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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 使用の手引 Windows(R)編


3.2.2 Visual StudioのプロジェクトでのUAPの作成

Visual StudioのプロジェクトでUAPを作成する場合について説明します。ここではVisual Studio 2013の場合を例に説明します。

〈この項の構成〉

(1) プロジェクトの種類

指定するプロジェクトの種類は,「Win32プロジェクト」です。

(2) プロジェクトを構成するファイル

指定するファイルは,プロジェクトを構成するソースファイルとして作成したアプリケーションのソース,スタブソースファイル,および必要に応じてトランザクション制御用オブジェクトファイルです。

注※

スタブソースファイルをプロジェクトに追加する場合は,あらかじめstbmakeコマンドを実行し,スタブソースファイルを生成しておく必要があります。スタブソースファイルおよびstbmakeコマンドについては,マニュアル「OpenTP1プログラム作成リファレンス C言語編」を参照してください。

(3) プロジェクトの設定

Visual Studioのプロジェクトの設定内容を次に示します。

表3‒2 Visual Studioのプロジェクトの設定内容

カテゴリ

項目

設定値

C/C++

全般

追加のインクルードディレクトリ

OpenTP1インストールフォルダ\include

コード生成

ランタイムライブラリ

マルチスレッドDLL(/MD)

プリコンパイル済みヘッダー

プリコンパイル済みヘッダー

プリコンパイル済みヘッダーを使用しない

リンカー

全般

追加のライブラリディレクトリ

OpenTP1インストールフォルダ\lib

入力

追加の依存ファイル

  • msvcrt.lib

  • libbetran.lib

すべての既定のライブラリの無視

はい(/NODEFAULTLIB)

システム

サブシステム

コンソール(/SUBSYSTEM:CONSOLE)

Visual Studio 2013を使用してプロジェクトからUAPを作成する場合は,「リンカー」−「システム」−「最低限必要なバージョン」に,UAPを実行するOSの種類に応じた適切な値を指定してください。指定値の詳細については,Microsoftサポートページをご確認ください。

注※

必要に応じて次のファイルも設定してください。

  • TP1/FS/Direct Accessを使用する場合:libdam.lib

  • TP1/FS/Table Accessを使用する場合:libtam.lib

  • TP1/Message Controlを使用する場合:libmcf.lib,libmnet.lib

  • Visual Studio 2015を使用する場合:ucrt.lib,vcruntime.lib

  • Visual Studio 2017を使用する場合:ucrt.lib,vcruntime.lib

  • Visual Studio 2019を使用する場合:ucrt.lib,vcruntime.lib

(4) Visual Studioのプロジェクトでサンプルプログラムを作成する

ここでは,TP1/Server Base C言語サンプルのSPPをプロジェクトで作成する場合について記載します。

次のソースファイルをプロジェクトに追加してください。

注※

あらかじめstbmakeコマンドでsv_sstb.cを作成する必要があります。

サービス関数動的ローディング機能のSPPを作成する場合は,sv_sstb.cは不要です。

(3) プロジェクトの設定」で示した設定に加えて,次の設定をする必要があります。

表3‒3 サンプルプログラムを作成する場合に必要な設定

カテゴリ

項目

設定値

C/C++

プリプロセッサ

プリプロセッサの定義

_CRT_SECURE_NO_DEPRECATE

ライブラリアン

全般

出力ファイル

UAP共用ライブラリを作成する場合

libsv.lib

関数のエクスポート

UAP共用ライブラリを作成する場合

refer;update

コマンドライン

追加のオプション

UAP共用ライブラリを作成する場合

/def

リンカー

全般

出力ファイル

basespp.exe

サービス関数動的ローディング機能の場合

basespp2.exe

UAP共用ライブラリを作成する場合

libsv.dll

入力

追加の依存ファイル

UAP共用ライブラリを作成する場合

libsv.exp

注意事項
  • サービス関数動的ローディング機能では,UAP共用ライブラリを作成する必要があります。

  • サンプルプログラム".exe"を作成するプロジェクトの場合,アプリケーションの種類はWindowsアプリケーションを選択してください。

  • UAP共用ライブラリ(libsv.lib)を作成するプロジェクトの場合,アプリケーションの種類はスタティックライブラリを選択してください。

  • UAP共用ライブラリ(libsv.dll)を作成するプロジェクトの場合,アプリケーションの種類はDLLを選択してください。