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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


mcftlstrd

〈このページの構成〉

名称

メッセージ多重処理状況の表示

形式

mcftlstrd -s MCF通信プロセス識別子

機能

メッセージの多重処理状況を表示します。

MCF通信プロセスは,複数のコネクションから同時期に受信したメッセージおよびUAPから,複数のコネクションに対して同時期に送信要求されたメッセージを,並行して処理できます。並行して処理できる多重度の上限値は,最大処理多重度定義(mcfttred -m)の指定値で変えることができます。ただし,システムの環境によっては,高トラフィック状態でも,定義で指定した値まで並行処理をしない場合があります。この場合,むだにローカルメモリを使用していることになり,かえって性能に悪影響を与えていることがあります(最大処理多重度定義の指定値を1増すごとに,MCF通信プロセスが使用するローカルメモリが約32キロバイト増加します)。

このコマンドを使用して,多重処理状況を調査し,最大処理多重度定義の指定値をチューニングしてください。例えば,高トラフィック状態でこのコマンドを数回実行した結果が,常にrunning<現在の処理多重度定義値(処理多重度定義指定値>コネクション数の場合,コネクション数),かつ,waiting>0である場合は,running以上の多重処理は望めません。処理多重度指定値をrunning+α(αは安全値。推奨値は3)に変更してください。実行結果がrunning=現在の処理多重度定義値(処理多重度定義指定値>コネクション数の場合,コネクション数),かつ,waiting>0である場合は,処理多重度を上げることができる可能性があります。現状のスループット,ターンアラウンドタイムなどの性能要件の満足度およびメモリとの兼ね合いから,定義値の変更を検討してください。

なお,より統計的に処理状況を把握したい場合は,MCF稼働統計情報を取得してください。

オプション

●-s MCF通信プロセス識別子

コマンドの対象となるMCF通信プロセス識別子を指定します。

このオプションは指定必須です。

MCF通信プロセス識別子は複数指定することはできません。また,*を使用してグループ名を指定することはできません。

出力形式

KFCA16430-I aaa running=bbbb waiting=cccc limit=dddd

出力メッセージ

メッセージID

内容

出力先

KFCA10350-I

mcftlstrdコマンドが入力されました

標準出力

KFCA10351-E

MCF開始処理中です

標準エラー出力

KFCA10352-E

MCF終了処理中です

標準エラー出力

KFCA10353-W

入力形式が誤っています

標準エラー出力

KFCA10354-E

メモリ不足です

メッセージログファイル,または標準エラー出力

KFCA10355-W

引数の指定が誤っています

標準エラー出力

KFCA10356-E

プロセス間でタイムアウトが発生しました

標準エラー出力

KFCA10357-E

MCF内でタイムアウトが発生しました

標準エラー出力

KFCA10358-E

内部関数のエラーが発生しました

メッセージログファイル,または標準エラー出力

KFCA10359-W

mcftlstrdコマンド入力元への応答に失敗しました

メッセージログファイル

KFCA10372-E

mcftlstrdコマンドが異常終了しました

標準エラー出力

KFCA10380-E

相手プロセスの検索に失敗しました

標準エラー出力

KFCA10555-I

ヘルプメッセージ

標準出力

KFCA16402-E

コマンド処理中にRPC障害が発生しました

標準エラー出力

KFCA16430-I

上記の出力形式を参照してください

標準出力