のシステム構成例
影響分散スタンバイレス型系切り替え機能のシステム構成例を次の図に示します。正規ユニットでの障害発生時に,障害対象の現用系のバックエンドサーバへの処理を稼働中の複数のサーバマシンがバックエンドサーバ単位で分担して実行します。
図8-10 影響分散スタンバイレス型系切り替え機能のシステム構成例
1:1スタンバイレス型とスタンバイ型を混合したシステム構成例を次の図に示します。
図8-11 1:1スタンバイレス型とスタンバイ型を混合したシステム構成例
All Rights Reserved. Copyright (C) 2006, 2016, Hitachi, Ltd.