Hitachi

OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


3.2.3 スケジュールの自動閉塞

〈この項の構成〉

(1) 異常終了時のメッセージ

MHPが異常終了した場合,サービスグループのスケジュールを自動閉塞して,異常終了したMHPの受信メッセージをスケジュールキューの先頭に再スケジュールできます。ただし,全面回復時には,MHPの受信メッセージは再スケジュールされません。

アプリケーション属性定義では,次のように指定してください。

   mcfaalcap -g srvghold  = s
                recvmsg   = r
             -d holdlimit = 1

サービスグループのスケジュール自動閉塞の指定の組み合わせによって,異常終了したMHPのメッセージの扱いが異なります。次の表に異常終了時のメッセージの扱いを示します。

表3‒1 異常終了時のメッセージの扱い

異常終了のタイミング

アプリケーション属性定義の指定

メモリキュー

ディスクキュー

サービス開始前

すべて

(ユーザサービス定義のholdオペランドおよびterm_watch_timeオペランドの指定で閉塞するかどうかが決まります)

スケジュール待ち状態※1

スケジュール待ち状態※1

サービス開始後

サービスグループスケジュール自動閉塞指定あり

(srvghold=s)

再スケジュール指定あり

(recvmsg=r)

異常限界回数に達している

ERREVT2※2

スケジュール待ち状態※3

異常限界回数に達していない

ERREVT2またはERREVT3

ERREVT2またはERREVT3

再スケジュール指定なし

(recvmsg=e,または省略)

ERREVT2またはERREVT3

ERREVT2またはERREVT3

サービスグループスケジュール自動閉塞指定なし(srvghold=m,または省略)

ERREVT2またはERREVT3

ERREVT2またはERREVT3

注※1

サービスグループのスケジュールが閉塞されるまでMHPの起動を繰り返します。

サービスグループのスケジュールが閉塞された場合,スケジュールキューの先頭にスケジュールされます。

注※2

メモリキューはため込みません。

注※3

スケジュールキューの先頭にスケジュールされます。

(2) サービスグループ自動閉塞後に到着したメッセージ

サービスグループのスケジュールが自動閉塞した前後に,到着したメッセージの扱いを表3-2表3-3に示します。

表3‒2 ディスクキューのメッセージの扱い

閉塞種別

タイミング

閉塞前に到着して入力キューに登録しているメッセージ

閉塞後に到着したメッセージ

入力とスケジュールの閉塞

スケジュール待ち状態になる。閉塞解除後にMHPを起動する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

入力の閉塞

MHPを起動する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

スケジュールの閉塞

スケジュール待ち状態になる。閉塞解除後にMHPを起動する。

入力キューに登録してスケジュール待ち状態になる。

表3‒3 メモリキューのメッセージの扱い

閉塞種別

タイミング

閉塞前に到着して入力キューに登録しているメッセージ

閉塞後に到着したメッセージ

入力とスケジュールの閉塞

ERREVT2に対応する入力キューに再度登録する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

入力の閉塞

MHPを起動する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

スケジュールの閉塞

ERREVT2に対応する入力キューに再度登録する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

注※

サービス開始前にMHPが異常終了してスケジュールが閉塞された場合,スケジュール待ち状態になり,閉塞解除後にMHPを起動します。

(3) アプリケーション閉塞とサービス閉塞のメッセージ

アプリケーション閉塞やサービス閉塞をしたメッセージの扱いを表3-4表3-5に示します。

表3‒4 アプリケーション閉塞のメッセージの扱い

閉塞種別

タイミング

閉塞前に到着して入力キューに登録しているメッセージ

閉塞後に到着したメッセージ

入力とスケジュールの閉塞

ERREVT2に対応する入力キューに再度登録する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

入力の閉塞

MHPを起動する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

スケジュールの閉塞

ERREVT2に対応する入力キューに再度登録する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

表3‒5 サービス閉塞のメッセージの扱い

閉塞種別

タイミング

閉塞前に到着して入力キューに登録しているメッセージ

閉塞後に到着したメッセージ

入力とスケジュールの閉塞

ERREVT2に対応する入力キューに再度登録する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

入力の閉塞

MHPを起動する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。

スケジュールの閉塞

ERREVT2に対応する入力キューに再度登録する。

ERREVT2に対応する入力キューに登録する。