分散トランザクション処理機能 OpenTP1 運用と操作

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付録H.1 ステータスファイルのサイズの見積もり式

ステータスファイルのサイズを見積もるために必要なステータスファイルのレコード数を,1キー当たりのステータスファイルの使用容量とキー数から算出します。算出したレコード数をほかのサービスが使用するレコード数に加算してください。

1キー当たりのステータスファイルの使用容量とキー数は,被アーカイブノード,アーカイブノード,MCFサービスごとに求めます。算出結果をstsinitコマンド(ステータスファイル初期設定)の-cオプションに指定してください。なお,算出結果は必要最低限の数です。安全のため,算出結果の1.2倍の値を指定してください。

ステータスファイルのレコード数の算出式を次に示します。

各サービスに必要なレコード数の総和+ステータスファイルの管理に必要なレコード数
(凡例)
各サービスに必要なレコード数
各サービスに必要なレコード数は,次の式で算出できます。
↑(1キー当たりのステータスファイルの使用容量/(レコード長−40))↑×キー数
↑↑:小数点以下を切り上げます。
ステータスファイルの管理に必要なレコード数
ステータスファイルの管理に必要なレコード数は,次の式で算出できます。
<レコード長が512以下の場合>
↑(各サービスに必要なレコード数/472)↑+23
<レコード長が513以上の場合>
↑(各サービスに必要なレコードの総数+8776+↑(8192/(レコード長−40))↑×16)/(レコード長−40)↑
↑↑:小数点以下を切り上げます。
注※
レコード長の単位:バイト

1キー当たりのステータスファイルの使用容量とキー数について説明します。

●被アーカイブノードの場合

表H-1 各サービスの1キー当たりのステータスファイルの使用容量とキー数(被アーカイブノードの場合)

サービス 1キー当たりのステータスファイルの使用容量
(単位:バイト)
キー数
システムマネジャ A×128+2432 1
スケジュールサービス B×144+128 1
トランザクションジャーナルサービス 2048 1
トランザクションサービス 1280×(RM数+RM拡張子)+2048 1
DAMサービス (C+D)×288+256 1
メッセージキューサービス E×120+36 1
(F+G)×40 1
(G+H+1)×48 1
ジャーナルサービス 8192 1
8192 J
17008 L
[図データ]  L
チェックポイントダンプサービス 90 L
126 L
32 L
TAMサービス N×136+64 1
オンラインテスタ P×160+132 1
サーバリカバリジャーナルサービス 512×Q+128 1
ISTサービス V×8 1
XAリソースサービス 64 1
(凡例)
A:システム環境定義のserver_countオペランドの指定値
B:スケジュールサービス定義のscd_hold_recovery_countオペランドの指定値
C:DAMサービス定義のdamfile定義コマンドに指定した論理ファイルの総数
D:DAMサービス定義dam_added_fileオペランドの指定値
E:メッセージキューサービス定義のquegrp定義コマンドに指定した物理ファイルの総数
F:MCFマネジャ定義のmcfmexpコマンドの-gオプションの指定値
G:MCFマネジャ定義のmcfmexpコマンドの-lオプションの指定値
H:MCFマネジャ定義のmcfmcnameコマンドに指定したMCF通信サービスの総数
J:↑(5+3×K)/63↑−1(↑↑:小数点以下を切り上げます)
K:システムジャーナルサービス定義のjnladdfg定義コマンドで指定するジャーナルファイルグループの総数
L:ジャーナルサービス定義のjnldfsv -cで指定するチェックポイントダンプサービス定義のファイルの総数
M:チェックポイントダンプサービス定義のjnladdfg定義コマンドで指定するジャーナルファイルグループの総数
N:TAMサービス定義のtam_max_tblnumオペランドの指定値
P:テスタサービス定義に指定するuto_server_countオペランドの指定値
Q:ジャーナルサービス定義のjnldfsv -cで指定するチェックポイントダンプサービス定義のファイルの総数
V:↓((2347+Σ(W×Y)+Σ(16×Y))/8)↓(↓↓:小数点以下を切り捨てます)
W:ISTサービス定義に指定した各ISTテーブルのレコード長(単位:バイト)
Y:ISTサービス定義に指定した各ISTテーブルのレコード数
●アーカイブノードの場合

