Hitachi

OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


5.10.4 MCF構成変更再開始機能使用時の構成変更手順

MCF構成変更準備停止でオンラインを停止した場合,オフライン中に構成変更できる項目を次に示します。

これらの項目のほか,マニュアル「OpenTP1 システム定義」の再開始時に変更できる定義に記載されているシステムサービス定義も変更対象となります。

〈この項の構成〉

(1) OpenTP1ファイルシステムの変更手順

OpenTP1ファイルシステムの変更は,次の場合に行います。

なお,OpenTP1ファイルシステム用に設定したパーティション,または通常ファイル名は変更できません。

OpenTP1ファイルシステムは次の手順で変更します。

  1. OpenTP1ファイルシステムをバックアップします。

    filbkupコマンドで,拡張するOpenTP1ファイルシステムのバックアップを取得します。

    $ filbkup OpenTP1ファイルシステム領域名 バックアップファイル名
  2. OpenTP1ファイルシステムを初期設定します。

    filmkfsコマンドで,OpenTP1ファイルシステムを初期設定します。このとき,-nオプションや-lオプションの指定値には変更前のOpenTP1ファイルシステムより小さい値を指定できますが,手順1でバックアップしたOpenTP1ファイルをすべてリストアできるだけの値を指定する必要があります。

    キャラクタ型スペシャルファイルを使用している場合の例を次に示します。

    $ filmkfs -s xxx -n xxx -l xxx スペシャルファイル名
  3. OpenTP1ファイルシステムをリストアします。

    filrstrコマンドで,手順1で取得したバックアップから手順2で設定したOpenTP1ファイルシステムにリストアします。

    $ filrstr バックアップファイル名 OpenTP1ファイルシステム領域名

(2) メッセージキュー用物理ファイルの変更手順

メッセージキュー用物理ファイルを拡張・追加する場合は,必ずOpenTP1ファイルシステムの容量が不足していないかを確認してから実行してください。メッセージキュー用物理ファイルは,次の手順で変更します。

  1. メッセージキュー用物理ファイルを削除します。

    quermコマンドで,拡張または削除するメッセージキュー用物理ファイルをOpenTP1ファイルシステムから削除します。

    $ querm メッセージキュー用物理ファイル名
  2. メッセージキュー用物理ファイルを割り当てます。

    queinitコマンドで,拡張または追加するメッセージキュー用物理ファイルをOpenTP1ファイルシステムに割り当てます。

    $ queinit -s xxx -n xxx メッセージキュー用物理ファイル名

(3) システムサービス定義およびメッセージキューサービス定義の変更手順

システムサービス定義およびメッセージキューサービス定義は,マニュアル「OpenTP1 システム定義」に記載しているすべての定義内容をオフライン中に変更できます。変更した構成に応じて,定義の変更,追加,および削除を行ってください。

システムサービス定義およびメッセージキューサービス定義は次の手順で変更します。

  1. オペランドの指定値を変更します。

    変更が必要なオペランドの指定値を変更します。マニュアル「OpenTP1 システム定義」の再開始時に変更できる定義に記載されている,システムサービス定義とメッセージキューサービス定義のオペランドの指定値を変更できます。

    システムサービス定義とメッセージキューサービス定義を変更する場合の例を次に示します。変更部分は下線で示しています。

    表5‒5 システムサービス定義とメッセージキューサービス定義の変更例

    変更前

    変更後

    <システム環境定義>

    set static_shmpool_size =80000

    set dynamic_shmpool_size=80000

    <メッセージキューサービス定義>

    set que_xidnum = 256

    <システム環境定義>

    set static_shmpool_size =100000

    set dynamic_shmpool_size=100000

    <メッセージキューサービス定義>

    set que_xidnum = 512

  2. キューグループを追加します。

    メッセージキュー用物理ファイルを追加した場合,メッセージキューサービス定義に新たに使用するキューグループを追加します。

    メッセージキューサービス定義にキューグループを追加する場合の例を次に示します。追加部分は下線で示しています。

    表5‒6 メッセージキューサービス定義へのキューグループの追加例

    変更前

    変更後

    quegrp -g quegrp1 -f 物理ファイルA
    quegrp -g quegrp2 -f 物理ファイルB
    quegrp -g quegrp1 -f 物理ファイルA
    quegrp -g quegrp2 -f 物理ファイルB
    quegrp -g quegrp3 -f 物理ファイルC
  3. キューグループを削除します。

