dcmakecon(マルチOpenTP1操作コンソールの作成)
形式
dcmakecon 〔識別子〕
機能
OpenTP1識別子に対応するOpenTP1でコマンドを実行するための新しいコンソールを作成します。識別子の指定を省略した場合は,オリジナルのOpenTP1でコマンドを実行するための新しいコンソールを作成します。OpenTP1のオンライン,オフラインに関係なく実行できます。
このコマンドは,オリジナルのOpenTP1のコンソールからだけ実行できます。
マルチOpenTP1では,オリジナルのOpenTP1でこのコマンドを実行して作成したコンソールからコマンドを実行します。ただし,次のコマンドはマルチOpenTP1のコンソールからは実行できません。
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dcdls
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dcmakecon
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dcsetupml
このコマンドを実行して新しく作成したコンソールでは,次に示す表のとおり環境変数が設定されます。なお,この設定値は,設定したコンソールの中でだけ有効となります。
環境変数 |
設定 |
---|---|
DCCONFPATH |
"OpenTP1識別子に対応するOpenTP1セットアップフォルダ\conf\env"で定義した環境変数DCCONFPATHと同じ値が設定されます。 |
DCDIR |
"OpenTP1識別子に対応するOpenTP1セットアップフォルダ"が設定されます。 |
DCUAPCONFPATH |
"OpenTP1識別子に対応するOpenTP1セットアップフォルダ\conf\env"で定義した環境変数DCUAPCONFPATHと同じ値が設定されます。 |
INCLUDE |
"OpenTP1識別子に対応するOpenTP1セットアップフォルダ\include"が先頭に追加されます。 |
LIB |
"OpenTP1識別子に対応するOpenTP1セットアップフォルダ\lib"が先頭に追加されます。 |
PATH |
対応するOpenTP1のコマンドを最優先で実行するために,"OpenTP1識別子に対応するOpenTP1セットアップフォルダ\bin"が先頭に追加されます。 |
コマンド引数
●識別子 〜〈1〜4文字のアルファベット(A〜Z,a〜z),および数字(0〜9)〉
マルチOpenTP1をセットアップしたときに設定した文字列を指定します。
コマンド引数を指定しないで実行した場合は,オリジナルのOpenTP1を操作するためのコンソールが作成されます。
出力メッセージ
メッセージID |
内容 |
出力先 |
---|---|---|
KFCA26551-E |
コマンドの実行に失敗しました |
標準エラー出力 |
KFCA26552-E |
コマンド引数の指定に誤りがあります |
標準エラー出力 |
KFCA26555-I |
ヘルプメッセージ |
標準エラー出力 |
注意事項
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マルチOpenTP1を運用する場合は,必ずこのコマンドで作成したコンソールから環境変数を変更してください。それ以外の方法で環境変数を変更した場合の動作は,保証できません。
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dcsetupmlコマンドを実行すると,インストールされたすべてのプログラムプロダクトがマルチOpenTP1にコピーされます。TP1/Server Base以外のプログラムプロダクト(TP1/FS/Direct Access,TP1/FS/Table Access,TP1/Message Controlなど)もこのコマンドで作成したコンソール上で操作してください。
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マルチOpenTP1システムで,コントロールパネルの「アプリケーションの追加と削除」によってオリジナルのOpenTP1をアンインストールした場合,すべてのマルチOpenTP1が削除されます。マルチOpenTP1のセットアップフォルダ下にあるフォルダ(bin,etc,examples,include,lib,spool,tmp,tools)も削除されるため,これらのフォルダ下にユーザが独自にファイルなどを作成している場合は,アンインストール作業の前にバックアップを取得してください。
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このコマンドの実行時に重大な障害が発生した場合,できるだけ速やかに次のデータを退避した上で,保守員に連絡してください。
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%TEMP%\dcsetupml.log
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%TEMP%\trnlnkrm.log
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%DCDIR%\spool\errlog\*.*(%DCDIR%は,オリジナルのOpenTP1のインストールフォルダ)
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このコマンドでマルチOpenTP1用のコンソールを作成したあとに,マルチOpenTP1の定義や,環境変数DCCONFPATH,環境変数DCUAPCONFPATHを変更する場合,変更後にこのコマンドを実行し,マルチOpenTP1用のコンソールを再作成してください。