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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


3.10.2 ドメイン代表スケジュールサービス

OpenTP1を使用して大規模な分散システムを構築する場合,OpenTP1システムを小規模なドメインに分割して運用できます。OpenTP1システムを小規模のドメインに分割して運用する場合,システム共通定義のall_nodeオペランドは自ドメイン内の各OpenTP1ノードだけを定義します。OpenTP1システム内のすべてのOpenTP1ノードを定義する必要はありません。

ドメインの窓口となるスケジュールサービスをドメイン代表スケジュールサービスと呼びます。ドメイン代表スケジュールサービスは,ドメインデータファイル(DNSのhosts情報ファイル)に登録します。ドメインデータファイルへの登録および削除は,namdomainsetupコマンドを使用します。

ドメイン間の通信は,dc_rpc_call関数でサービスグループ名にドメイン修飾して実現します。ドメイン間の通信では,OpenTP1は指定されたドメイン代表スケジュールサービスのIPアドレスをDNSサーバに問い合わせ,サービス要求をそのドメイン代表スケジュールサービスに渡します。サービス要求を受け付けたドメイン代表スケジュールサービスは,そのサービス要求を自ドメイン内のサーバUAPにスケジュールします。

また,システム共通定義のdomain_masters_addrオペランドを指定すると,DNSサーバにIPアドレスを問い合わせないで,直接,通信先のドメイン代表スケジュールサービスと通信するので,通信回数を削減できます。ドメイン代表スケジュールサービスの定義方法の詳細については,マニュアル「OpenTP1 システム定義」を参照してください。