    メッセージキュー用物理ファイルを削除した場合,メッセージキューサービス定義から該当するキューグループを削除します。

    メッセージキューサービス定義からキューグループを削除する場合の例を次に示します。

    表5‒7 メッセージキューサービス定義からのキューグループの削除例

    変更前

    変更後

    quegrp -g quegrp1 -f 物理ファイルA
    quegrp -g quegrp2 -f 物理ファイルB
    quegrp -g quegrp3 -f 物理ファイルC
    quegrp -g quegrp1 -f 物理ファイルA
    (削除)
    quegrp -g quegrp3 -f 物理ファイルC

(4) ネットワークコミュニケーション定義の変更手順

ネットワークコミュニケーション定義の追加,削除,および変更できる定義内容,ならびに変更手順について次に示します。

なお,ネットワークコミュニケーション定義の追加,削除,および変更できる定義内容には制限があります。

(a) ネットワークコミュニケーション定義の追加および削除できる定義内容

ネットワークコミュニケーション定義でオフライン中に追加,および削除できる定義内容を次の表に示します。

表5‒8 オフライン中に追加および削除できる定義内容

定義名

コマンド

MCFマネジャ定義

mcfmqgid(入出力キュー定義)

mcfmsvg(サービスグループ属性定義)

MCF通信構成定義

共通定義

mcftbuf(バッファグループ定義)

アプリケーション起動定義

mcftalcle(論理端末定義)

プロトコル固有定義(TP1/NET/TCP/IP)

mcftalccn(コネクション定義の開始)

mcftalcle(論理端末定義)

mcftalced(コネクション定義の終了)

プロトコル固有定義(TP1/NET/XMAP3)

mcftalccn(コネクション定義の開始)

mcftalcle(論理端末定義)

mcftalced(コネクション定義の終了)

MCFアプリケーション定義

mcfaalcap(アプリケーション属性定義)

既存の定義のオプションやオペランド指定値の追加,および削除対象にできるのは,(b)に示すものだけです。

(b) ネットワークコミュニケーション定義の変更できる定義内容

ネットワークコミュニケーション定義でオフライン中に変更できる定義内容は,MCFマネジャ定義,MCF通信構成定義(共通定義),およびシステムサービス共通情報定義の次に示す定義内容です。

オフライン中に変更できるMCFマネジャ定義の定義内容を次の表に示します。

表5‒9 オフライン中に変更できるMCFマネジャ定義の定義内容

コマンド

オプション

オペランド

定義内容

mcfmcomn

-n

出力通番使用論理端末数

-p

MCF作業領域長

-j

MCFマネジャプロセスのジャーナルバッファのサイズ

mcfmuap

-j

ユーザサーバのジャーナルバッファの大きさ

-e

segsize

最大セグメント長

mcfmexp

-g

サービスグループの登録数

-l

論理端末の登録数

(凡例)

−:該当しない

注※

前回の指定値より小さい値を指定できますが,前回オンライン時の使用量より小さい値を指定した場合,KFCA11243-Eメッセージを出力し,MCFマネジャプロセスが異常終了します。

オフライン中に変更できるMCF通信構成定義(共通定義)の定義内容を次の表に示します。

表5‒10 オフライン中に変更できるMCF通信構成定義(共通定義)の定義内容

コマンド

オプション

オペランド

定義内容

mcftcomn

-j

MCF通信サービスまたはアプリケーション起動プロセスのジャーナルバッファのサイズ

mcfttim

-p

timereqno

最大タイマ監視要求数

msgsize

最大メッセージ長

mcfttrc

-t

size

トレースバッファの大きさ

bufcnt

トレースバッファの数

trccnt

トレースファイルの数

msgsize

トレースとして取得する送受信メッセージの最大サイズ

mcftbuf

-g

length

バッファ長

count

バッファ数

extend

拡張バッファ数

(凡例)

