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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


5.10.5 MCF構成変更再開始機能使用時のメッセージのバックアップとリストア

MCF構成変更再開始機能使用時のメッセージのバックアップとリストアについて説明します。

〈この項の構成〉

(1) メッセージのバックアップ

OpenTP1が終了モード「MCF構成変更準備停止」でオンラインを停止した場合,TP1/Message Controlはディスクキューの入力キュー(ITQ)上の未処理受信メッセージと出力キュー(OTQ)上の未送信メッセージをシステムサービス共通情報定義で指定したファイルにバックアップします。

処理が完了したメッセージおよびメモリキューの未処理受信メッセージまたは未送信メッセージは,バックアップ対象になりません。

なお,MCF構成変更準備停止時のバックアップファイルは,未処理受信メッセージおよび未送信メッセージがない場合も作成されます。

未処理受信メッセージまたは未送信メッセージのバックアップの流れを次の図に示します。

図5‒7 未処理受信メッセージまたは未送信メッセージのバックアップの流れ

[図データ]

(2) メッセージのリストア

OpenTP1が開始モード「MCF構成変更再開始」でオンラインを開始した場合,TP1/Message Controlはシステムサービス共通情報定義で指定したファイルからメッセージを読み出し,バックアップしたときのキューグループにメッセージをリストアします。

未処理受信メッセージまたは未送信メッセージのリストアの流れを次の図に示します。

図5‒8 未処理受信メッセージまたは未送信メッセージのリストアの流れ

[図データ]

オフライン中の構成変更によって,リストア先のキューグループが削除されている場合,TP1/Message Controlは該当するキューグループに格納されていたメッセージを破棄します。

削除したキューグループがある場合のメッセージのリストアの流れを次の図に示します。

図5‒9 削除したキューグループがある場合のメッセージのリストアの流れ

[図データ]

また,オフライン中の構成変更によって,論理端末またはアプリケーションが削除されている場合,TP1/Message Controlは該当する論理端末の未送信メッセージやアプリケーションの未処理受信メッセージを破棄します。

削除した論理端末がある場合のメッセージのリストアの流れを次の図に示します。

図5‒10 削除した論理端末がある場合のメッセージのリストアの流れ

[図データ]

削除したキューグループ,または論理端末がある場合,TP1/Message Controlはメッセージ破棄時にログメッセージを出力しません。また,破棄したメッセージに対応するエラーイベントは発生しません。

なお,アプリケーション起動プロセスのアプリケーション起動用論理端末定義(mcftalcle)を削除した場合,アプリケーションの起動による未処理受信メッセージが次回オンラインに引き継がれないことがあります。また,入力キューに滞留していた未処理受信メッセージが次回オンライン時に引き継がれたあと,MHP内でのアプリケーションの起動に失敗することがあります。

削除された論理端末から入力した未処理受信メッセージ,および削除したアプリケーションから出力した未送信メッセージは破棄しないで,MCF構成変更再開始によるオンライン再開始時に引き継がれます。不要なメッセージは,ユーザが削除してください。