Hitachi

OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


namsvinf

〈このページの構成〉

名称

OpenTP1のサーバ情報の表示

形式

namsvinf {-b|〔-r〕〔-w 最大応答待ち時間〕}〔-x〕

機能

システム共通定義のall_nodeオペランド,およびall_node_exオペランドに指定されたOpenTP1ノードに対して起動確認をして,起動結果およびOpenTP1の情報(IPアドレス,およびネームサービスのポート番号)を表示します。

ノード自動追加機能を使用しているノードでは,ノードリストおよびシステム共通定義のall_node_exオペランドに登録されているOpenTP1ノードに対して起動確認をしてから,起動結果およびOpenTP1の情報(IPアドレス,およびネームサービスのポート番号)を表示します。なお,エージェントノードがマネジャノードからノードリストを受信できていない状態では,ノードリスト要求の送信先ノード(システム共通定義のname_manager_nodeオペランドに指定されたノード)に登録されているOpenTP1ノードに対して起動確認をして,起動結果およびOpenTP1の情報(IPアドレス,およびネームサービスのポート番号)を表示します。

オプション

●-b

起動確認のための通信をしないで,共用メモリ上のRPC抑止リストの登録状況を出力します。登録状況に対する出力内容は次のとおりです。

RPC抑止リストに登録:D

RPC抑止リストに未登録:A

このオプションは,-rまたは-wオプションと同時には指定できません。指定した場合はエラーとなります。

このオプションを省略した場合は起動確認のための通信をします。ネームサービス定義のname_global_lookupオペランドにYが指定されているときはグローバル検索の範囲まで起動確認をします。

●-r

起動確認を終えたOpenTP1ノードから順に出力します。

このオプションは,-bオプションと同時には指定できません。指定した場合はエラーとなります。

このオプションを省略した場合,すべてのOpenTP1ノードの起動結果がそろった時点で一括して起動結果を出力します。

●-w 最大応答待ち時間  〜〈符号なし整数〉((0〜3600))《8》(単位:秒)

all_nodeオペランドに指定したOpenTP1ノードで起動するOpenTP1にall_node情報取得要求を送信してから,応答が返るまでの待ち時間および起動確認の応答待ち時間の最大値を指定します。-wオプションを指定した場合,最大応答待ち時間の値は省略できません。最大応答待ち時間内に応答が返ってこないOpenTP1ノードの起動状況は「S(送信可能)」となります。

このオプションを-bオプションと同時には指定できません。指定した場合はエラーとなります。

すべてのオプションを省略した場合,起動確認のための通信をして,すべてのノードの起動確認結果がそろった時点で起動結果を一覧表示します。

●-x

ノード自動追加機能に関連する情報を表示します。このオプションは,ノード自動追加機能を使用しているマネジャノード,およびエージェントノードで実行できます。ノード自動追加機能を使用していないOpenTP1ノードで実行した場合はエラーとなり,KFCA33602-Eメッセージが出力されます。

出力形式

●すべてのオプションを省略した場合

[図データ]

情報は,すべてのノードの起動確認が完了した時点で一括して出力します。そのため,出力するまでのノードの状態によっては時間が掛かることがあります。

-bオプションと-rオプションの指定を共に省略すると,起動確認が完了するまでは,確認の進ちょく状況を示すメッセージを標準出力に出力します。コマンド入力からノード情報出力終了までの流れを次に示します。

  1. コマンド入力

  2. 「namsvinf:asking node information...」を出力

  3. 「namsvinf:checking alive...」を出力

  4. ノード情報出力開始

  5. ノード情報出力終了

bb〜ff...ffに表示されるノード情報が同一の場合は,2行目以降のbb〜ff...ffは空白となります。

gggg〜kk...kkは,次のどれかの場合に空白となります。

コマンドを実行したノードのall_nodeオペランドのノード情報を表示したあとにall_node_exオペランドのノード情報を表示します。

namsvinfコマンドが表示するノードの起動状況

namsvinfコマンドが表示する起動状況は,-bオプションの指定の有無によって意味が異なります。それぞれの起動状況を表示する主な要因を-bオプションの指定の有無に分けて,次の表に示します。

表13‒10 namsvinfコマンドが表示するノードの起動状況

-bオプションの指定有無

表示する起動状況

起動状況を表示する主な要因

-bオプションの指定を省略した場合

A(正常稼働)

結果表示されたノードがこの機能をサポートしているバージョンのノードであり,起動確認のメッセージの送信が正常に終了し,かつ,応答メッセージの受信が正常に終了したため,正常に稼働している状態と判断できたことを示します。

D(未起動)

結果表示されたノードへの起動確認のメッセージを送信しましたが,通信障害,送信先が未起動などの要因で正しく送信できなかったため,正常に稼働している状態と判断できなかったことを示します。

S(送信可能)

起動確認のメッセージの送信は正常に終了しましたが,応答メッセージが受信できなかったため,送信可能状態と判断したことを示します。

次のどちらかの要因が考えられます。

  • 結果表示されたノード上で動作しているOpenTP1がこの機能をサポートしていないバージョンである。

  • 結果表示されたノードからの応答メッセージが通信障害などの要因で正常に受信できない,または,受信応答待ち時間を満了した状態である。

-bオプションを指定した場合

(起動確認のための通信は行いません)

A(正常稼働)

結果表示されたノードはRPC抑止リストに登録されていません。

D(未起動)

結果表示されたノードがRPC抑止リストに登録されています。

空白

結果表示されたノードはall_node_exオペランドに指定されています。

-rオプションおよび-wオプションの指定の有無によって,起動状況の表示が変わることはありません。ただし,-wオプションの指定値が小さい場合,受信時間を満了したとき起動状況の表示が変わることがあります。

●-rオプションを指定した場合

オプションをすべて省略した場合と出力レコードのフォーマットは同じですが,起動確認の完了のたびにノード情報を表示するため,レコードの表示順序は不定となります。bb〜ff...ff部分は全レコード分を表示します。

●-xオプションを指定した場合

[図データ]

出力メッセージ

メッセージID

内容

出力先

KFCA33619-E

ネームサービス起動中のため,(namsvinf)コマンドが受け付けられません

標準エラー出力

注意事項

ノード自動追加機能を使用している場合,エージェントノードがマネジャノードからノードリストを受信できていない状態でnamsvinfコマンドを実行したとき,ノードリスト要求送信先ノード(システム共通定義のall_nodeオペランドに指定されたノード)が表示されます。