表H-2 各サービスの1キー当たりのステータスファイルの使用容量とキー数(アーカイブノードの場合)

サービス 1キー当たりのステータスファイルの使用容量
(単位:バイト)
キー数
システムマネジャ A×128+2432 1
ジャーナルサービス 8192 1
8192 R
(凡例)
A:システム環境定義のserver_countオペランドの指定値
[図データ]
S:グローバルアーカイブジャーナルサービス定義のjnldfsv -aで指定するアーカイブジャーナルサービス定義のファイルの総数
T:アーカイブジャーナルサービス定義のjnladdfgで指定するジャーナル関係ファイルグループの総数
U:アーカイブジャーナルサービス定義のjnl_max_file_dispersionオペランドの指定値
●MCFサービスの場合

表H-3  1キー当たりのステータスファイルの使用量とキー数(MCFサービスの場合)

項目 1キー当たりのステータスファイルの使用容量
(単位:バイト)
キー数
MCFサービス L×128 L
224 L
296+R×16+S×20+T×44 1
↑(84+68×U)/32↑+↑V/128↑ 1
4 1
各通信プロセス 80×↑M/1818↑×48 ↑(↑M/1818↑)/1363↑
80×↑N/1818↑×48 ↑(↑N/1818↑)/1363↑
MIN(48+M×36:65536) ↑M/1818↑
MIN(48+N×36:65536) ↑N/1818↑
80+↑O/4092↑×48 ↑(↑O/4092↑)/1363↑
80+↑P/4092↑×48 ↑(↑P/4092↑)/1363↑
MIN(48+O×36:65536) ↑O/4092↑
MIN(48+P×36:65536) ↑P/4092↑
4 1
64 1
48+1024×Q 1
(凡例)
L:MCFマネジャ定義の通信サービス定義(mcfmcname定義コマンド)に指定したMCF通信サービス名の数
M:MCFマネジャ定義の状態引き継ぎ定義(mcfmsts定義コマンド)に指定したサービスグループ数の上限値
N:MCFマネジャ定義の状態引き継ぎ定義(mcfmsts定義コマンド)に指定したサービス数の上限値
O:MCF通信構成定義の状態引き継ぎ定義(mcftsts定義コマンド)に指定したアプリケーション数の上限値
P:MCF通信構成定義の状態引き継ぎ定義(mcftsts定義コマンド)に指定した論理端末数の上限値
Q:PATHSTSオペランドにYESを指定したマッピングサービス属性定義に対応するマッピングサービス識別子のマッピングサービス定義中の記述数
R:MCFマネジャ定義の入出力キュー定義(mcfmqgid定義コマンド)に指定したキューグループの総数
S:MCF通信構成定義の論理端末定義(mcftalcle定義コマンド)に指定した論理端末の総数
T:MCFアプリケーション定義のアプリケーション属性定義(mcfaalcap定義コマンド)に指定したサービスグループの総数
U:MCFマネジャ定義のmcfmcomnコマンドの-nオプションの指定値
V:MCFマネジャ定義のmcfmcomnコマンドの-lオプションの指定値
MIN(x:y):xとyとを比較し,小さい方の値
↑↑:小数点以下を切り上げます。
MQAサービスおよびISAMサービスのステータスファイルのサイズについては,マニュアル「TP1/Message Queue 使用の手引」,マニュアル「索引順編成ファイル管理 ISAM」,またはそれぞれの製品の「リリースノート」を参照して,算出してください。
注※
MCF構成変更再開始機能を使用する場合に加算します。