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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 プロトコル TP1/NET/TCP/IP編


5.1.9 コネクション確立要求の判定

コネクション確立UOCは,相手システムからコネクション確立要求を受信するたびに起動し,その確立要求を受け入れるかどうかを判定できます。

〈この項の構成〉

(1) コネクション確立要求の判定

TP1/NET/TCP/IPはコネクション確立UOCを呼び出すとき,コネクション確立要求を発行した相手システムのアドレス情報を通知します。コネクション確立UOCは,通知された相手システムのアドレス情報を基に,コネクション確立要求を受け入れるかどうかを判定します。

コネクション確立要求を受け入れる場合は,TP1/NET/TCP/IPが状態通知イベント(COPNEVT)によってコネクションの確立を通知すると,MHPは相手システムとのデータ送受信をできるようになります。

コネクション確立要求を拒否する場合は,相手アドレス識別のために一時的に受け入れたコネクションを解放します。この場合,相手システムにはコネクション確立後,TP1/NET/TCP/IPから即座にコネクションが解放されたように見えます。また,相手システムから送信されたデータは破棄されます。

注意事項

相手アドレスチェック抑止機能を使用し,コネクション確立UOCを使用しない場合,未確立コネクションがあれば必ずコネクション確立要求を受け入れます。この場合,TP1/NET/TCP/IPおよびUOCによる相手アドレスチェックが行われないため,誤接続のおそれがあります。相手アドレスチェック抑止機能を使用する際は十分注意してください。

(2) UOCエラーリターン処理

UOCからDCMTCP_UOC_CON_NGでリターンした場合,TP1/NET/TCP/IPはメッセージログを出力し,コネクションの確立を拒否します。

(3) UOCパラメタ不正の場合の処理

UOCで設定したパラメタに不正があった場合,TP1/NET/TCP/IPはメッセージログを出力し,コネクションの確立を拒否します。

(4) OpenTP1への組み込み方法

入力セグメント判定UOCの組み込み方法と同じです。「5.1.1(5) OpenTP1への組み込み方法」を参照してください。また,MCFメイン関数のコーディング例は「5.1.10(7) MCFメイン関数のコーディング例」を参照してください。