9.2.2 系切り替え時の待機系OpenTP1の起動リトライ
系切り替え機能を使用して系切り替えをする際，待機系の起動時に障害が発生して起動が失敗した場合に，自動的に起動をリトライします（待機系OpenTP1起動失敗時のリトライ機能）。リトライすることで，系切り替えが成功することがあります。
この機能は，実行系の障害検知による系切り替えの待機系の起動失敗時だけでなく，実行系から待機系への計画系切り替え失敗時でも動作します。また，系切り替え待ち状態時に，HAモニタからOpenTP1の再起動の要求があった場合も動作します。
- 注意事項
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この機能は，システムサービス構成定義のha_confオペランドにYを指定し，系切り替え機能を使用している場合にだけ有効です。ha_confオペランドにNを指定している環境では使用できません。
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この機能を使用する場合は，HAモニタのswitch_errorオペランドの指定値にretryを指定してください。オペランドを省略，またはretry以外を指定している場合は，この機能は有効にはなりません。
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HAモニタのswitch_errorオペランドの指定値は，実行系と待機系で合わせてください。
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OpenTP1は，KFCA01809-Iメッセージを出力し開始状態となります。KFCA01809-Iメッセージ出力後，OpenTP1が異常終了した場合は，この機能は有効にはなりません。
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OpenTP1は，ha_switch_error_retry_countオペランドの指定値よりも先にterm_watch_countオペランドの指定値に達すると，KFCA01801-Eメッセージを出力し，開始処理を中断します。KFCA01888-Iメッセージは出力しません。ただし，mode_confオペランドにMANUAL2を指定している場合は，term_watch_countオペランドの指定値は有効にならないで，ha_switch_error_retry_countオペランドの指定値に達するまで起動リトライします。詳細は，マニュアル「OpenTP1 システム定義」のプロセスサービス定義のterm_watch_countオペランドを参照してください。
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KFCA01889-Iメッセージを出力し，この機能による待機系の起動リトライ待ち中に，実行系でdcstartコマンドを実行すると，実行系が起動します。実行系が起動されると，起動リトライ処理を実行していた待機系は，起動リトライを中止し，待機系として系切り替え待ち状態となります。
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この機能による待機系の起動リトライ回数が満了し，KFCA01888-Iメッセージが出力されたあと，HAモニタのmonshowコマンドを実行すると，ステータスが起動リトライ待ち">ONL"になることがあります。この場合は，HAモニタのmondeactコマンドを実行し起動リトライ待ちの状態を解除してください。HAモニタのコマンドについては，マニュアル「高信頼化システム監視機能 HAモニタ」を参照してください。
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HAモニタのmondeactコマンドで，HAモニタの起動リトライ状態を解除した場合，この機能を使用していても，待機系として系切り替え待ち状態になる場合があります。
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この機能を使用した場合，待機系の起動リトライ処理中にOpenTP1を停止するメッセージが出力されても，待機系の起動リトライ処理を継続することがあります。
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KFCA01889-Iメッセージ出力後，待機系の起動リトライ待ち中にこの機能を停止させる場合は，dcresetコマンドを実行してください。この機能を停止させた場合，待機系として起動します。
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OpenTP1の定義変更は，KFCA01889-Iメッセージ出力後の待機系の起動リトライ待ち中にできません。定義を変更したい場合は，必ずdcresetコマンドを実行し，この機能を停止させてから実施してください。定義の変更手順は，マニュアル「OpenTP1 システム定義」を参照してください。
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prctctrlコマンドは，この機能を使用した待機系のOpenTP1起動処理，または待機系の起動リトライ処理を開始してからKFCA00715-E，KFCA01809-I，またはKFCA01888-Iメッセージを出力するまでの間は実行できません。実行した場合，KFCA00773-Eメッセージが出力されprctctrlコマンドがエラーとなります。待機系の起動リトライ処理が完了してから実行してください。KFCA00773-Eメッセージの詳細については，マニュアル「OpenTP1 メッセージ」を参照してください。
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