Hitachi

OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


8.1.6 共用ライブラリの変更

マルチOpenTP1では,共用ライブラリの領域は,それぞれのOpenTP1のメモリに常駐されます。二つのOpenTP1システムのバージョンが同一の場合,共用ライブラリを一つにできます(HP-UX限定)。二つのOpenTP1システムが一つの共用ライブラリを参照することで,メモリの使用量を削減できます。

マルチOpenTP1で共用ライブラリを一つにする方法は,SHLIB_PATHをOpenTP1システム間で同じにします。次に手順例を示します。

〈この項の構成〉

(1) /etc/inittabの変更

  1. /etc/inittabを変更するために,OpenTP1を停止してください。OpenTP1稼働中に作業をするとシステムダウンします。

    変更前

    d1:2:respawn:env SHLIB_PATH=/BeTRAN/lib /BeTRAN/lib/servers/prcd /BeTRAN
    d2:2:respawn:env SHLIB_PATH=/BeTRAN1/lib /BeTRAN1/lib/servers/prcd /BeTRAN1

    変更後(変更個所をアンダーラインで示します)

    d1:2:respawn:env SHLIB_PATH=/BeTRAN/lib /BeTRAN/lib/servers/prcd /BeTRAN
    d2:2:respawn:env SHLIB_PATH=/BeTRAN/lib /BeTRAN1/lib/servers/prcd /BeTRAN1
  2. dcresetコマンドを入力して,/etc/inittabの変更をOSに反映させます。

    dcsetup -dを実行すると,/etc/inittabの内容は削除されます。dcsetup -dを実行した場合は,dcsetupで登録したあとで再度/etc/inittabを変更してください。

(2) 環境変数の変更

コマンド発行環境を設定している環境変数を変更します。

変更前

環境変数

OpenTP1 A

OpenTP1 B

DCDIR

/BeTRAN

/BeTRAN1

DCCONFPATH

/BeTRAN/conf

/BeTRAN1/conf

SHLIB_PATH

/BeTRAN/lib

/BeTRAN1/lib

変更後(変更個所をアンダーラインで示します)

環境変数

OpenTP1 A

OpenTP1 B

DCDIR

/BeTRAN

/BeTRAN1

DCCONFPATH

/BeTRAN/conf

/BeTRAN1/conf

SHLIB_PATH

/BeTRAN/lib

/BeTRAN/lib

OpenTP1システムのバージョンが異なる場合は,動作の保証はできません。また,SHLIB_PATHのディレクトリ中にライブラリがない場合は,OSの制御でプロセスが起動されません。

(3) 定義の変更

システム定義のputenv形式にSHLIB_PATHを定義している場合は,環境変数と同様に変更してください。