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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


7.1.12 OpenTP1ファイル以外のファイルの作成

OpenTP1を実行するためには,OpenTP1ファイル以外に次に示すOSのファイルが必要です。

〈この項の構成〉

(1) ユーザが作成するファイル

ユーザが作成するファイルを次に示します。

上記のファイルをユーザが作成するディレクトリ下に作成します。

ユーザが作成するファイルとディレクトリを次の表に示します。表中のディレクトリ$DCDIR/aplib,および$DCDIR/confは,OpenTP1のインストール時に作成されます。

表7‒3 ユーザが作成するファイルとディレクトリ

ファイル

ディレクトリ

ファイル名

ファイル種別

ユーザプログラムファイル

$DCDIR/aplib/※1

実行形式プログラム名※2

実行形式ファイル

MCF通信プロセスプログラムファイル,MCFアプリケーション起動プロセスプログラムファイル

$DCDIR/lib/servers/

実行形式プログラム名※3

実行形式ファイル

各種定義ファイル

システム環境定義

$DCDIR/conf

env

テキストファイル

システム環境定義以外の定義

$DCCONFPATH/

定義ファイル名

システムサービス情報定義

$DCDIR/lib/sysconf/

システムサービス情報定義ファイル名※4

システムサービス共通情報定義※5

$DCDIR/lib/sysconf/

mcf

マップファイル

マッピングサービス属性定義で指定※6

マップファイル名

バイナリファイル

注※1

プロセスサービス定義で変更できます。

注※2

ユーザサービス定義で変更できます。

注※3

システムサービス情報定義で変更できます。

注※4

MCFマネジャ定義で変更できます。

注※5

インストール時またはOSへの登録時に作成されるファイルですが,動作環境によっては定義内容の変更が必要なファイルです。

注※6

dcmapchgコマンドで変更できます。

(2) インストール時,またはOSへの登録時に作成されるファイルとディレクトリ

OpenTP1のインストール時,またはOSへの登録時に作成されるファイルとディレクトリを次の表に示します。

表7‒4 インストール時,またはOSへの登録時に作成されるファイルとディレクトリ

名称

ディレクトリ

ファイル名

OpenTP1プログラムファイル

OpenTP1サーバ

$DCDIR/lib/servers/

コマンド

$DCDIR/bin/

ヘッダファイル

$DCDIR/include/

アーカイブファイル

$DCDIR/lib/

定義解析用ファイル

$DCDIR/lib/sysconf/

$DCDIR/lib/sysdef/

メッセージオブジェクトファイル

$DCDIR/lib/

emsgtxt,jmsgtxt

ユーザプログラムファイルディレクトリ

$DCDIR/aplib/

なし

各種定義ファイルディレクトリ

$DCDIR/conf/

なし

システム管理情報ディレクトリ

$DCDIR/etc/

退避コアファイルディレクトリ

$DCDIR/spool/save/

なし

コマンドログディレクトリ

$DCDIR/spool/cmdlog/

デッドロック情報ファイルディレクトリ

$DCDIR/spool/dclckinf/

なし

トランザクション情報ディレクトリ

$DCDIR/spool/dctrninf/

なし

ジャーナル情報ディレクトリ

$DCDIR/spool/dcjnlinf/errinf/

なし

プロセスサービス情報ディレクトリ

$DCDIR/spool/dcprcinf/

なし

トランザクションジャーナルディレクトリ

$DCDIR/spool/dctjlinf/

サーバリカバリジャーナルディレクトリ

$DCDIR/spool/dcsjl/

トランザクション制御用オブジェクト格納

ディレクトリ

$DCDIR/spool/trnrmcmd/userobj/

dc_trn_allrm.o

オンラインテスタ用ディレクトリ

$DCDIR/spool/uto/

なし

システム内部排他制御用ディレクトリ

$DCDIR/spool/olkfifs/

システム内部同期制御用ディレクトリ

$DCDIR/spool/olkrsfs/

(凡例)

−:ユーザは指定する必要がないことを示します。

アーカイブジャーナルノードでは,使用されないものがあります。

注※

TP1/Message Controlを使用する場合は,ファイルの作成が必要です。

(3) OpenTP1実行時に作成されるファイルとディレクトリ

OpenTP1実行時に動的に作成されるファイルとディレクトリを次の表に示します。

表7‒5 OpenTP1実行時に作成されるファイルとディレクトリ(マルチノード機能使用時)

