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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


7.4.1 アーカイブジャーナルファイルの構成,および作成と定義

グローバルジャーナルサービス機能では,アーカイブするノードやその業務に応じて16種類までのリソースグループを使うことができます。一つのリソースグループは,一つのアーカイブジャーナルサービス定義で指定します。

アーカイブジャーナルサービス定義では,複数の物理ファイルと,それを管理するための論理的なファイルであるファイルグループ,および要素ファイルとの対応関係を指定します。

ファイルグループとは,OpenTP1がジャーナルを世代管理するための論理的なファイルで,オンライン中のジャーナルファイルのスワップなどは,この単位で行われます。一つのリソースグループには,2個以上256個までのファイルグループを指定でき,ユーザはそれぞれのファイルグループに任意の名称を付けます。この名称は重複しないように付けてください。

要素ファイルとは,アーカイブジャーナルファイルの並列アクセス機能を使用する場合に,分散して使用する論理的なファイルです。オンライン中のジャーナルファイルへのアクセスは,分散された要素ファイルに並列に行われるので,ディスクに対する負荷を分散できます。

並列アクセス機能を使用する場合は,アーカイブジャーナルサービス定義のjnl_max_file_dispersionオペランドに2以上を指定し,jnl_min_file_dispersionオペランドを指定します。また,一つのファイルグループには2個以上8個までの要素ファイルを指定でき,ユーザはそれぞれの要素ファイルに任意の名称を付けます。この名称は重複しないように付けてください。ただし,リソースグループで分散数は一意ですので,それぞれのファイルグループには同じ数の要素ファイルを指定しなければなりません。

並列アクセス機能を使用しない場合,ユーザは要素ファイルを指定する必要はありません。ただし,OpenTP1は一つのファイルグループが一つの要素ファイルであるかのように処理します。

アーカイブジャーナルファイルは二重化することもできます。この場合,一つの要素ファイルには,A系,B系の二つの物理ファイルを指定します。この二つの物理ファイルには,同じ内容のジャーナルが書き込まれます。二重化する場合は,アーカイブジャーナルサービス定義でjnl_dual=Yと指定します。jnl_dual=Yと指定したときに片系の物理ファイルしか使用できなくなった場合について,片系運転可とするか,片系運転不可とするかをjnl_singleoperationオペランドで指定します。

アーカイブジャーナルファイルを二重化しない場合は,一つの要素ファイルには一つの物理ファイルを指定します。ただし,リソースグループで二重化するかどうかは一意ですので,それぞれの要素ファイルには同じ数の物理ファイルを指定しなければなりません。

ユーザは,OpenTP1を開始する前に,jnlinitコマンドでOpenTP1ファイルシステム上に物理ファイルを作成します。このとき,物理ファイルの名称には,アーカイブジャーナルサービス定義に指定した物理ファイル名と同じ名称を指定します。

物理ファイル作成後,物理ファイルと要素ファイル,ファイルグループ,およびリソースグループの対応関係をアーカイブジャーナルサービス定義で指定します。

アーカイブジャーナルサービス定義についてはマニュアル「OpenTP1 システム定義」を参照してください。

アーカイブジャーナルファイルのサイズの見積もりについては,「付録H.4 アーカイブジャーナルファイルのサイズの見積もり式」を参照してください。