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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


12.1.2 運用コマンドの記述形式

運用コマンドの記述形式を次に示します。

  コマンド名 オプション コマンド引数
〈この項の構成〉

(1) コマンド名

コマンド名は,実行するコマンドのファイル名称です。

OpenTP1の運用コマンドは$DCDIR/bin/にありますので,PATHに$DCDIR/binを加えてください。

(2) オプション

次の説明中に使用する$はシェルのプロンプト,cmdはコマンド名称です。

  1. オプションはマイナス記号「-」で始まる文字列で,フラグ引数を取らないか,または1個のフラグ引数を取ります。

    オプションの記述形式を次に示します。

     -オプションフラグ

     または

     -オプションフラグ フラグ引数

    (凡例)

    オプションフラグ:1文字の英数字

             (英大文字と英小文字は区別されます)

    フラグ引数:オプションフラグに対する引数

  2. フラグ引数を取らないオプションフラグは,一つのマイナス記号のあとにまとめて指定できます。

    (例)

    次の二つは同じ意味です。

    $ cmd -a -b -c

    $ cmd -abc

  3. フラグ引数を必要とするオプションフラグのフラグ引数は,省略できません。

  4. フラグ引数中に空白を含める場合で,シェルから入力するときには,前後を引用符「"」で囲まなければなりません。

    (例)

    1 2を引数に持つオプションfは,次のように記述します。

    $ cmd -f "1 2"

  5. 同じオプションフラグを2回以上指定すると,最後に指定したものが有効になります。

    (例)

    $ cmd -a 1 -a 2

       無効 有効

  6. オプションは,コマンド引数より前に指定しなければなりません。

    (例)

    オプションフラグaが,フラグ引数をとらない場合,次のように入力すると,fileと-bは,コマンド引数と見なされます。

    $ cmd -a file -b

  7. 二つのマイナス記号「--」は,オプションの終わりを示します。

    (例)

    次のように入力すると,-bはコマンド引数と見なされます。

    $ cmd -a -- -b

  8. マイナス記号だけのオプションは,入力できません。

    (例)

    次のように入力すると,「-」はコマンド引数と見なされます。

    $ cmd -

(3) コマンド引数

コマンド引数は,コマンド操作の対象となるものを指定します。指定できるコマンド引数の数は1024個までです。ただし,コマンドによっては,コマンド引数の上限数が1024個より少ない場合もあります。

コマンド引数の指定例を次に示します。次の説明中に使用する$はシェルのプロンプト,cmdはコマンド名称,-aはフラグ引数を必要とするオプションフラグ,-bはフラグ引数を必要としないオプションフラグ,param1,param2,…paramNはコマンド引数です。

  1. コマンド引数の指定がない場合,コマンド引数の数は0です。

    (例)

    $ cmd

    $ cmd -b

    $ cmd -a 1

  2. param1だけがコマンド引数であるため,コマンド引数の数は1です。

    (例)

    $ cmd param1

    $ cmd -b param1

    $ cmd -a 1 -b param1

  3. param1以降がコマンド引数であるため,コマンド引数の数はNです(ただしNは1024以内)。

    (例)

    $ cmd param1 param2 … paramN

    $ cmd -b param1 param2 … paramN

    $ cmd -a 1 -b param1 param2 … paramN