名称

ディレクトリ

ファイル名

ノード1※1

ノード2※2

メッセージログファイル

$DCDIR/spool/

dclog1,およびdclog2

MCFトレースファイル※3

$DCDIR/spool/

mcftAXXZZ※4

×

スケジュールキュー情報ファイル

$DCDIR/spool/

scdqid1,およびscdqid2

×

RPCトレースファイル

$DCDIR/spool/

rpctr1,およびrpctr2※5

トレース情報ダンプファイル

$DCDIR/spool/save/

dcmtrdp1,およびdcmtrdp2

性能検証用トレース情報ファイル

$DCDIR/spool/dcprfinf/

prf_001,prf_002,およびprf_003

性能検証用トレース情報ファイルのバックアップファイル

$DCDIR/spool/save/

prf_nnn.bk1※6,およびprf_nnn.bk2※6

XAR性能検証用トレース情報ファイル

$DCDIR/spool/dcxarinf/

_xr_nnn※7

XAR性能検証用トレース情報ファイルのバックアップファイル

$DCDIR/spool/save/

_xr_nnn.bk1※6,および_xr_nnn.bk2※6

JNL性能検証用トレース情報ファイル

$DCDIR/spool/dcjnlinf/prfinf/

_jl_nnn※7

JNL性能検証用トレース情報ファイルのバックアップファイル

$DCDIR/spool/save/

_jl_nnn.bk1※6,および_jl_nnn.bk2※6

LCK性能検証用トレース情報ファイル

$DCDIR/spool/dclckinf/prf/

_lk_nnn※7

LCK性能検証用トレース情報ファイルのバックアップファイル

$DCDIR/spool/save/

_lk_nnn.bk1※6,および_lk_nnn.bk2※6

MCF性能検証用トレース情報ファイル※3

$DCDIR/spool/dcmcfinf/

_mc_nnn※7

MCF性能検証用トレース情報ファイルのバックアップファイル※3

$DCDIR/spool/save/

_mc_nnn.bk1※6,および_mc_nnn.bk2※6

TRNイベントトレース情報ファイル

$DCDIR/spool/dctrninf/trace/prf/

_tr_nnn※7

TRNイベントトレース情報ファイルのバックアップファイル

$DCDIR/spool/save/

_tr_nnn.bk1※6,および_tr_nnn.bk2※6

NAMイベントトレース情報ファイル

$DCDIR/spool/dcnaminf/

_nm_001,_nm_002,および_nm_003

NAMイベントトレース情報ファイルのバックアップファイル

$DCDIR/spool/save/

_nm_nnn.bk1※6,および_nm_nnn.bk2※6

プロセスサービスイベントトレース情報ファイル

$DCDIR/spool/dcprcinf/

_pr_001,_pr_002,および_pr_003

プロセスサービスイベントトレース情報ファイルのバックアップファイル

$DCDIR/spool/save/

_pr_nnn.bk1※6,および_pr_nnn.bk2※6

FILイベントトレース情報ファイル

$DCDIR/spool/dcfilinf/

_fl_001,_fl_002,および_fl_003

FILイベントトレース情報ファイルのバックアップファイル

$DCDIR/spool/save/

_fl_nnn.bk1※6,および_fl_nnn.bk2※6

RTSログファイル

$DCDIR/spool/dcrtsinf/※8

rtslog[1〜10]※8,※9

MCF稼働統計情報ファイル※3

$DCDIR/spool/※10

mcfstc※10

×

カレントワーキングディレクトリ※11

$DCDIR/tmp/home/サーバ名.ID※12/

UAPトレースデータファイル

$DCDIR/tmp/home/サーバ名.ID/

dcuat.map※13

UAPトレースデータファイルのバックアップファイル

$DCDIR/spool/save/trc/※14

サーバ名n.uatmap※15,およびサーバ名_n.uatmap※15

共用メモリダンプファイル

$DCDIR/spool/

Linuxの場合

shmdump[1〜3].gz,およびshmdump.XXX※16[1〜3].gz

その他の場合

shmdump[1〜3].Z,およびshmdump.XXX※16[1〜3].Z

退避コアファイル

$DCDIR/spool/save/※17

サーバ名n※18

デッドロック,タイムアウト情報ファイル

$DCDIR/spool/dclckinf/

ファイル名※19

×

MCFダンプファイル※3

$DCDIR/spool/

mcfdKAXXZZ※20

×

未決着トランザクション情報ファイル

$DCDIR/spool/dctrninf/

ファイル名※21

×

アーカイブジャーナルノードの不正ジャーナル情報ファイル

$DCDIR/spool/dcjnlinf/errinf/

an_X※22

×

被アーカイブジャーナルノードの不正ジャーナル情報ファイル

$DCDIR/spool/dcjnlinf/errinf/

r_n※23

×

入出力キューの内容複写ファイル※3

$DCDIR/spool/

ファイル名※24

×

UAPトレース編集出力ファイル

$DCDIR/spool/save/

サーバ名n※16.uat

×

OpenTP1デバッグ情報ファイル

$DCDIR/spool/save/

サーバ名n※16.deb

MCF構成変更準備停止時のバックアップファイル※3

$DCDIR/spool/mcf※25

mcfquebak※25

×

マッピングエラー情報ファイル※26

$DCDIR/spool/save

dcmap_errXXX※27

×

(凡例)

○:作成されます。

×:作成されません。

−:ユーザは指定する必要がないことを示します。

注※1

アーカイブジャーナルノード

注※2

被アーカイブジャーナルノード

注※3

TP1/Message Controlを使用するときだけ作成されます。

注※4

AXXZZ:

