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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


7.4.18 被アーカイブジャーナルノードのファイル回復

被アーカイブジャーナルノードのDAMファイル,TAMファイル,またはISAMファイルが障害となった場合,バックアップファイルとジャーナルによってファイルを回復します。この場合,jnllsコマンド,およびOSのコマンドを使用して,バックアップファイルの大きさと,ファイルの更新に必要なジャーナル量を比較してください。バックアップファイルの方が大きい場合は被アーカイブジャーナルノードでファイルを回復し,小さい場合はアーカイブジャーナルノードでファイルを回復すると,ファイル転送に必要な時間が短くて済み,ファイルを早く回復できます。それぞれの場合の手順を次に示します。

〈この項の構成〉

(1) バックアップファイルの大きさがファイルを更新するジャーナル量より大きいとき

あらかじめ被アーカイブジャーナルノードにバックアップファイルを保持しておきます。バックアップファイルが,オフライン状態でバックアップしたファイルの場合,バックアップ後の,次の被アーカイブジャーナルノードのオンラインのジャーナルサービスのランIDが,ファイルの回復に必要になります。オンラインバックアップしたファイルの場合,そのときの被アーカイブジャーナルノードのオンラインのジャーナルサービスのランIDが,ファイルの回復に必要になります。このランIDを,以降,「R」として説明します。

次の手順でファイルを回復してください。

  1. 回復に必要なアーカイブジャーナルファイルをjnlunlfgコマンドでアンロードします。回復に必要なアーカイブジャーナルファイルは,被アーカイブジャーナルノードのランIDがR以降のジャーナルを含むものです。ランIDは,jnlarlsコマンド,およびjnllsコマンドで確認してください。

  2. 被アーカイブジャーナルノードでアーカイブされていないジャーナルを含むすべてのシステムジャーナルファイルを,jnlunlfgコマンドでアンロードします。

  3. 1.のグローバルアーカイブアンロードジャーナルファイルから,被アーカイブジャーナルノードのノード識別子と被アーカイブジャーナルノードのランIDのRをキーに,jnlsortコマンドでジャーナルを集積します。

  4. 集積したジャーナルを被アーカイブジャーナルノードに転送します。OSのコマンドで転送してください。

  5. 転送したジャーナルファイルと2.のアンロードジャーナルファイルを指定してjnlsortコマンドを実行し,ジャーナルをさらに集積します。

  6. バックアップファイルをDAMファイル,またはTAMファイルにリストアします。DAMファイルの場合はdamrstrコマンドで,TAMファイルの場合はtamrstrコマンドでリストアしてください。

  7. 5.の集積ジャーナルファイルを使用して,被アーカイブジャーナルノードでファイルを回復します。DAMファイルはdamfrcコマンドで,TAMファイルはtamfrcコマンドで回復してください。ISAMファイルの回復については,マニュアル「索引順編成ファイル管理 ISAM」を参照してください。

(2) バックアップファイルの大きさがファイルを更新するジャーナル量より小さいとき

あらかじめアーカイブジャーナルノードにバックアップファイルを保持しておきます。バックアップファイルが,オフライン状態でバックアップしたファイルの場合,バックアップ後の,次の被アーカイブジャーナルノードのオンラインのジャーナルサービスのランIDが,ファイルの回復に必要になります。オンラインバックアップしたファイルの場合,そのときの被アーカイブジャーナルノードのオンラインのジャーナルサービスのランIDが,ファイルの回復に必要になります。このランIDを,以降,「R」として説明します。

なお,この場合,アーカイブジャーナルノードにTP1/FS/Direct Access,またはTP1/FS/Table Accessを組み込んでおく必要があります。また,アーカイブジャーナルノード上にファイルを回復するための作業用のファイルとして,OpenTP1ファイルが必要です。

次の手順でファイルを回復してください。

  1. 回復に必要なアーカイブジャーナルファイルをjnlunlfgコマンドでアンロードします。回復に必要なアーカイブジャーナルファイルは,被アーカイブジャーナルノードのランIDがR以降のジャーナルを含むものです。ランIDは,jnlarlsコマンド,およびjnllsコマンドで確認してください。

  2. 被アーカイブジャーナルノードでアーカイブされていないジャーナルを含むすべてのシステムジャーナルファイルを,jnlunlfgコマンドでアンロードします。

  3. 2.のアンロードジャーナルファイルをアーカイブジャーナルノードに転送します。OSのコマンドで転送してください。

  4. 3.の転送したアンロードジャーナルファイルと1.のグローバルアーカイブアンロードジャーナルファイルを指定して,被アーカイブジャーナルノードのノード識別子と被アーカイブジャーナルノードのランIDのRをキーに,jnlsortコマンドでジャーナルを集積します。

  5. アーカイブジャーナルノードには,バックアップファイルをリストアするための,OpenTP1ファイルシステム上のDAMファイル,またはTAMファイルの物理ファイルが必要です。事前に作成していない場合,DAMファイルの場合はdamloadコマンドで,TAMファイルの場合はtamcreコマンドで作成してください。バックアップファイルをDAMファイル,またはTAMファイルにリストアします。DAMファイルの場合はdamrstrコマンドで,TAMファイルの場合はtamrstrコマンドでリストアしてください。

  6. 4.の集積ジャーナルファイルを使用して,アーカイブジャーナルノードでファイルを回復します。DAMファイルはdamfrcコマンドで,TAMファイルはtamfrcコマンドで回復してください。ISAMファイルの回復については,マニュアル「索引順編成ファイル管理 ISAM」を参照してください。

  7. 回復したDAMファイル,またはTAMファイルを再びバックアップします。

  8. バックアップしたファイルを被アーカイブジャーナルノードに転送します。OSのコマンドで転送してください。

  9. 転送したバックアップファイルを,元のDAMファイル,またはTAMファイルにリストアします。DAMファイルの場合はdamrstrコマンドで,TAMファイルの場合はtamrstrコマンドでリストアしてください。