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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


付録H.4 アーカイブジャーナルファイルのサイズの見積もり式

アーカイブジャーナルファイルの容量の見積もり方法を次に示します。

まず,次の算出式でアーカイブジャーナルファイルへアーカイブするジャーナルの総量を求めます。

Σ(個々の被アーカイブノードがオンライン中に発生するジャーナル総量)(単位:バイト)

個々の被アーカイブノードがオンライン中に発生するジャーナル総量については,「付録H.2 システムジャーナルファイルのサイズの見積もり式」を参照してください。各ノードのシステムジャーナルファイルの容量を見積もった値を使用します。

実際に用意するアーカイブジャーナルファイルの総容量の算出式を次に示します。

アーカイブジャーナルファイルへアーカイブするジャーナルの総量×1.2(安全のため)+16384(単位:バイト)

ただし,一つのアーカイブジャーナルファイルは次に示す算出式に示す容量以上にしてください。

(4+256×このアーカイブジャーナルファイルへアーカイブする被アーカイブノードの数)×4096(単位:バイト)

上記で求めたジャーナルファイルの総容量を二つ以上のジャーナルファイルに分けて割り当てた場合,オンラインが終了するまでジャーナルをアンロードする必要がなくなります。なお,実際にこのアーカイブジャーナルファイルの総容量を割り当てることができない場合は,この総容量の1/n(n>0)の容量を総容量とし,二つ以上のアーカイブジャーナルファイルに分けて割り当ててください。このとき,一つのアーカイブジャーナルファイルはオンライン終了までにn回使用されることになり,それだけアーカイブジャーナルファイルをアンロードする運用が必要になります。

また,アーカイブジャーナルファイルの障害に備え,なるべく予約してあるアーカイブジャーナルファイルも割り当ててください。予約してあるアーカイブジャーナルファイルも上記の算出式(一つのアーカイブジャーナルファイルの算出式)以上の容量を確保してください。

なお,一つのアーカイブジャーナルファイルはファイルグループになります。すなわち,一つのアーカイブジャーナルファイルの容量とは,ファイルグループの容量を表しています。

アーカイブジャーナルファイルを二重化する場合(アーカイブジャーナルサービス定義のjnl_dualオペランドにYを指定)は,アーカイブジャーナルファイルがすべて二つ必要です。このため,アーカイブジャーナルファイルの総容量は2倍になります。二重化するアーカイブジャーナルファイルのペアは,同じ容量にしてください。それぞれが異なる容量であってもOpenTP1は動作しますが,アーカイブジャーナルファイルとしては小さい方の容量で動作することになり,残りがむだになります。

アーカイブジャーナルファイルの並列アクセス機能を使用しない場合は,ファイルグループの容量がそのまま物理ファイルの容量になります。

アーカイブジャーナルファイルの並列アクセス機能を使用する場合は,ファイルグループの容量を1/m(m>1)にしたアーカイブジャーナルファイルが,ファイルグループごとに最小分散数以上必要です。このときの物理ファイルの容量は,要素ファイルの容量になります。

注※

mはアーカイブジャーナルサービス定義のjnl_max_file_dispersionオペランドの指定値(並列アクセス化する場合の最大分散数)です。