AXX:MCF識別子

A:MCFマネジャ定義の,mcfmenv定義コマンドの-mオプションのidオペランドで指定したMCFマネジャプロセス識別子

XX:MCF通信構成定義の,mcftenv定義コマンドの-sオプションで指定したMCF通信プロセス識別子

ZZ:トレーススワップファイル識別子

注※5

ファイル名はシステム共通定義で変更できます。

注※6

nnn:バックアップ元のファイル名に対応した値です。

注※7

nnn:それぞれ,次に示す定義のprf_file_countオペランドで指定した値を上限とした001から始まる値です。

  • 性能検証用トレース:性能検証用トレース定義

  • XAR性能検証用トレース:XAR性能検証用トレース定義

  • JNL性能検証用トレース:JNL性能検証用トレース定義

  • LCK性能検証用トレース:LCK性能検証用トレース定義

  • MCF性能検証用トレース:MCF性能検証用トレース定義

  • TRNイベントトレース:TRNイベントトレース定義

注※8

リアルタイム統計情報サービス定義のrts_log_file_nameオペランドの指定を省略した場合,このディレクトリにRTSログファイルが作成されます。

注※9

リアルタイム統計情報サービス定義のrts_log_file_countオペランドに指定した値分ファイルを作成します。

注※10

運用コマンド(mcfstats)で出力ファイル名を省略したとき,このディレクトリにこのファイルが作成されます。

注※11

カレントワーキングディレクトリはシステム共通定義のprc_current_work_pathオペランドを設定することによって変更できます。

注※12

ユーザ環境設定コマンドの場合,サーバ名は,’_usrcmd’と表示されます。

IDは1以上の通番です。ただし,運用コマンド(dcstart,dcstop,dcsvstart,およびdcsvstop),およびユーザ環境設定コマンドには,’.ID’は付きません。

注※13

uap_trace_file_putオペランドにYを指定した場合だけ,このファイルが作成されます。uap_trace_file_putオペランドは,次のどれかの定義で指定します。

  • システム共通定義

  • ユーザサービスデフォルト定義

  • ユーザサービス定義

注※14

プロセスサービス定義のprc_coresave_pathオペランドを指定している場合,ディレクトリは,「(prc_coresave_path指定値)/trc/」となります。

注※15

n:ファイルの通番(1〜3)

注※16

XXX:リソースマネジャ名(dam,tam,ist,ism)

注※17

プロセスサービス定義のprc_coresave_pathオペランドを指定している場合,退避コアファイルは,prc_coresave_pathオペランドに指定したディレクトリに退避します。

注※18
n:退避コアファイルの通番(1〜3)

ただし,サーバが強制停止時(dcsvstop -dfコマンドまたはprckillコマンドを実行したとき,または実時間監視タイムアウトになったとき)に出力されるコアファイルの場合は,通番は付きません。なお,プロセスサービスのコアファイルが’core’という名称で,ディレクトリに取得されることがあります。また,ユーザ環境設定コマンドが異常終了した場合,そのコアファイルは’_usrcmd’に通番(1〜3)が付いた名称で退避されます。

注※19

デッドロック検知日時を基に決定されます。ファイル名の長さは,日付が1けたか,2けたかによって異なります。

(例)10月3日6時29分56秒のとき…Oct3062956

   10月10日18時6分0秒のとき…Oct10180600

注※20

KAXXZZ:

K:プロセス種別

m:MCFマネジャプロセス

c:MCF通信サービスまたはMCFアプリケーション起動サービス

u:ユーザサービスその他

AXX:MCF識別子

A:MCFマネジャ定義の,mcfmenv定義コマンドの-mオプションのidオペランドで指定したMCFマネジャプロセス識別子

XX:MCF通信構成定義の,mcftenv定義コマンドの-sオプションで指定したMCF通信プロセス識別子

ZZ:ダンプ通番(01〜99)

注※21

rl+トランザクションサービス開始時刻(16進数8けた)

注※22
n:不正なデータを検知したジャーナルのリソースグループの通番

この通番は,グローバルアーカイブジャーナルサービス定義のjnldfsv定義コマンドの-aオプションに指定したリソースグループに,順番に割り当てられる値です。

X:不正なデータを検知したジャーナルの世代番号

注※23

n:不正なデータを検知したジャーナルの世代番号

注※24

入出力キューの内容複写コマンド(mcftdmpqu)で指定したファイル名

注※25

システムサービス共通情報定義のDCMCFQUEBAK環境変数を省略した場合,このディレクトリにこのファイルが作成されます。

注※26

TP1/NET/XMAP3を使用するときだけ作成されます。

注※27

XXX:TP1/NET/XMAP3のMCF通信プロセスのプロセスID

なお,この表に示すファイル以外に,$DCDIR/spool/,および$DCDIR/tmp/の下には,OpenTP1の内部処理用のファイルがあります。ユーザは勝手に変更しないようにしてください。$DCDIR/tmp/下の内部処理用のファイルは,OpenTP1を開始するとすべてクリアされます。