−:該当しない

オフライン中に変更できるシステムサービス共通情報定義の定義内容を次の表に示します。

表5‒11 オフライン中に変更できるシステムサービス共通情報定義の定義内容

形式

オペランド

定義内容

set

max_socket_descriptors

ソケット用ファイル記述子の最大数

max_open_fds

MCF通信サービスまたはアプリケーション起動サービスでアクセスするファイルの最大数

(c) ネットワークコミュニケーション定義の変更手順

ネットワークコミュニケーション定義は次の手順で変更します。

  1. キューグループの入出力キュー定義を追加します。

    メッセージキューサービス定義にキューグループを追加した場合,MCFマネジャ定義のソースファイルに,新たに使用するキューグループの入出力キュー定義を追加します。

    キューグループquegrp3(ITQ)を追加する場合の例を次に示します。追加部分は下線で示しています。

    表5‒12 キューグループquegrp3(ITQ)の追加例

    変更前

    変更後

    mcfmqgid -q "quekind=otq quegrpid=quegrp1"
    mcfmqgid -q "quekind=itq quegrpid=quegrp2
    mcfmqgid -q "quekind=otq quegrpid=quegrp1"
    mcfmqgid -q "quekind=itq quegrpid=quegrp2"
    mcfmqgid -q "quekind=itq quegrpid=quegrp3"
  2. キューグループの入出力キュー定義を削除します。

    メッセージキューサービス定義の変更でキューグループを削除した場合,MCFマネジャ定義のソースファイルから削除したキューグループに対応する入出力キュー定義を削除します。

    キューグループquegrp2(ITQ)を削除する場合の例を次に示します。

    表5‒13 キューグループquegrp2(ITQ)の削除例

    変更前

    変更後

    mcfmqgid -q "quekind=otq quegrpid=quegrp1"
    mcfmqgid -q "quekind=itq quegrpid=quegrp2"
    mcfmqgid -q "quekind=itq quegrpid=quegrp3"
    mcfmqgid -q "quekind=otq quegrpid=quegrp1"
    (削除)
    mcfmqgid -q "quekind=itq quegrpid=quegrp3"
  3. コネクションおよび論理端末を追加します。

    MCF通信構成定義のプロトコル固有定義のソースファイルに,追加するコネクション・論理端末のコネクション定義および論理端末定義を追加します。

    コネクションCN3,および論理端末LE3を追加する場合の例を次に示します。追加部分は下線で示しています。

    表5‒14 コネクションCN3,および論理端末LE3の追加例

    変更前

    変更後

    mcftalccn -c CN1 …
    mcftalcle -l LE1 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
    mcftalccn -c CN2 …
    mcftalcle -l LE2 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
    mcftalccn -c CN1 …
    mcftalcle -l LE1 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
    mcftalccn -c CN2 …
    mcftalcle -l LE2 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
    mcftalccn -c CN3 …
    mcftalcle -l LE3 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
  4. コネクションおよび論理端末を削除します。

    MCF通信構成定義のプロトコル固有定義のソースファイルから,削除するコネクション・論理端末のコネクション定義および論理端末定義を削除します。

    コネクションCN2,および論理端末LE2を削除する場合の例を次に示します。

    表5‒15 コネクションCN2,および論理端末LE2の削除例

    変更前

    変更後

    mcftalccn -c CN1 …
    mcftalcle -l LE1 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
    mcftalccn -c CN2 …
    mcftalcle -l LE2 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
    mcftalccn -c CN3 …
    mcftalcle -l LE3 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
    mcftalccn -c CN1 …
    mcftalcle -l LE1 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
    (削除)
    ・
    ・
    (削除)
    mcftalccn -c CN3 …
    mcftalcle -l LE3 \
              -k "quekind=disk quegrpid=quegrp1" …
    mcftalced
  5. アプリケーション属性定義を追加します。

