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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 クライアント使用の手引 TP1/Client/W,TP1/Client/P編


2.11.2 UAPトレース機能

UAPトレースには,ユーザが発行した関数の情報が出力されます。UAPトレースを見ると,関数の発行順序,引数の指定値,関数のリターン値などがわかります。

UAPトレースは,通常カレントディレクトリ(CUP実行ディレクトリ)に出力されますが,クライアント環境定義DCTRCPATHを指定すると,DCTRCPATHに指定したディレクトリに出力されます。指定したディレクトリが存在しない場合,UAPトレースは出力されません。

UAPトレース機能を使用するかどうかは,クライアント環境定義DCTRCUAPの指定に従います。DCTRCUAPの指定を,UAPトレースを出力する指定にすると,二つのファイル(dcuap1.trc,dcuap2.trc)が作成されます。なお,出力する情報がない場合,ファイルは作成されません。

二つのファイルは,ラウンドロビン方式で切り替えられて時系列に出力されます。そのため,古い情報はファイル単位で消去されます。また,クライアント環境定義DCTRCUAPに指定したファイルサイズを超える書き込みが発生すると,ファイルは切り替えられます。ただし,書き込みを開始する時点で指定したファイルサイズを超えていなければ,その情報は出力されます。そのため,実際のファイルサイズは,指定したファイルサイズよりも大きくなる場合があります。

UAPトレースは,バイナリ形式で出力されます。そのため,トレース編集コマンド(cltdumpコマンドまたはcltdmp32コマンド)を使用して,テキスト形式に編集する必要があります。