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OpenTP1 Version 7 分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作


1.2.5 OpenTP1のOSへの登録と削除

OpenTP1のOSへの登録と削除の方法について説明します。

〈この項の構成〉

(1) OpenTP1のOSへの登録

OpenTP1管理者がOpenTP1のシステム定義情報を作成したあと,スーパユーザは,OpenTP1のdcsetupコマンドを使用して,OpenTP1をOSへ登録します。

dcsetupコマンドに指定したOpenTP1ホームディレクトリにOpenTP1の実行に必要なディレクトリやファイルが存在しない場合は,OSへの登録とともに,実行に必要なディレクトリの作成,ファイルのコピー,およびリソースマネジャの追加を行います。したがって,一度環境を作成したディレクトリに対してdcsetupコマンドを実行するとOSへの登録だけを行います。

マルチOpenTP1を使用しない場合,OpenTP1ホームディレクトリに/BeTRANを指定してください。これによって,初めてOpenTP1をOSへ登録するときにファイルのコピーを省略できます。/BeTRANのオーナーおよびグループは,プログラムのインストール時にrootのIDに変更されます。インストール後にdcsetupコマンドを実行する場合は,/BeTRANのオーナーとグループをOpenTP1管理者のIDに変更してください。

マルチOpenTP1を使用する場合,新たにOpenTP1用のディレクトリを作成し,ディレクトリのオーナーとグループをOpenTP1管理者のIDに変更して,dcsetupの引数に指定してください。マルチOpenTP1を使用するときは,ルートパーティションを圧迫しないようルートパーティション以外のディレクトリを指定してください。

OpenTP1をOSに登録する際には次の点に注意してください。

(2) OpenTP1のOSからの削除

OpenTP1をOSから削除する場合は,OpenTP1を終了してからスーパユーザがOpenTP1のdcsetupコマンドを使用します。

OpenTP1をOSから削除するときは,OpenTP1ホームディレクトリにある環境を削除するかどうかを選択します。OpenTP1ホームディレクトリにある環境を削除する場合,OpenTP1ホームディレクトリの指定場所によって次のように処理が異なります。削除するディレクトリ配下にユーザが作成したデータがあった場合,そのデータも削除されます。必要に応じて,退避してください。

OpenTP1ホームディレクトリが/BeTRANの場合
  • spool,およびtmpディレクトリの削除

  • RM接続情報の削除

  • メッセージオブジェクトファイルの削除

OpenTP1ホームディレクトリが/BeTRAN以外の場合
  • bin,etc,include,lib,spool,およびtmpディレクトリの削除

  • RM接続情報の削除

  • メッセージオブジェクトファイルの削除

なお,dcsetupコマンドを実行したときに,すでにOpenTP1がOSから削除されていても,dcsetupコマンドによってOpenTP1ホームディレクトリにある環境を削除できます。

OpenTP1ホームディレクトリにある環境を削除しなかった場合は,必要に応じて,再度dcsetupコマンドを実行することで,OpenTP1のOSへの登録だけを実行できます。OpenTP1ホームディレクトリ下の環境が変わる場合は,いったんdcsetupコマンドでOSからOpenTP1を削除したあと,再度dcsetupを実行してOpenTP1をOSに登録してください。