    MCFアプリケーション定義のソースファイルに,追加するアプリケーションのアプリケーション属性定義を追加します。

    アプリケーションAP3を追加する場合の例を次に示します。追加部分は下線で示しています。

    表5‒16 アプリケーションAP3の追加例

    変更前

    変更後

    mcfaalccap -n "name=AP1" \
               -g "servgrpn=SG1 quekind=disk \
                   quegrpid=quegrp2 …
    mcfaalccap -n "name=AP2" \
               -g "servgrpn=SG1 quekind=disk \
                   quegrpid=quegrp2 …
    mcfaalccap -n "name=AP1" \
               -g "servgrpn=SG1 quekind=disk \
                   quegrpid=quegrp2 …
    mcfaalccap -n "name=AP2" \
               -g "servgrpn=SG1 quekind=disk \
                   quegrpid=quegrp2 …
    mcfaalccap -n "name=AP3" \
               -g "servgrpn=SG3 quekind=disk \
                   quegrpid=quegrp3 …
  6. アプリケーション属性定義を削除します。

    MCFアプリケーション定義のソースファイルから,削除するアプリケーションのアプリケーション属性定義を削除します。なお,アプリケーションを削除する場合,サービスグループ単位で削除してください。複数のアプリケーションが一つのサービスグループに関連づけられている場合,一部のアプリケーションだけを削除できません。

    一部のアプリケーションだけを削除して,MCF構成変更再開始によるオンライン開始をした場合,OpenTP1終了時にKFCA11002-Eメッセージを出力し,OpenTP1の終了処理がタイムアウトすることがあるので注意してください。

    アプリケーションAP1,およびAP2のアプリケーション属性定義を削除する場合の例を次に示します。

    表5‒17 アプリケーションAP1,およびAP2の削除例

    変更前

    変更後

    mcfaalccap -n "name=AP1" \
               -g "servgrpn=SG1 quekind=disk \
                   quegrpid=quegrp2 …
    mcfaalccap -n "name=AP2" \
               -g "servgrpn=SG1 quekind=disk \
                   quegrpid=quegrp2 …
    mcfaalccap -n "name=AP3" \
               -g "servgrpn=SG3 quekind=disk \
                   quegrpid=quegrp3 …
    (削除)
    ・
    ・
    ・
    ・
    (削除)
    mcfaalccap -n "name=AP3" \
               -g "servgrpn=SG3 quekind=disk \
                   quegrpid=quegrp3 …
  7. MCFマネジャ定義およびMCF通信構成定義のオプションまたはオペランドの指定値を変更します。

    必要に応じて「(a) ネットワークコミュニケーション定義の追加および削除できる定義内容」に示したMCFマネジャ定義,MCF通信構成定義のオプションおよびオペランドの指定値を変更します。

    MCFマネジャ定義のオプションまたはオペランドの指定値を変更する場合の例を次に示します。変更部分は下線で示しています。

    表5‒18 MCFマネジャ定義のオプションおよびオペランドの指定値変更例

    変更前

    変更後

    <MCFマネジャ定義>

    mcfmcomn -n 100 -p 1000

    mcfmexp -g 200 -l 100

    <MCFマネジャ定義>

    mcfmcomn -n 200 -p 2000

    mcfmexp -g 300 -l 200

  8. 定義オブジェクトファイルを再作成し,$DCCONFPATHにコピーします。

    変更したネットワークコミュニケーション定義に対応する定義生成ユティリティを使用して,定義オブジェクトファイルを再作成し,$DCCONFPATHにコピーします。MCFマネジャ定義オブジェクトファイルの再作成例を次に示します。

    $ mcfmngr -i MCFマネジャ定義ソースファイル -o MCFマネジャ定義オブジェクトファイル
    $ cp MCFマネジャ定義オブジェクトファイル $DCCONFPATH
    注※

    Windowsの場合,copyコマンドを使用します。