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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/TCP/IP編


10.2.7 KFCA14877-Iメッセージが出力された場合

KFCA14877-Iメッセージが出力された場合の調査手順,および対処について説明します。

〈この項の構成〉

(1) 現象

次のメッセージが出力されて,通信性能が劣化しました。

KFCA14877-I mmm 受信バッファの空きがないため,メッセージの受信を待ち合わせます。

コネクション名=aa....aa バッファグループ番号=bb....bb

(凡例)

mmm:MCF通信プロセス識別子

aa....aa:コネクション名

bb....bb:受信バッファのバッファグループ番号

または,KFCA14877-Iのメッセージが出力されたあと,さらに次のメッセージが出力されて,コネクションが解放されました。

KFCA14847-E mmm バッファ不足のためバッファ取得に失敗しました。

コネクション名=aa....aa バッファ種別=bb....bb 障害コード=cc....cc

(凡例)

mmm:MCF通信プロセス識別子

aa....aa:コネクション名

bb....bb:バッファ種別

cc....cc:障害コード

(2) 現象発生時の確認事項

(3) 取得情報

(4) 原因の調査と対処

KFCA14877-IおよびKFCA14847-Eは,通信で使用する受信バッファが確保できなかった場合に出力されます。受信バッファの上限値は,コネクション定義(mcftalccn -g)のrcvbufオペランドで指定されたバッファグループ番号に対応するバッファグループ定義(mcftbuf -g)のcountオペランドの指定値と,extendオペランドの指定値の和です。この障害は,主に,受信バッファの上限値の見積もり不正による受信バッファ不足が原因で発生します。

次に示すフローに従って対処をしてください。

図10‒17 KFCA14877-Iが出力された場合の調査手順

[図データ]

対処

内容

対処1

6. システム定義」の「mcftalccn(コネクション定義の開始)」の見積もり計算式を参照して見積もってください。

対処2

一度に大量のメッセージを受信していることが原因です。

次の点を見直してください。

  • 単位時間あたりの受信メッセージ件数が妥当か,相手システムを見直してください。

  • 受信バッファ数の安全値を見直してください。安全値を設定していない場合は,1.2倍を目安に再見積もりをしてください。

  • 受信バッファのバッファ長(バッファグループ定義(mcftbuf -g)のlengthオペランド)の指定値が適切であるかを見直してください。受信バッファのバッファ長が受信メッセージ長よりも非常に大きい場合,一時的に大量の受信バッファを必要とすることがあります。