高速トランザクション処理基盤 TP1/EE/Extended Transaction Controller 使用の手引
通信相手が同一のクラスタグループ内のサーバであるかどうかによって,ポート構成が異なります。ここでは,同一のクラスタグループ内のサーバと通信する場合,および同一のクラスタグループ外のサーバと通信する場合について,ポート構成例を説明します。
クラスタグループ内の各サーバには,クラスタグループ定義のclgrpdef定義コマンドを定義する必要があります。クラスタグループ定義では,同一のクラスタグループ内での通信で使用するポート番号,マルチキャストアドレス,送信UDPグループなどを指定します。各サーバのクラスタグループ定義は,次の項目を除いて同じ値を指定します。
同一のクラスタグループ内で通信する場合の定義例を次の図に示します。
図2-28 同一のクラスタグループ内で通信する場合の定義例
同一のクラスタグループ外のサーバと通信する場合(例えば,HAサーバとCLサーバ間,CLサーバと別のCLサーバ間での通信)は,通信先情報をあて先UDPグループ(受信側プロセスにとっての受信UDPグループ)として,eeudpdef定義コマンドで定義します。
あて先UDPグループを定義する場合,該当するあて先グループへのメッセージ送信に使用する送信UDPグループ,および該当するあて先グループからの送達確認受信で使用する受信UDPグループを定義します。省略した場合は,デフォルトの送信UDPグループ,および受信UDPグループが使用されます。
同一のクラスタグループ外のサーバと通信する場合の定義の組み合わせ例を,次の表および図に示します。
表2-11 同一のクラスタグループ外のサーバと通信する場合の定義の組み合わせ例
| 組み合わせ | あて先UDPグループ名 | 送信UDPグループ名 | 受信UDPグループ名 |
|---|---|---|---|
| 1 | あて先UDPグループA | 送信UDPグループA | 受信UDPグループA |
| 2 | あて先UDPグループB | 送信UDPグループA | 受信UDPグループB |
図2-29 同一のクラスタグループ外のサーバと通信する場合の定義の組み合わせ例
マルチキャストループバック受信とは,マルチキャストでメッセージを送信する場合に,自マシンを送信対象とすることで,自マシンから送信したメッセージを自マシンで受信することをいいます。マルチキャストループバック受信を行うかどうかは,UDPグループ情報関連定義のmyudpsnddef定義コマンドで選択できます。
上記の二つの条件が重なった場合,次のどちらかの対策をする必要があります。
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