スケーラブルデータベースサーバ HiRDB Version 8 解説(UNIX(R)用)

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5.13 自動採番機能

自動採番機能とは,データベース中でデータを呼び出すごとに一連の整数値を返す機能です。この機能は,順序数生成子を定義することで使用できます。自動採番機能を使用すると,採番を行うUAPの開発効率が向上します。また,順序数生成子をサポートしている他DBMSで作成したUAPからの移行性も向上します。このため,採番業務では自動採番機能を使用することを推奨します。

順序数生成子は,ユーザやトランザクションの状態にかかわらず,連続した番号(順序番号)を一度に一つ生成します。順序数生成子の概要を次の図に示します。

図5-14 順序数生成子の概要

[図データ]

[説明]
順序数生成子が生成する順序番号を取得するためには,NEXT VALUE式を使用します。NEXT VALUE式は,順序数生成子が生成した最新の値(現在値)の次の値を取得し,現在値を次の値に更新します。
順序数生成子が定義されてから一度もNEXT VALUE式を使用していない場合,現在値は未設定となります。現在値が未設定の状態でNEXT VALUE式を使用すると,順序数生成子の開始値が返り,現在値には順序数生成子の開始値が格納されます。
注意事項
現在値はロールバックが発生しても回復されません。トランザクションの状態に関係なく,連続した番号を生成します。

自動採番機能については,マニュアル「HiRDB Version 8 UAP開発ガイド」を参照してください。